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コラム
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2019/12/09

大統領弾劾とダウの見通し(つらつらコラム12月9日)

先週、12月6日に発表された年内最後のアメリカの雇用統計は予想を上回って堅調でダウは約300ドル上昇して引けた。今日は、年末から年始にかけてのダウ相場の見通しについて12月5日に下院での手続きが決定したトランプ大統領の大統領弾劾手続きを絡めて予想してみたい。

最初にここ2年間の年末のダウの終値は次の通りだった。(数値は筆者が過去のチャートから拾い出したもの)

  • 2016年 19783ドル
  • 2017年 24728ドル
  • 2018年 23303ドル(年内最高値は10月3日の26613ドル)
  • 2019年 ? (現時点での年内最高値は11月27日の28168ドル)

ダウは 2018年の年末には下落したが、2019年に入って持ち直しており、2017年1月20日にトランプ政権発足して以来、上昇傾向にあると言うことが出来るだろう。株高がトランプ政権の支持基盤の一つとなっているため、今年の残りの20日で大きく下げることは考えにくい。特に来年は大統領選挙を控えるため、大きく下げることはないと予想する。

次に今月に予定されている出来事を書き出してみよう。

  • 12月10~11日 FOMC
  • 12月15日 アメリカ対中関税発動予定日
  • 12月20日 アメリカ政府暫定予算期限日

筆者の予想による動きは以下のとおり。

  • FOMC:利下げはなし(市場の予想では利下げの期待は10%以下)
    • 直近の3回のFOMCで利下げを行っているが、今回は株が高値、雇用が堅調で利下げがないことは市場の予想と一致している。
  • 対中関税:週内の通商協議合意は難しいが、理由を付けて期限が再延期
    • 協議の進展が伝えられているが、日程的に合意署名を行うことは難しいと考えられる。前回と同様に適当な理由による延期が行われるのではないかと予想。
  • 暫定予算:ギリギリのところで予算成立、政府閉鎖回避
    • 昨年の政府閉鎖が35日の長期に及んだため国内から非難が集まった。大統領選挙を控えていることを考えると、今年は年内ギリギリのタイミングで両党の妥協が成立するのではないかと予想。

最後に翌年の大統領選挙の初期の日程に加えて12月5日に決定した大統領弾劾訴追手続きを加えたものが以下の日程となる。まだ弾劾の日付は正式に決定していないが、前回の大統領弾劾と同じ日程で進むとすると次のようになるだろう。

  • 10月31日 下院弾劾手続き開始
  • 12月5日 下院大統領弾劾訴追手続き決定(クリントン政権時は12月19日)
  • 12月20日 暫定予算審議、下院大統領訴追決議?
  • 12月21日~ クリスマス休会
  • 1月上旬 上院審議?(クリントン政権時は1月7日)
  • 2月3日 アイオワ州党員集会(大統領予備選の実質的な開始日)
  • 2月上旬 結審?(クリントン政権時は2月12日)
  • 2月11日 ニューハンプシャー州党員集会・予備選挙開始

大統領予備選挙を考えるとギリギリの日程となっている(実際には民主党の大統領候補の一部(上院議員)が弾劾手続きに拘束される)。下院は野党民主党が優勢なため訴追が可決されたが、上院での弾劾成立には結審時に出席している上院議員の3分の2の賛成が必要なことと上院は共和党が多数(100人中53人)を占めているので、可決(弾劾成立)の見通しは全く立っていない。現時点では下院の弾劾可決の際の動き以外は注目すべきところはないと予想する。

まとめると、12月末までに国内・国外共に値下がり要因がいくつもあるが大暴落はないと考える。来年の大統領選挙を控えて株価をぜひとも維持したい政権側の思惑からすると、新年までのダウは最低でも横ばいで推移すると筆者は予想する。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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