サウジアラビアとクウェートの油田再稼働(つらつらコラム12月24日)

図1 原油時間足チャート (出展元 サクソバンク証券

昨日、サウジアラビアとクウェートがカフジ・ワフラ両油田の再稼働で22日に合意した報じられた。この生産再開の報道やロシアの協調減産緩和の可能性の報道があって先週61ドルを超えていた原油相場は昨日は61ドルには達しなかった。
両油田はサウジアラビアとクウェートの国境近くの中立地帯に位置している。その歴史は古く1950年代より採掘がおこなわれており、特にカフジ油田の方は日本のアラビア石油が開発した油田で日本との関係も深かった。2014年からの油田の運営や権利の配分や政治上の両国の対立から両油田の採掘は4年以上停止していた。その後、生産再開を巡っては両国の間で交渉が続けられていてたが、今年に入って油田の生産再開で合意という報道がなされていた。
今回、サウジアラビアのエネルギー相がクウェートを訪問して生産再開の合意締結が12月24日に行われる予定となったと報道されている。両油田の生産量は日量約50万バレルで、OPEC加盟国のエクアドル一国分の生産量にに匹敵する。生産再開の時期そのものはまだ公開されていないが、本格的に再開することになれば、その生産量は12月の上旬のOPECプラスで合意した減産量を打ち消す量ともなる。サウジアラビア、クウェート両国には12月に合意した減産枠があり、そのまま産油量の増加につながるわけではない。ただ、米中間の通商合意による原油需要の回復見通しによる原油相場の上昇に対して、重しとなっているのは確実で、筆者は年末から年明けにかけて1バレル60ドルを大きく超えるような上昇は抑えられると予想する。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。