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レポート
column

2021/01/06

エネルギー速報:1月のJMMC終了(つらつらコラム2021年1月6日)

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ダイジェスト

・1月のJMMC(共同閣僚監視委員会を開催)は予定を超過して終了
・1月の減産量である日量720万バレルに対して2月は日量812.5万バレル、3月は日量805万バレルの減産を決定して会議は終了
・3月上旬の会合で4月の減産量が決定する予定

JMMCの難航

OPECプラスは1月のJMMCを4日に開催したが、今年2月以降のの減産規模についての話し合いが増産を主張するロシア・カザフスタンと、据え置きを求める他の産油国の間で意見がまとまらず、昨日5日も継続開催となった。昨日の会議の結果、2月と3月は1月よりも減産幅を拡大することとなった。結果を受けてWTIの原油先物価格は1バレル50ドルを突破し、欧米で新型コロナウイルスの感染拡大が発生する以前となる昨年2月の価格まで上昇した。

減産内容

今後2か月の減産はOPECプラスの協調減産部分とサウジアラビアの自主減産部分からなる。詳細は以下の表の通りとなった。

1月2月3月
OPECプラス720.0万バレル712.5万バレル705.0万バレル
サウジアラビアの自主減産0バレル100.0万バレル100.0万バレル
合計720.0万バレル812.5万バレル805.0万バレル
表: 今後3か月OPRCプラスとサウジアラビアの自主減産量まとめ(単位は1日当たりの減産量)

OPECプラスの減産量の内訳ではロシアとカザフスタンが2月と3月に前月に比べて日量7.5万バレルずつの増産が認められ、他の国の減産量は1月から据え置きとなる。
前月と同様に全ての国で合わせて日量50万バレルの増産を求めていたロシアとカザフスタンの主張の中で、ロシアとカザフスタン2国分の増産割り当ての半分だけが認められた形となった。図1は前月行われたOPECプラス全体での日量50万バレルの増産の内訳を見たものだが、ロシアの増産割り当ては日量13.1万バレル、カザフスタンは日量2万バレルだった。ロシアとカザフスタンを合わせると日量15.1万バレルで、今回認められた増産量はこの量の半分となる。
また、OPECプラスの減産とは別にサウジアラビアが自主的に2月と3月に日量100万バレルの減産を行うことをサウジアラビアのエネルギー相が表明しており、これにより1月の減産量である日量720万バレルに約100万バレル積み上げた減産が3月まで行われる。

図1 日量50万バレルの増産割り当て(出展元 ブルームバーグ)
減産破りに対する対処

減産破り対策については特に言及がなかった。図2は11月時点のOPECプラス各国の原油生産が減産枠を基準として過剰生産だったか過剰減産だったかを示しているが、ロシアとカザフスタンは過剰生産を行っており、ロシアが日量およそ9万バレル、カザフスタンが日量およそ2万バレルで、減産違反分が約11万バレルとなっている。前述の通り、1月と比べて日量7.5万バレルの増産許可分はこの過剰生産を追認すると考えると、2月の違反分は約3.5万バレルほどへ減少し、3月にはマイナスとなり違反がなくなる。これまでに積み上がった過剰生産分の精算を別にすれば、ロシアとカザフスタンは何も手間をかけずに違反の解消という利益があり、サウジアラビアにとっても減産交渉の決裂が回避できるという利点がある。

図2 過剰生産分(青)と過剰減産分(黒) (出展元 ブルームバーグ)
今後の見通し

OPECプラスの分裂はひとまず回避されて今後も協調減産が続くことが決まった。OPECプラスが減産幅を2月から拡大することを受けて原油価格は前年2月以来となる1バレル50ドルまで上昇した。
今回の決定では一部増産が認められたが、増産が認められたロシアとカザフスタンはこれまで過剰生産を行っていたことから、現在の状況が追認されたと考えることができる。結局、サウジアラビア一国が自主的に減産を行うことでOPECプラスの協調減産は維持される状況が続くこととなった。1月3日のOPECの原油需要見通しでは今年は2020年より日量590万バレルの需要拡大をするとされるが、新型コロナウイルス新種の登場で感染がどうなるかについて予断を許さない状況が続くことになる。4月の減産量はOPECプラスの3月上旬の会合で決定される予定。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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