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コラム
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2020/12/02

穀物速報:北米の乾燥と南米の干ばつの状況(つらつらコラム12月2日)

ダイジェスト

  • コーンベルト西側で来シーズンにかけて乾燥の可能性
  • ブラジルでは干ばつが続く
    • まとまった量の雨が降るも作柄影響への予想はまちまち
  • アルゼンチンは平年並みから平年以上の降水量だが、高温となっている

コーンベルトで進む乾燥

図1はUSDAの発表しているWeekly Weather and Crop Bulletinから11月24日時点での北米の土中水分量を抜き出している。アメリカの西半分では例年よりも雨が少なく、前週より乾燥が進んでいる。コーンベルトも西側から乾燥が始まっている。

図1 11月24日時点での土壌水分量の状況(出展元 USDA、NOAA)

図2は同じく12月の乾燥予報となる。コーンベルトの西側のノースダコタ、サウスダコタ、ネブラスカ、アイオワの各州で乾燥が続く予報となっており、コーンベルトの東部の多くは平年並みの乾燥だが、イリノイとインディアナの一部では乾燥状況が悪化している。今後の降水量次第だが来年度の作付けに影響が出る可能性がある。

図2 今月の干ばつ予報(出展元 USDA、NOAA)

干ばつの状況

ブラジル

ブラジルでは高温少雨が続いている。図3は先週1週間の降水量を見たもので、図5に示している大豆とコーンの産地の内、主要産地[青枠]では南側でその他の産地[黒枠]では北側で雨が多く25mm[黄]から50mm以上[薄緑]の雨が降ったが、主要産地中央から北側では依然として降水量が少ない状態(1mm[こげ茶]から10mm[薄茶])が続いている。

図4は今週と来週の降水量予報の平年との比較で、大豆とコーンの主要産地北側で今週は25mmから75mm降水量が例年より少ない見込み。南側では平年並みから平年を上回る雨が降る見通し。来週は北部ではやや状況が緩和し雨が降り、南部では逆に雨が少なくなる見通し。気温は平年より3℃、場所によっては5℃高い状態(30℃台後半)となっている。

ブラジルでは最近雨が増えているものの、南米専門の農業コンサルタントはこの量ではわずかなに改善するのみでブラジルの大豆の収穫予想を200万トン引き下げた1億3000万トン、コーンの収穫予想を同じく200万トン引き下げた1億400万トンとしている。一方で、商品仲介会社のストーンX社の予想では大豆の収穫量予測を1億3390万トン、コーンの予想を1億900万トンとしている。大豆は作付面積の増大が要因で、コーンは1期作のコーンは乾燥で不作となるが、2作目のコーンは作付面積の増加と豊作により収穫量を積み増すとしている。農業コンサルタント会社大手のDatagroはブラジルのコーンの収穫は1億3498万トン、コーンの収穫を1億1448万トンと前年より増加すると予想している。前日の大豆・コーン相場は天候の改善と収穫の増加を懸念して下落している。

図3 ブラジルの先週の降水量(出展元 NOAA)
アルゼンチン

図6はアルゼンチンの先週1週間の降水量を示している。今週はコルドバ州やサンタ・フェ州、エントレ・リオス州、ラ・パンパ州、ブエノス・アイレス州などの主要な大豆とコーンの産地で満遍なく25mm[黄]から50mm[薄緑]の雨が降った一方で、気温は平年より2~3ど高い状況が続いている。アルゼンチン政府によると大豆の作付け率は43%、コーンの作付け率は50%となっている。

図7はアルゼンチンの来週までの降水量予報で、図8に示す殆どの大豆とコーンの産地では今週は平年並みから25mmほど降水量が少なく、来週は平年並みの予報となっている。

図6 アルゼンチンの先週の降水量(出展元NOAA)

まとめ

穀物相場は好調な輸出と南米の干ばつ懸念を材料として上昇していたが、今週に入って南米の降雨情報がはいったことと農業コンサルタント会社がブラジルの大豆とコーンの豊作を予想したことが利食い売りを促進した形となった。
天候情報ではブラジルでは引き続き、高温少雨が続いている。今週はブラジル南部のパラナ州やリオグランデ・ド・スル州を中心に大豆・コーン地帯でも雨が降り最終段階の作付け作業を促進したが、ブラジル中部の産地や北部の産地では雨が少なかった。今週末はブラジルでは中部から北部でまとまった雨が降る見込み。これらの産地では大豆とコーンの作付け作業が進んで、開花が始まっているが、今後はより雨が必要な状況となっている。アルゼンチンでは平年以上の降水となっている地域はあるが、例年より気温が高い状態が続いている。
現時点では、収穫の減少など南米の乾燥によって深刻な影響が出るかどうかはまちまちで豊作を予想している情報もある。今後も南米の乾燥した天候が支援材料、降雨情報が懸念材料となる値動きが続くと思われる。

一方で、アメリカでは前週と比較するとコーンベルト西側に加えて東側の一部でも乾燥状態が悪化し乾燥した地域が広がっている。来年春までに乾燥状態が解消しない場所もあり、場合によっては来年度の作付けに影響が出る可能性出てきている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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