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コラム
column

2021/01/13

穀物速報:1月のUSDA需給報告と今後の見通し(つらつら分析2021年1月13日)

 

アンケートのお願い

ダイジェスト

・大豆(アメリカ)
 生産量が0.35億ブッシェルの引き下げ
 期末在庫予測は0.35億ブッシェル引き下げられた1.40億ブッシェル
 大豆の輸出需要は3.25億ブッシェルで据え置き

・コーン(アメリカ)
 生産量が3.25億ブッシェル引き下げられた141.82億ブッシェル
 期末在庫が1.5億ブッシェル引き下げられた15.52億ブッシェル
 エタノール用需要が1億ブッシェル引き下げられた49.50億ブッシェル
 輸出需要が1億ブッシェル引き下げられた25.50億ブッシェル

・世界需給
 アルゼンチンの大豆の生産量が200万トン引き下げられた4800万トン、コーンの生産量が150万トン引き下げられた4750万トン
 ブラジルの大豆生産量は1億3300万トンで据え置き、コーンは100万トン引き下げられた1億900万トン
 ウルグアイの大豆生産量が20万トン引き下げ

総評

昨日、日本時間1月12日26時にUSDAは1月の穀物の需給報告を発表した。今回の報告は南米の乾燥の生産量への反映やアメリカ産の大豆とコーンの期末在庫の引き下げ幅が事前の注目材料だった。大豆はイールドの引き下げに伴う生産量の引き下げが在庫引き下げ要因となり、期末在庫が0.35億ブッシェル引き下げられた1.40億ブッシェルとなりここ7年間で最低の水準となった。需要面ではまちまちな結果となり全体では横ばいだった。コーンは生産量が3.25億ブッシェル引き下げられた。生産量のここまでの引き下げは予想されておらずサプライズとなった。需要面では輸出需要が価格高騰による売り上げ鈍化から1億ブッシェル、エタノール向け需要は新型コロナウイルスによる需要減からそれぞれ1億ブッシェル引き下げとなった。コーンの期末在庫は3億ブッシェルを超える生産量の引き下げが主要因となり1.5億ブッシェル引き下げられた15.52億ブッシェルとなった。需要減が在庫減少のブレーキとなり、在庫減少幅を削った。大豆相場・コーン相場共に期末在庫の減少、南米の採算量の減少を材料に発表直後に高騰し、特にコーンはストップ高となった。

需給-大豆-

表1が大豆の2019/2020年シーズン(旧穀)の需給予想と2020/2021年シーズン(新穀)の需給見通しで、2020/2021年シーズンについては12月の報告と比較している。

           2019/2020年シーズン
予想(1月時点)
2020/2021年シーズン
予想(12月時点)
2020/2021年シーズン
予想(1月時点)
作付面積(万エーカー)      761083108310
収穫面積(万エーカー)749082308230
単収(ブッシェル/エーカー)47.450.750.2
期初在庫(億ブッシェル)9.095.235.25
生産量(億ブッシェル)35.5241.7041.35
輸入(億ブッシェル)0.150.150.35
供給合計(億ブッシェル)44.7647.0946.95
消費合計(億ブッシェル)39.5245.3445.55
 内圧砕(油)(億ブッシェル)21.6521.9522.00
 内輸出(億ブッシェル)16.8222.0022.30
期末在庫(億ブッシェル)5.251.751.40
平均価格(セント/ブッシェル)85710551115
表1 大豆の需要と供給見通し(出展元 USDA)
*2019/2020年の内、作付面積、収穫面積、単収、期初在庫は実測値

今月の報告では生産量が0.35億ブッシェル引き下げられた41.35億ブッシェルとなった。需要面には大きな変動はなく、期末在庫は12月の報告の1.75億ブッシェルから1.40億ブッシェルへの引き下げとなった。

需給-コーン-

表2はコーンの2019/2020年シーズン(旧穀)の需給予想と2020/2021年シーズン(新穀)の需給見通し、および新穀の前月の予想を比較したものとなる。

           2019/2020年シーズン
予想(1月時点)
2020/2021年シーズン
見通し(12月時点)
2020/2021年シーズン
見通し(1月時点)
作付面積(万エーカー)      897091009080
収穫面積(万エーカー)813082508250
単収(ブッシェル/エーカー)167.5175.8172.0
期初在庫(億ブッシェル)22.2119.9519.19
生産量(億ブッシェル)136.20145.07141.82
輸入(億ブッシェル)0.040.020.02
供給合計(億ブッシェル)158.83165.27161.27
消費合計(億ブッシェル)139.63148.25145.57
 内輸出(億ブッシェル)17.7826.5025.50
 内工業・種子・食品用(億ブッシェル)62.8264.7563.75
  内エタノール用(億ブッシェル)48.5250.5049.50
 内飼料用(億ブッシェル)59.0357.0056.50
期末在庫(億ブッシェル)19.1917.0215.52
平均価格(セント/ブッシェル)356400420
表2 コーンの需要と供給見通し(出展元 USDA)
*2019/2020年の内、作付面積、収穫面積、単収、期初在庫は実測値

今月の報告で生産量が3.25億ブッシェルの大幅引き下げとなった。需要側は飼料用需要が0.5億ブッシェル、食品・種子は1億ブッシェル、エタノール用需要は1億ブッシェル、輸出需要が1億ブッシェルそれぞれ引き下げとなった。需要減少を供給減少が上回り期末在庫は1.5億ブッシェル引き下げられた15.52億ブッシェルとなった。

世界需給

世界需給についてのダイジェスト

大豆

大豆の2020年/2021年シーズンの世界の推定生産量は12月の3億6205万トンから約105万トン引き下げられ、3億6100万トンとなった。主要国生産国ではアメリカが約95万トン引き下げられた1億1255万トン、乾燥の続く南米産地ではアルゼンチンが約200万トン引き下げられた4800万トン、ブラジルは1億3300万トンで据え置き、パラグアイが1025万トンで据え置き、ウルグアイが20万トンの引き下げとなった。需要側では世界全体の消費量は12月の3億6972万トンから約10万トン引き下げられた3億6962万トンとなった。主要輸入国では中国の需要は約30万トン引き上げられた1億1770万トン、欧州需要は5万トン引き上げられて1856万トンとなった。主要国の大豆生産量が220万トン引き下げられたが、中国の生産量が210万トン引き上げられたため需給はほぼ横ばいだった。

コーン

コーンの2020年/2021年シーズンの世界生産量予想は12月の11億4356万トンから約970万トン引き下げられ11億3389万トンとなった。主要生産国ではアメリカが約820トン引き下げられた3億6025万トン、ロシアは1400万トンで据え置き、ウクライナは2950万トンで据え置き、南アフリカが1600万トンで据え置き、アルゼンチンが約150万トン減の4750万トン、ブラジルは約100万トン引き下げられた1億900万トンとなった。南米で続く乾燥でアルゼンチンやブラジルの生産量が引き下げとなった。世界需要は12月の11億5801万トンから約500万トン減少した11億5306万トンと予測されている。主要輸入国では欧州で約90万トン、メキシコで約40万トン、南アフリカで約60万トンの需要減となったが、中国向けが約150万トンの需要減増予測となった。

今後の見通し

1月の需給報告では2020年/2021年シーズンの大豆、コーン共にイールドの引き下げとなり生産量がぞれぞれ大豆が0.35億ブッシェル、コーンが3.25億ブッシェル引き下げられた。需要側は大豆はほぼ横ばいだったが、コーンは輸出需要が1億ブッシェル、エタノール用1億ブッシェルなど国内需要が1.5億ブッシェル引き下げとなった結果、期末在庫は大豆で0.35億ブッシェル、コーンで1.5億ブッシェルの引き下げとなった。大豆が直近7年で最低の期末在庫となったこと、注目されていなかったコーンの生産量が引き下げ幅が予想外に大きかったことを材料に、大豆相場、コーン相場共に大きく上昇した。

世界需給では12月の報告と比べて大豆の生産量が約105万トン、コーンで約970万トン引き下げられた。大豆では今回イールドの下がったアメリカ、乾燥の続くアルゼンチンやブラジルなどを含む主要国生産国全体で220万トンの生産量引き下げとなったが、中国の生産量が210万トン拡大したことでほぼ相殺された。コーンはアメリカ産が800万トン以上減産となった他、アルゼンチンで150万トン、ブラジルで100万トンの減産となった。需要面では中国のコーン需要が飼料需要の拡大から150万トン引き上げ、大豆需要が30万トンの引き上げとなった。

今回の需給報告では生産量が大豆、コーン共に引き下げとなった。12月以降高値が続いていることが輸出増加に対するブレーキとなっているが、大豆が7年の在庫量になるなど在庫がひっ迫し始めている。南米では降雨も確認されているが、アルゼンチンやブラジルのコーンの生産量が引き下げられており、乾燥の影響が拡大し始めている。南米については引き続き今後の天気予報に注意を払いたい。コーンでは高値による買い渋りが起きており、アメリカの輸出量予想が100万分削減される状況となっているが、中国では大豆需要とコーン需要が拡大する気配を見せているため、今後も中国向けの大口成約があるかどうかに注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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