天然ガスのEIA月間レビュー(つらつらコラム12月26日)

 

今日はEIAの月間レビューから天然ガスの部分について数字を拾い出し、天然ガスに関するここ数年間の変化を確認しておきたい。
図1左図に示すように天然ガスの生産量は最近の3年間伸び続けている。2017年の9月には月間生産量が2280Bcfだったものが2019年9月には2819Bcfに達し、3年間で約30%生産量が伸びた。

図1左 天然ガスの生産量と消費量、輸出入量の推移
図1右 天然ガスの消費量内訳(出展元 EIA)

生産量と消費量、輸出入量を拾い出してきてまとめると下の表となる。生産量、消費量ともに伸びている他、2017年は輸出が行われていない月もあったが、2018年には毎月輸出が行われるようになり、2019年には輸出量が2017年の約10倍となり大きく増大(輸入量基準なので輸出はマイナス値となる)している。

2017年9月    2018年9月    2019年9月    
生産量(Bcf)228026072819
消費量(Bcf)192121522216
輸出入量(Bcf)-19-88-186

次に図1右図は各分野別の消費量の推移を示している。消費量の変化を分野別にまとめたものが下表となる。住宅用や商業用の伸びは頭打ちとなっているが、工業用が増加している他、発電用需要が特に伸びていることが分かる。

2017年9月    2018年9月    2019年9月    
住宅用(Bcf)114112110
商業用(Bcf)145147145
工業用(Bcf)748798798
輸送用(Bcf)546568
発電用(Bcf)85910301095
総計(Bcf)192121522216

最後に天然ガスの貯蔵量は下記の表のとおり。若干の増減が見られるが、大きく貯蔵量には変化がないことが分かる。

2017年9月    2018年9月    2019年9月    
貯蔵量(Bcf)792373067723

以上をまとめると

となる。今後もアメリカの天然ガス生産量は増え続けると思われるが、生産量が増えた分は発電用の需要や輸出量の増加に回っており、貯蔵量が増えていないことから、天然ガスがアメリカ国内で大きく余っているという状況にはなっていない。需給が大きく崩れてはいないので、筆者は今後も天然ガスの市場価格は、大きく値崩れすることはないと考える。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。