天然ガス相場の急落(つらつらコラム2019年6月21日)

昨日の天然ガスのチャートを振り返ってみたい。

図1 昨日の天然ガスチャート(矢印が安値)

日本時間6月21日23時30分にEIAが発表する天然ガス在庫が予想より大幅に増加(予想+98B、結果+115B)したことを受けて、発表前から在庫増加が織り込み済みだったにもかかわらず、その後 2.160ドルの水準まで急落した。

背景には、2000年代後半のシェール革命によって増加を続けるアメリカの天然ガス生産が過去最高水準を更新し続けているということがある。2018年はアメリカにおける天然ガス生産が史上最大に達した年だったが、EIAの発表する生産見通しによると、2019年はさらに生産が拡大し2018年の日量約830億立方フィートに対して日量約900億立方フィートと8%以上の増産が見込まれている。それを背景として天然ガス在庫も拡大を続けていることと、今年はまだ気温が上がらず冷房用需要の伸びが鈍いため、2016年5月以来の安値に下落している。

図2 2012-2019における天然ガス先物価格

振り返ってみれば、2016年は天然ガスの生産拡大に需要が追い付かず、また原油価格の低迷もあり2016年3月に天然ガスの先物価格は1.5ドルを伺う水準まで低下した(図2の矢印)。今後、アメリカではLNG輸出基地の稼働が順次予定されており、輸出需要の将来的な増加が見込まれているが、それまでに原油価格が低迷すれば、再び2.0ドルを割り込む水準まで低下する可能性があるのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。