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コラム
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2021/01/22

エネルギー速報:EIAの原油需要と価格予測(つらつらコラム2021年1月22日)

アンケートのお願い

ダイジェスト(原油量はいずれも日量)

・原油需要が原油生産量を上回ると予想
・原油需要は2022年末に2019年の水準を回復と予想
・原油価格(北海ブレント)は2021年、2022年共に平均53ドルを予想
・2020年末の原油価格はアジア需要がけん引
・2021年初はOPECプラスの減産拡大と米新政権による大規模経済対策期待で上昇した。
・欧米に続き中国国内でもロックダウンが拡大

EIAによる2021年の原油需要と価格の見通し

原油の需給バランス
図1 原油需要(黒線)と原油生産量(赤線) (出展元 EIA)

EIAは1か月に1回今後の原油需要と価格について発表している。それによれば、2021年の第1四半期には原油需要が原油生産量を上回ると予想している。図1は原油需要を黒線で、原油生産量を赤線で示しており、2020年第3四半期以降原油需要が原油生産量を上回ると予想している。2021年1月の上旬にOPECプラスの減産が拡大されることで前回の予想より原油生産量の伸びが減少することを要因に挙げている。ただしOPEC加盟国の原油の生産量自体はリビアの増産と第2四半期以降の減産幅の縮小などで2020年の平均2560万バレルから2021年は2720万バレルまで増加することを見込む。

また、アメリカの原油生産量はEIAの予想では2021年の第1四半期に底を打って以降増加に転じるとしている。2021年のアメリカの原油生産量は1110万バレルに達すると予想している。

新型コロナウイルスの感染拡大によって経済成長が落ち込み原油需要にもブレーキが掛かっていたが、2021年以降は経済が回復すると予想している。2020年比で5.4%の経済成長により原油需要は2021年に9780万バレル、2021年比4.5%の成長で2022年に1億110万バレルとなり、2019年の1億1120万バレルの水準を回復すると予想している。

原油価格
図2 北海ブレント原油価格推移 (出展元 EIA)

原油需要が原油供給を上回り原油在庫の減少が続くと予想する。図2は北海ブレント原油価格の推移で、原油価格は2020年第1四半期に上昇すると予想している。それ以後は原油の供給量増加で価格は横ばいとなると予想している。予想価格は2021年、2022年共にブレント価格で1バレル当たり53ドルとしている。世界各地で原油需要が減少したが、年末にかけてアジアの需要がけん引した。主要2国の原油輸入の状況を見てみよう。

中国の原油輸入

図3 中国の原油輸入量推移(出展元ロイター)

新型コロナウイルスの影響があったもの、中国は2020年に過去最大となる1日当たり1085万バレルの原油を輸入した。図3は過去6年分の原油輸入量の推移を見たもので、2020年は4月のコロナショック以来の原油の安値が精製業者や貯蔵業者の購買欲を刺激したことで記録的な原油輸入量となった。ただし12月には失速し1日当たり906万バレルとなった。国の定める原油の輸入割り当てを業者が全て使い果たしたことが原因とされているが、年が改まった後の新しい統計がどうなるかに注目が必要となる。

インドの原油輸入

図4 インドの原油輸入量推移(出展元ロイター)

世界第3位の原油輸入国であるインドも年末に原油の輸入量が第4四半期に増加した。図4は2019年と2020年の原油の輸入量を見たものとなる。色分けは国別の輸入量となる。2020年5月以降に新型コロナウイルスの影響で輸入量が減少したが年末増加して過去最高水準の1日500万バレルに達した。厳しい冬による消費量の増加を見越した輸入の増加が原因だったが、中国の輸入量の増加と合わせて年末の価格上昇を支えたとみられる。ただし、2020年全体でみるとインドの原油輸入量は前年比で10%低下している。

今後の見通し

2020年末に新型コロナウイルスの流行が再拡大し、感染力の強い変異種の登場が拍車を掛けている。欧米各国でロックダウンが広がったことで原油需要は伸び悩みを見せているが、WTIの原油価格は2020年11月の始めの33ドル付近から上昇を続け、2021年の1月初めに50ドルを超えて以来高止まりが続いている。これはアジア圏での原油需要の増加がけん引した。2021年に入ると米での政権交代によって大規模な経済対策が行われ経済とともに原油需要が上向くとの期待やOPECプラスが減産幅の拡大を行い供給を絞ったことが価格が上昇させた。
ただし2021年も同様の傾向が続くかは注意が必要と考えている。なぜならば、中国でロックダウンが広がっていることが原油需要に影を落とし始めているからである。地方での感染拡大によるロックダウンが次第に都市部に広がっており、今週には首都北京でロックダウンが開始された。これによりこれまで原油相場を下支えしてきた中国の原油需要が下向くことになれば、原油価格が大きく下落すると考えている。今年も新型コロナウイルスの感染情報が相場を左右する状況が続きそうだ。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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