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コラム
column

2021/02/17

エネルギー速報:OPECプラスの大幅増産の可能性(つらつらコラム2021年2月17日)

ダイジェスト

・ワクチン接種の進展や経済対策による需要の回復で2021年後半に原油供給がひっ迫するとのシナリオもある
・シナリオに基づき4月以降に増産の可能性
・ただし、需要回復には不確定性が残る
 

OPECプラスの増産観測

 15日の本コラムでEIAの2月のエネルギー短観での原油需要の落ち込みと現在の相場はバブルであるとのシナリオを取り上げたが、今日はそれとは別なシナリオとOPECによる大幅な増産観測について紹介する。

原油価格のバックワーデーションと2つのシナリオ
図1 WTIの原油先物価格推移(データ出展元 CME)
*横軸は限月

 WTIの原油先物価格は今週月曜日に1バレル60ドルを突破して60ドル台で推移している。図1はCMEの先物価格を期近から限月ごとに並べたもので、より未来の限月の先物ほど安い値段となるバックワーデーションが発生している。この現象は短期資金の流入による価格の高騰による荒れた相場で発生するが、それ以外にも将来的な消費量が生産量を下回り需給が緩むと予想される場合にも発生する。先日のコラムは前者の見解から金融緩和や経済対策による資金の流入が途絶えたときに急速にバックワーデーションが解消し下落するというシナリオだった。
 このシナリオに対して、新型コロナウイルスのワクチンが開発されて接種が進むことや経済対策が功を奏して今後急速に経済が回復するとのシナリオがある。この見方に従うと今年の後半には原油需要が急回復して供給不足が生じて原油価格が高騰するとのシナリオになる。

OPECの需要予想と増産期待

 OPECの今月の月報では2021年上半期の原油需要について欧州各国のロックダウンにより前月より下方修正したが、下半期については前月より需要が増加すると予測しており、2021年全体では前月より微減となるとしている。下半期の需要増による供給不足とそれによる急激な価格の変動をさけるためには4月に増産を決定するのでないかとの見方が広がっている。これは増産決定から実際の引き渡しまでのタイムラグがあるためである。過去の事例では、OPECはバックワーデーションが発生した際に増産しないとの判断を覆すことが遅くなった。そのため価格高騰とシェールオイルなどライバルの増産で市場シェアを低下させるという結果を招いた。この過去の失敗を繰り返さないため3月4日の総会で4月以降の増産を行うのではないかとの見方が広がっている。

まとめ

 現在バックワーデーションが発生しているが、これは将来にかけて解消すると予測しており、理由として二つのシナリオを想定している。一つ目は短期資金によるバブルが資金供給が途絶えたときに崩壊するシナリオ、二つ目は長期的な需要不足か供給増で需給が緩んでいる状況が需要増で解消するシナリオである。
 現在、感染者数は減少しているものの、いまだにロックダウンが続いていることから需要回復の見方には不確定性が大きいと考えられているが、現在の原油高と需要回復予想からOPECプラスが増産に踏み切るとの見方がある。OPECプラスの情報筋からは現状の原油価格はサウジアラビアが自主的な減産や減産幅の維持を続行するような状況にないとの見方が示されている他、ロシアは今回も日量50万バレルの増産を提案すると伝えられている。
 筆者は原油需要の大きな回復は遠いと考えており、価格の上昇を根拠に4月以降にサウジアラビアが自主減産をやめることはあるかもしれないが、OPECプラスは小幅な増産に留まるのではないかと考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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