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レポート
column

2020/12/04

エネルギー速報:今週の天然ガス在庫統計と今後の見通し(つらつらコラム12月4日)

ダイジェスト
  • 天然ガス在庫は各社予想の16Bcf減に対して1Bcf減と予想を下回る
  • 11月27日時点の天然ガス在庫量は3939Bcf(有効容量の92.4%)
  • 11月26日から12月2日の天然ガスの供給量は95.8Bcfと前週からほぼ横ばい、2週前と比べても横ばい
  • 11月26日から12月2日の天然ガスの需要は80.1Bcfと前週比で6.4Bcf増、発電需要が1.4Bcf増加、住宅・商業用需要が4.4Bcfの増加、LNG輸出が0.6Bcfの増加となった。
  • 天然ガス採掘用リグは77基(+1基)、原油採掘用リグ241基(+10基)
  • LNGの輸出需要は3日の時点で10.4Bcfと過去最高水準となっており、今後も好調な輸出が続くと思われる
  • 今後の気温予報は2週間後まではアメリカの大半は平年並みの気温で、アメリカ南部から大西洋岸で平年以上の気温となる見通し
  • 今年の冬は暖冬の見通しで、例年より暖房用需要が伸び悩むと予想されている
週間天然ガス在庫総評
図1 天然ガス在庫量(青線)と5年平均(黒線)、変動幅(灰色)との比較(出展元 EIA)

EIAの週間天然ガス在庫量は11月27日時点で前週比で1Bcf減少した3939Bcfとなり、予想の16Bcf減少を下回って在庫はほぼ変動しなかった。在庫量は平年より9.5%多い状態となっている。昨日の天然ガス先物相場は生産量が増加する見通しとなっていることと、12月が従来予報より暖かくなり暖房用需要が伸び悩むとの見方から朝方の2.750ドル付近から2.500ドル付近まで大幅下落した。LNG輸出量が史上最高水準となっていることは材料視されなかった。

表1 地域別天然ガス在庫量(出展元EIA)

表1はアメリカの地域別在庫の内訳となる。温暖な気温となったアメリカ東部では在庫変動なし、南部では在庫が増加した。一方で、前週から一転して気温が低下したアメリカ中西部と太平洋岸を中心に暖房用需要が高まり、これらの地域では在庫が減少した。結果、全米の在庫量は3939Bcfと前週と比べてほぼ横ばいだった。この数値は平年(5年間の平均)に比べて290Bcf、前年比で343Bcf在庫が多い状態となっている。現時点の在庫は天然ガス貯蔵施設の設計容量(4693Bcf)の84.0%、有効容量(4261Bcf)の92.4%となっている。

天然ガス供給

表2は11月26日から12月2日の期間の天然ガスの供給側の一覧となる。天然ガスの生産は前週比で0.5Bcfの減少となる90.9Bcfで、90.0Bcf台を維持している。カナダからの輸入は4.8Bcfと前週から0.6Bcfの増加となった。この結果天然ガスの総供給量は95.8Bcfと前週比でほぼ横ばいだった。

図3 天然ガス供給一覧(出展元 EIA)
天然ガス需要

表3は11月26日から12月2日の期間の天然ガス需要をセクタ別に分類したものとなる。発電需要が1.2Bcf増加した25.7Bcf、工業需要が0.5Bcf増加した23.8Bcf、住宅・商業用需要が4.4Bcf増加した30.5Bcfとなり、アメリカの国内需要は6.4Bcf増加した80.1Bcfとなった。住宅・商業用の暖房用需要が需要の増加をけん引した。輸出需要ではメキシコ向けが0.2Bcf増加した5.6Bcf、LNG向けが0.6Bcf増加した10.3Bcfとなった。

図4 天然ガス需要セクタ別一覧(出展元 EIA)
採掘用リグ稼働数
11月13日時点11月20日時点11月25日時点
原油用236基231基241基
天然ガス用73基76基77基
表2 ベーカー・ヒューズ社発表の原油・天然ガス採掘用リグ数の前週からの変化

表2はベーカー・ヒューズ社が発表している原油・天然ガス採掘用リグ数となる。最新の11月25日発表の現在最新のレポートによると稼働リグ数は、原油採掘用リグ稼働数が前週(11月20日)から10基増加した241基、天然ガス採掘用リグ稼働数は1基増加した77基となった。リグの総数はどちらの用途でもない2基のリグを加えて、前週より10基増加した320基となった。リグ数は順調に回復している。

今後の見通し
LNG輸出

図5はNGI社が提供している天然ガスのLNG基地に接続されているパイプラインの流量で、輸出量の推定値となる。11月27日の感謝祭翌日に落ち込んで以降は10.0Bcf超を維持している。11月30日以降は10.0Bcf を超えており、LNGの輸出は過去最高水準となっていることが推定される。

図5 LNG基地向けパイプライン流量(出展元 NGI)
国内需要

図6は11月30日作成の12月の1か月気温予報で、12月はフロリダ半島など一部の地域を除き平年より気温が平年より高くなる見通し。図7は10日後から14日後(12月11日から17日)の気温予報で、ロッキー山脈付近から寒気が張り出し、山岳地帯を中心に気温が下がる見通し、その後寒気は東へ進むとの予報となっている。ただし、冷え込み方は今日現在の冷え込みより強くならない見込み。このほか原油価格に上昇による天然ガス生産の回復や暖冬傾向であることから、今後の天然ガス価格は需給面からは下落する傾向が続くのではないかと考えている。

図6 12月の気温予報(出展元 NOAA)
図7 12月11日から17日の気温予報(出展元 NOAA)

※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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