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コラム
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2020/12/14

穀物速報:南米の干ばつの状況(つらつらコラム2020年12月16日)

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ダイジェスト
  • ブラジルでは大豆とコーンの産地のほとんどで平年の50%から25%の降水量
  • アルゼンチンではパンパ地帯の南側を除いて平年の50%から75%の降水量
  • 12月10日発表にUSDA発表の世界需給ではアルゼンチン産大豆の生産量が5100万トンから5000万トンへ、コーンの生産量が5000万トンから4900万トンへ各100万トン引き下げ、ブラジルは据え置き
  • 12月14日発表のブラジル植物油協会(Abiove)の12月のブラジル産大豆の生産量予測は1億3260万トンと11月から据え置きで過去最高を予測
  • 12月11日発表のブラジルの国営農業機関(Conab)の12月のブラジル産コーンの生産量予測は1億490万トンで乾燥が原因で前月より230万トン引き下げ
南米の干ばつの状況

ブラジルやアルゼンチンでは11月の終わり頃から雨が増えていると報道されていたが実際にどうだったかを確認してみよう。図1は土壌中の水分量を今年11月30日と12月14日のデータで比較している。これらの図は1948年から2012年の水分量の平均を平年のデータとして、平年からの水分量のずれをパーセンテージで見ている。図中で青色が強いほど、平年より水分が豊富で、茶色が濃いほど水分が少なく乾燥していることを意味している。11月30日からブラジルの南部では降雨によりやや乾燥が緩和していることが分かる。ブラジル北部では乾燥が続いている。一方でアルゼンチンでは雨が降らず乾燥が11月より深刻化している。

図2はブラジルとアルゼンチンの先週一週間の降水量比較を見たもので、ブラジルの中部では50mm程度の雨が降った。これにより前述のとおり乾燥が一部地域で緩和した。一方で、ブラジル南部は12月初めと変わって乾燥状態となり、殆どの地域では10mm程度の雨となった。気温は30℃台後半で平年より1℃程高い状態が続いている。アルゼンチンではブエノス・アイレス州の西側を中心に25mm程度の雨となったが他の地域では雨が減り、10mm以下となり乾燥状態が悪化している。気温は平年より高く40℃に及んでいて乾燥を悪化させている。

図3は11月のブラジルとアルゼンチンの累積降水量で、ブラジルの大豆とコーンの産地では全体的に平年の25~50%の降水量となっている。アルゼンチンでは大豆とコーンの産地であるパンパ地帯の西側で平年の2倍以上の大量の雨が降ったが、産地の多くでは75%から50%の降水量となっている。

ラニーニャの状況

図3はエルニーニョとラニーニャの指標となるペルー沖の太平洋の海水温を示した図で、海水温は平年(1981~2010年の平均)と比べて1℃低い状態となっており、現在もラニーニャの状況が続き終息の気配はまだ見えていない。直接的な関係はわかっていないないが、ブラジル中部以南では高温少雨となるといわれている。

図3 ペルー沖の海水温 (出展元 USDA、NOAA)
まとめ

12月10日にUSDAから発表された12月の世界需給予測では、乾燥が続いている南米の産地の採算量がどうなるかが注目されていた。発表ではブラジル産の大豆とコーンの生産量は11月の予想のまま据え置きとなったが、アルゼンチン産の大豆とコーンの生産量は干ばつを理由に、11月の予測から大豆が5100万トンから5000万トンへ、コーンが5000万トンから4900万トンへそれぞれ100万トン引き下げられた。ラニーニャの終息の気配は見えず、ブラジルの中長期予報は高温乾燥で据え置かれているが、12月14日に発表されたブラジル植物油協会(Abiove)の12月のブラジル産大豆の資産量予測は11月から据え置きとなる1億3260万トンと2020年の生産量を1億2700万トンを560万トン上回る過去最高の収穫となると、天候の改善を期待し強気の予測を発表している。ただ、ロイターの報道では、民間の農業コンサルティング会社は2021年の収穫量を1億3160万トンと見積もっているが、現在の乾燥の影響から生産量を修正する予定と報道されている。筆者はブラジルの大豆の生産量は下方修正されると考えている。
一方でブラジル産コーンについてはブラジルの国営農業機関(Conab)が12月11日に12月の2021年のコーン収穫量予測を発表した。収穫量は1億490万トンで11月の予測に比べて230万トン引き下げられた。ブラジルでは3回に分けてコーンが収穫されるが、現在、作付けと成長が進んでいる第1期のコーンの生産量が干ばつの影響を受けて8%以上引き下げられたことが原因となっている。
南米では、現在雨が降ったり降らなかったりする状況が続いている。前月はアルゼンチンで雨が多くブラジル少なかったが、12月は一転アルゼンチンの雨が少なく、ブラジルで雨が降っている。現在の穀物相場は南米の天候に日々左右されているので、今後も天気予報や民間会社や農業コンサルタントの発表する生産量予測に注目したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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