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コラム
column

2021/02/18

エネルギー速報:テキサス州の大寒波(つらつらコラム2021年2月18日)

ダイジェスト

・テキサス州の大寒波により米国のエネルギー生産に大きな影響
・原油生産に累計1600万バレル、天然ガス生産に累計700Bcfの影響が出る見通し
・週末までに事態が改善する可能性は低い
 

テキサス州の大寒波

 テキサス州に襲来した大寒波により様々な影響が発生している。マイナス10度を超える気温となり暖房用の天然ガス需要と電力需要が急増したが、発電所の停止により停電が発生している。エネルギー生産でも停電と寒波による冷え込みによって原油・天然ガス関連では油田・ガス田とパイプライン、製油所とLNG輸出基地が停止している。エネルギー以外では大豆やコーンの輸出にも影響が出ていると報道されている。
 シェールオイルの生産では低温による凍結で水を使用するフラッキング作業に支障が生じ、大生産地であるパーミアン盆地では多数の井戸が閉鎖された。これにより米国の原油生産量の3分の1以上にあたる350万バレル以上の減産が発生していると報道されている。原油・天然ガスの需要面でも20か所以上の製油所の閉鎖により原油精製が滞っておりガソリン価格が高騰している。

図1 LNG輸出基地向け天然ガス流量の推移(データ出展元 NGI)

 図1は天然ガス輸出基地への天然ガスの流量を見たグラフとなるが、停電による液化設備の停止とガス田の停止による生産の減少、天然ガスパイプライン内の水分凍結による停止などにより、LNG輸出量は前週比で2割以下となる2.2Bcfまで急落した。その後回復に転じているが、テキサス州では州知事が発電用を優先するために天然ガスの州外への輸送を禁止するとも報道されており、LNG輸出やパイプライン輸出にこれから影響が出る可能性がある。
 ブルームバーグの推計では今回の寒波で原油生産に累計で1600万バレル、天然ガス生産に700Bcfの生産減が発生すると予想している。天然ガスの需給はひっ迫している。原油の需給は製油所など需要側のプラントが停止したことや燃料輸送インフラのマヒで消費も低下しており、原油在庫に加えて石油製品在庫も積み上がる状況になると見られている。今後1~2週間でガス田・油田の生産の多くは回復するが、完全回復するにはさらに時間が必要と推測されている。

今後の見通し

 テキサス州に襲来している寒波は徐々に抜けているが、寒波からの被害復旧のスケジュールは当初の見通しより徐々に遅れており、週末までに原油生産や天然ガス生産が改善する可能性は低いとアナリストは見ている。原油生産の停止は現時点で日量350万バレルを超えておりハリケーンの比ではない生産減少となっている。製油所側も生産が混乱しており、原油と石油製品の在庫の混乱は少なくとも来週まで影響を与えると考えられている。場合によっては来月4日に予定されているOPECプラスの総会の内容にも影響があるとの見方まで浮上しており続報には注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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