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コラム
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2021/02/15

エネルギー速報:さらに落ち込む原油需要(つらつらコラム2021年2月15日)

ダイジェスト

・2021年の原油価格は1バレル53ドルで推移と予測
・2021年の原油の生産量は前年や前月の予測より微減した日量1100万バレル
・2021年の世界の原油需要は前月の予想より10万バレル引き下げられた日量9770万バレル、2022年の需要は10万バレル引き上げ
・ガソリン需要は2022年になっても2019年の水準に回復せず
 

EIAによる予測

 EIAの2月のエネルギー短観が9日に発表されている。やや減速しつつあるものの新型コロナウイルスの感染拡大が経済活動に大きな影響を与え続けている。2020年のアメリカのGDP成長率はマイナス3.6%となり経済の減速が明らかとなっている。EIAの予測では、新型コロナウイルスワクチンの接種が進んで経済が再開することで2021年のGDP成長率は3.8%まで回復するとしている。この前提でEIAは原油価格と原油需要を予測しているので紹介する。

原油価格
図1 WTIの原油価格推移(出展元 EIA)
2020年内(黒線)は実績、2021年以降(青線)は予測

 年末に1バレル49ドル付近だったWTI原油価格は2021年1月に入って上昇して53ドル台で推移した。1月5日にOPECプラスが2月と3月の減産量が拡大を決定した影響を受けている。サウジアラビアが一方的に日量100万バレルの減産を行う減産拡大だったが、確実に原油価格を押し上げた。それでも2020年1月の水準よりは9ドル安い水準となっている。
 EIAは2月以降の第1四半期の原油価格は53ドルで推移し、以後はOPECプラスや米国など産油国の増産による原油供給量の増加で原油価格は次第に横ばいとなるとしていた。その後は、2021年の第3四半期に供給過多により原油価格が49ドルへ下落するとしている。しかし、2月に入って以降、原油価格はほぼ連日の上昇となり今日2月15日に60ドルを突破しており予測が外れている。

原油需要

 2021年1月の世界の原油需要は日量9390万バレルで前年比で280万バレルの減少となった。今後は経済の回復について原油需要が増加し、2021年の平均原油需要は2020年の平均より540万バレル増加した9770万バレル、2022年は1億120万バレルとなると予測している。2021年の需要は先月の予測より10万バレル引き下げられた。2019年後半に世界の原油需要が1億1000万バレルを超えていたことを考えると、今年はいまだ新型コロナウイルスの影響から脱せず、2019年の水準まで回復するには2022年までかかる見込みと言える。

原油生産量

 1月の米国の原油生産量は日量1100万バレルと予測されている。入手可能な最新の統計データである2020年11月の平均と比較すると10万バレル少ない。また、2021年の平均原油生産量は1月の予測より10万バレル引き下げられた1100万バレルとなった。さらに前となる前年12月予測では2021年の平均生産量は1120万バレルだったため、去年夏の設備投資の減少による生産量減少の影響が予想以上に長く続いていると考えられる。今後の原油生産量はしばらく横ばいの状況が続き2021年後半から増加するとの予測は変わっていない。ただし、直近の原油価格が予測より大きく上昇していることで、設備投資の増加や原油生産量の増加はEIAの予測より早い可能性がある。

ガソリン消費量

 新型コロナウイルスによる2020年のガソリンの需要減は他の石油製品より大きく、2019年の消費量である日量930万バレルから大きく減少した800万バレルに留まった。今後回復に向かうものの2021年の消費量は860万バレル、2022年は890万バレルになると予測している。米国の原油消費の大半を占めるガソリン消費の回復は緩いと考えられる。

まとめ

 新型コロナウイルスのワクチンの接種などの対策で、現在の感染拡大ペースは減速している。ただし、欧州各国をはじめ昨年よりも長期間のロックダウンが続いており、経済はより減速している。原油需要が伸び悩んでいると考えられる中で原油先物価格は上昇を続けており、今朝60ドルを突破した。バイデン新政権による大規模な経済対策が行われるとの期待やワクチン接種が進むことにより経済と原油需要が回復するとの期待感から上昇していると言われている。ただし、毎週のEIAの週間在庫を見る限りはガソリン需要の伸びはまだ見えず、ガソリン在庫の積み上がりが続いている。EIAの予測や実態と現在の原油価格を比較すると価格は高すぎる状態、つまりバブルの状態になっていると考えられる。今後、先に挙げた大規模経済対策が進むと考えられるが、それより先の資金供給や金融緩和が続かない限り相場の上げは続かないと考えられる。追加の現金給付の決定が行われた時点で材料の出尽くしとなり原油相場は崩壊するのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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