金相場の見通し(つらつらコラム1月30日)

 

金相場の見通し

今日は今後の金相場の見通しについてまとめてみたい。新型コロナウイルスの流行が続いている中、昨日今日起きたことで、金相場に影響を与えそうな出来事としては次が挙げられると筆者は考えている。

新型コロナウイルスの流行

中国発の新型コロナウイルスの流行が現在も拡大中で、今日の時点で死者が170人、罹患者は7700人余りに達している。昨日と比べて死者が37人、罹患者が1700人余り増加しており感染が拡大しているとみられる。一時に比べて市場は落ち着きを取り戻しているが、なお収束の気配は全く見えないため、流行が更に広がれば、2003年のSRASの事例と同様、リスク回避の動きが強まり金が上昇することが予想される。

1月のFOMCの結果

FOMCが前回と同様に雇用の堅調さを強調したことと、全会一致でFF金利の据え置きが決定されたことは市場の予想通りで、レポオペが4月まで継続されることが決まった。バランスシートの拡大が4月までは継続することで、ドル供給の拡大によって金相場の上昇に寄与すると考えられる。また、アメリカ景気をけん引してきた家計支出に対する表現が軟化したことや前述の新型コロナウイルスの流行が、経済の阻害要因となる可能性があるとFRBの議長声明の中で言及されたことに今後注目したい。

ブレグジット(EU経済への影響)

今日の午前中、EU議会で英国の離脱法案が採決され、賛成621対反対49の大差で可決され31日をもって英国がEUを離脱することが決定した。ただ、注目はすでに織り込みの離脱ではなく、英国銀行の利下げが行われるかどうかになっているようだ。離脱前後の経済的混乱への予防的利下げが行われると見込まれていたが、今月発表された英国の経済指標は予想より力強く、実際に利下げが行われるかは五分五分の情勢といわれている。ただ、英国のEU離脱による世界経済への影響がどういう形で出てくるのかはいまだ未知数のため、今後数か月は混乱する可能性もあり、金相場の上昇要因になる可能性があるので注目していきたい。

中東情勢(イスラエルとイラン、サウジアラビア)

トランプ政権は昨日新しい中東和平案を公表した。内容に詳しくは触れないがイスラエル寄りとされている案で、アラブ諸国の対応は2つに分かれている。湾岸諸国の大半では、今回のアメリカ案を中東和平プロセスの前進として支持する動きが広がっている。一方で、トルコとイランが反対の姿勢を示したほか、当事者のパレスチナでは和平案への反対デモを実施する動きが確認されている。今後、イランやトルコだけでなく他のアラブ諸国へも反イスラエルの動きが広がれば、中東情勢の緊迫化が金の上昇要因になることが予想される。
また、被害は確認されなかったが、昨日イエメンのフーシ派がサウジアラビアの石油施設を攻撃したとの声明を出している。今後、実際に被害が出た場合にはタンカー襲撃や、ドローンによる石油施設の攻撃と同様に金相場は上昇するだろう。ただし、一時的な現象に留まると思われる。

今後の相場見通し

今日は筆者が考える要因から、今後の金相場を値動きを予想してみると、上昇要因が多いと考えており、今年前半の金相場は堅調に推移するのではないかと筆者は考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。