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コラム
column

2020/12/24

エネルギー速報:EIA週間原油統計(つらつら分析12月24日)

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ダイジェスト

・原油在庫は56万バレル減少
 原油生産量は日量1100万バレルで前週から横ばい
 需給調整分(Adjustment、後述)は53万バレルの増加
 輸出入では輸入が14万バレル増加、輸出量が47万バレルの増加で、全体では246万バレルの輸入超過
 製油所稼働率は1.1%低下し原油処理量が17万バレル減少
 輸出量の増加による在庫減少
・ガソリンの在庫は113万バレル減少
 生産量+輸入量<供給量+輸出量で在庫減
 ガソリン生産量は30万バレル増加、輸入量は4万バレル減少
 ガソリン供給量は5万バレル増加、輸出量は3万バレル減少
・留出油在庫は233万バレル減少
 生産量+輸入量<供給量+輸出量で在庫減
 留出油の生産量は1万バレル減少、輸入量は5万バレル減少
 留出油の供給量は17万バレル増加、輸出量は12万バレル増加
・原油と石油製品を合わせた在庫量は19億9500万バレルで前週比1070万バレルの減少
・オクラホマ州クッシング在庫は2万バレル減少した5838万バレル、クッシングのタンク容量は約7600万バレルで貯蔵率は76.8%

EIA週間統計の総評

今週発表のEIAの週間在庫統計を解説する。原油在庫は56万バレルの減少となった。原油生産量は日量1100万バレルで前週比で横ばい、原油の輸出入量は輸入が14万バレル増加した日量556万バレル、輸出が47万バレル増加した日量309万バレルとなり、246万バレルの輸入超過となった。製油所の稼働率は前週比で1.1%低下した78.0%で、原油処理量は17万バレル減少した1401万バレルとなった。製油所の稼働率の低下で原油精製量が減ったが、輸出量の増加により在庫が減少した。戦略備蓄(SPR)の放出は0だった。主要石油製品ではガソリン在庫が112万バレルの減少、留出油在庫は232万バレルの減少だった。原油と全ての石油製品を合わせた在庫は1070万バレルの減少となり、在庫量は19億9500万バレルとなった。WTI指標原油であるオクラホマ州クッシングの在庫は2万バレル減少した5838万バレルとなった。

原油と石油製品の在庫(表1)

週間統計では原油在庫が市場予想を若干下回って、53万バレル減少した4億9953万バレル、ガソリン在庫は112万バレル減少した2億3775万バレル、留出油在庫は232万バレル減少した1億4893万バレル、オクラホマ州クッシングの原油在庫は2万バレル減少した5838万バレルとなった。原油在庫の増減は前日に発表されたAPIの統計と逆の結果となった。

API統計 EIA統計今週EIA統計前週EIA統計2週前EIA統計3週前
原油(万バレル)270増53減313減1515増67減
ガソリン(万バレル)22減112減102増422増349増
留出油(万バレル)103減232減16増522増323増
クッシング在庫(万バレル)34減2減19増136減31減
表1 原油・石油製品在庫 (出展元 EIA)

図1は原油在庫の過去2年分の推移、図2はガソリン在庫の過去2年分の推移、図3は留出油在庫の過去2年分の推移となる。それぞれの図は今年の在庫推移(青線)と過去5年間の在庫レンジ(灰色)とを比較している。

図1 原油在庫推移(出展元 EIA)
図2 ガソリン在庫推移(出展元 EIA)
図3 留出油在庫推移(出展元 EIA)
原油生産と輸出入、戦略備蓄(日量)(表2と3)

原油生産量は前週と同じ1100万バレルだった。原油輸入量は前週比で日量14万バレル増加した556万バレル、輸出量は日量47万バレル増加した309万バレルとなった。輸入国の国別内訳と前週からの増減は表2のとおり。今週はメキシコや中近東からの輸入が増加し、南米やアフリカからの輸入は減少した。

輸入国輸入量万バレル/日)前週輸入量(万バレル/日)増減(万バレル)
カナダ320353-33
メキシコ8158+23
サウジアラビア197+12
イラク100+10
コロンビア728-21
エクアドル716-9
ナイジェリア0.34-4
ブラジル2013+7
表2 輸入量国別内訳(出展元 EIA)

需要と供給それぞれの不確実性(計算のずれなど)のつじつまを合わせて相殺するために需給の計算に加えられるAdjustmentは47万バレルとなり前週の-6万バレルから43万バレル増加した。今週はAdjustmentで在庫を増加させる形の調整となっている。

原油生産と輸出入今週   前週   2週前   3週前   4週平均  前年同時期  
原油生産(万バレル/日)110011001110111011051290
戦略備蓄増加(万バレル/日)00-1000
原油輸入(万バレル/日)556542647539571680
原油輸出(万バレル/日)309262183345275339
Adjustment(万バレル/日)53-6848753-11
表3 原油生産と戦略備蓄、輸出入 (出展元 EIA)
*Adjustmentの-はマイナス補正を意味している
石油製品生産量(日量)と製油所稼働率(表4)

製油所の稼働率が1.1%低下した78.0%となったことで、製油所への原油投入量は17万バレル減少して日量1401万バレルとなった。稼働率は前年の93.3%を大きく下回っている。石油生産量では前週比でガソリン生産が30万バレル増加した日量882万バレル、ジェット燃料生産が4万バレル増加した日量114万バレル、留出油の生産が1万バレル減少した日量459万バレルだった。

製油所稼働率等今週   前週   2週前  3週前  4週平均 前年度同時期   
原油投入量(万バレル/日)140114181443140114161698
製油所稼働率(%)78.079.179.978.278.893.3
ガソリン生産(万バレル/日)  8828528348588561026
ガソリン輸入(万バレル/日) 576178526259
ジェット燃料生産(万バレル/日)114110112111112187
ジェット燃料輸入(万バレル/日)1211189128
留出油生産(万バレル/日)   459460467458461539
留出油輸入(万バレル/日)  444927614524
表4 石油製品生産量 (出展元 EIA)
石油製品供給(日量、需要)(表5)

石油製品の供給(需要)一覧が表5となる。前週比でガソリン供給が日量5万バレル増加した802万バレル、ジェット燃料供給は5万バレル増加した日量119万バレル、留出油供給は17万バレル増加した日量417万バレルとなった。

石油製品供給(日量)今週  前週  2週前  3週前  4週平均  前年同時期  
ガソリン供給(万バレル/日)802797760797789930
ガソリン輸出(万バレル/日)757890687887
ジェット燃料供給(万バレル/日)119114130113119153
ジェット燃料輸出(万バレル/日)88125825
留出油供給(万バレル/日)417400338378383421
留出油輸出(万バレル/日)1191078194100145
表5 石油製品供給(需要)量 (出展元 EIA)
石油製品需給(日量)

原油需要側では製油所稼働率が前週比で1.1%低下したことから、原油消費量は17万バレル減少して日量1401万バレルとなった。石油製品ではガソリン生産量が前週比で30万バレル増加した882万バレル、輸入量は4万バレル減少した57万バレルとなった。一方、ガソリン供給量は5万バレル増加した802万バレル、輸出量は3万バレル減少した75万バレルとなった。ガソリン生産量は増加、輸入量は減少、供給量が増加、輸出量が減少となったが、今週は供給側(生産量+輸入量)より需要側(供給量+輸出量)が多く、ガソリン在庫は減少となった。次に留出油生産量は1万バレル減少した459万バレル、輸入量は5万バレル減少した44万バレルとなった。留出油供給量は17万バレル増加した417万バレル、輸出量は12万バレル増加した119万バレルとなった。供給側(生産量+輸入量)が需要側(供給量+輸出量)より多くなり、留出油在庫は減少した。ジェット燃料生産量は4万バレル増加した114万バレル、供給量は5万バレル増加した119万バレルとなった。石油製品全体の供給(需要)量は前週比で25万バレル減少した1908万バレルとなった。全ての石油製品在庫に原油在庫を加えた全石油在庫は原油在庫の減少などで、前週比1070万バレル減少した19億9500万バレルとなり、20億バレルの大台を割り込んだ。

石油製品価格(表6と表7)

表6はニューヨーク港渡しの石油製品の価格となる。前週と比較してガソリンが10セント、ディーゼル燃料が10セント値上がりしている。

スポット卸売価格
(ニューヨーク港渡し)
12/18  12/11  12/4  11/27  11/20  前年同時期  
レギュラーガソリン価格
(ドル/ガロン)
1.4301.3381.287未公開1.2021.687
ディーゼル燃料
(ドル/ガロン)
1.5131.4311.397未公開1.2881.954
原油
(ドル/バレル)
49.0446.5946.23未公開41.9959.20
表6 石油製品受渡価格 (出展元 EIA)

表7は石油製品の小売価格の全国平均を週ごとに集計したものとなるが、今週のガソリン小売価格は前週比で約5~7セント、ディーゼル燃料は前週比で約6セントの上昇となった。

小売価格12/21  12/14  12/7  11/30  11/23  前年同時期    
レギュラーガソリン価格
(ドル/ガロン)
2.2242.1582.1562.1202.1022.561
中間グレードガソリン価格
(ドル/ガロン)
2.6182.5652.5672.5402.5252.981
プレミアムガソリン価格
(ドル/ガロン)
2.8712.8212.8202.7922.7793.230
ディーゼル燃料価格
(ドル/ガロン)
2.6192.5592.5292.5022.4623.049
表7 石油製品全国価格 (出展元 EIA)
今後の見通し

今週の原油生産量は日量1100万バレルで横ばいだった。需要面では製油所稼働率が1.1%低下し、原油消費量は17万バレル減少した日量1401万バレルとなった。原油輸出入は247万バレルの輸入超過で、輸入量が前週比で14万バレル増加した556万バレル、輸出量が47万バレル増加した309万バレルだった。原油の輸出量の増加のため原油在庫が減少している。主要石油製品ではガソリンと留出油ともに需要側(供給量+輸出量)が供給側(生産量+輸入量)より多く在庫増となった。前週より石油製品の出荷は日量25万バレル減少した1908万バレルとなった。全ての石油製品と原油を合わせた在庫は、1070万バレル減少した19億9500万バレルとなり、20億バレルの大台を割り込んだ。今週もEIA発表の原油在庫は1日前のAPIの週間統計と反対の結果で、動向が分かりづらくなっている。
原油相場は新型コロナウイルスの変異種の出現で感染拡大懸念が高まり前週末の50ドル目前から週の初めに約3ドル下落したが、ワクチンの実用化やアメリカ政府の追加経済対策が議会で合意に達したことで経済の回復期待から買い戻されて、原油先物相場は今日も48.50ドル付近で推移し、50.00ドルをうかがう値動きとなっている。今日がクリスマスイブで今週の取引は最終日となる。休暇が始まっており、値動きは非常に小さく大きく動くことは考えづらい。ワクチンの接種は進んでおり50ドルを目指す動きは続くと思われるが、需要の裏付けがないため原油相場が大きく下落する機会が年初に来ると考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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