ボーイング株急落(つらつらコラム12月17日)

ボーイングの株が急落した。先日16日の取引では実に4%以上下落し、米中の通商協議が合意に達したことや、中国の経済指標(鉱工業生産と小売売上高)が好調だったことによるダウの上昇に強いブレーキをかける結果となった。
ボーイングの主力製品の一つであるボーイング737MAXの生産を12月の定例取締役会おいて生産停止を検討しているとの報道がなされたためで、同社の株価はおよそ2か月振りの大幅安となった。9か月前に墜落事故を起こした同機種は改修の上で米航空当局(FAA)による安全審査がおこなわれている。ただし、当初言われていた12月中旬の承認が難しくなり、1月以降にずれ込む可能性が高くなる中で、生産現場では納品出来ない機体があふれており、生産調整の必要が指摘されていた。
なぜ、ボーイングの株価がこれほどダウに影響を与えるかといえば、ダウ30種は30社が横並びの3%ずつの評価で構成されているわけではないためである。ダウの構成比率トップ10は以下の企業となっている。

ボーイングの構成比率はダウの10%に及ぶため、ボーイング株4%下落するとダウの他の株が横ばいでも0.4%下落、今の株価に直して単純計算すると約100ドル下落することになる。このように全体が堅調でも構成比率が高い企業1社の株価の高下がダウ全体に反映する可能性がある。
今後の見通しだが、結局昨日付で生産工場の閉鎖が発表されたため、17日以降もボーイングの株価下落が進み一時的にダウの重しとなる可能性がある。一方で、遅れたとしても安全審査が通れば、ボーイングにとって非常に明るいニュースとなり、同社の株価が高騰、ひいてはダウが高騰すると考えられる。一見先物には関係のないニュースだが、下げトレンドとなっている時にヘッドラインで流れれば状況を覆す可能性があるため注目することを勧めたい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。