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レポート
column

2021/02/23

アメリカ政府の大規模経済対策(つらつらコラム2021年2月23日)

ダイジェスト

・週内に約1兆9000億ドルの追加経済対策案がアメリカ議会下院を通過
・議会上院では3月14日を目標に審議が進む予定
・次の予算パッケージとして2兆ドル規模の法案が夏までに提出予定
 

バイデン政権による追加経済対策案

 2月22日にアメリカ議会下院の予算委員会は追加経済対策案を可決した。今日はこの後の法案成立までの日程と内容についておさらいしておきたい。

成立までの日程

 議会下院予算委員会から議事運営委員会を経て最短で2月26日にアメリカ議会下院の本会議で採決が行われる。採決後は議会上院に送付されて審議が行われる。上院での審議に制限はないが、前年12月にトランプ政権時代の経済対策で決定された失業給付の特例延長が3月14日に切れるため14日が法案成立の目標と言われている。

法案の内容

 今回の法案に含まれる政策の予算規模は総額約1兆9000億ドルとなり、主な内容は以下の通り。

・1400ドルの個人給付
・失業給付の強化(延長と上乗せ)
・連邦最低賃金を時給7.25ドルから15ドルへの引き上げ
・ワクチン接種用の費用(ワクチンや医療機器)

 法案は民主党が多数派の議会下院を支障なく通過すると考えられるが、議会上院で法案の修正が行われる可能性があり、修正が行われた場合は議会下院での再議決が必要となる。議会上院での可決には上院民主党議員全員の賛成が必要と考えられるが、上院議員間で必ずしも法案の全ての項目で合意が取れているわけではない事(最低賃金法案には民主党上院議員2人が反対している)や、下院の法案は上院との合意金額を300億ドル超過していることから上院での修正は必ず行われると考えられている。また、最低賃金の引き上げは前述の反対と今回の法案プロセス(過半数での可決を可能とする予算調整と呼ばれるもの)に適合しない可能性があることから取り下げられる可能性がある。

今後の見通しと次の予算

 昨日のアメリカ議会下院の法案成立により約1兆9000億ドルの法案成立への道筋がついたことで、株価は大きく上昇した。週内に予想される下院本会議での可決までは上昇すると考えているが、可決後の利食い売りに注意したい。今後は来月14日までは法案の進度に一喜一憂する相場が予想される。

 3月以後に関してはバイデン政権が構想する次の予算パッケージへ話題が移ると考えられる。この予算案は老朽化した道路や橋などインフラ改修や、非都市部でのブロードバンド回線の整備、再生可能エネルギー投資とこれらを通した雇用対策に最低1兆5000億ドルを投資する。今年8月の夏の議会休会前に向けて法案の準備が始まっているが、民主党内でも医療制度の拡充や、公共部門での雇用拡大、増税を柱とする税制措置などを含めるべきとの意見もあり必ずしも法案を一本化できていないため、賛成票を求めて議会上院共和党との協議も始まっている。
 先週、民主党員であるサマーズ元財務長官がこの予算パッケージが強いインフレ圧力を招く可能性があるとの警告を行っている。現時点ではバイデンの政権の高官は杞憂だとみなしており、政策は実現されると考えられるが、インフレ懸念は強い。

 


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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