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コラム
column

2021/03/16

エネルギー速報:3月のOPEC月報(つらつらコラム2021年3月16日)

ダイジェスト

・2021年の上半期は新型コロナウイルスの流行が収まらない事や景気回復の遅れから原油需要の回復が鈍い見通し
・2021年の下半期には景気回復に伴い原油需要が回復する見込み
・OECD加盟国の持っている原油在庫は前年同時期に対して約1億4000万バレル、5年平均に対して約9000万バレル多いものの、月に約1000万バレルを超えるペースで減少している
 

3月のOPEC月報

 OPECは3月の月報を発表した。今日は内容を解説し先行きについて予想してみたい。

原油先物市場

 原油先物市場は需要改善と供給抑制、今後の需要の回復を見込む投機筋により2月だけで13%以上上昇し2020年初頭の価格を回復した。

世界経済

 世界経済は2020年下半期から当初の予想以上に回復が進んだが、3.7%のマイナス成長にとどまった。2021年については米国政府の大規模な経済対策やアジア経済の回復が加速していることから年率で5.1%の成長を見込んでいる。主要国の成長率は以下の表1の通り。2020年には新型コロナウイルスの流行で経済成長が大きく落ち込んだが、2021年には世界的に回復に向かう見通し。ただし、新型コロナウイルスの変異種の再流行の可能性とワクチンの有効性、政府債務の増大とインフレ圧力など不確定要素が大きい。

2020年の成長率2021年の成長率予測
アメリカ-3.5%+4.8%
ユーロ圏-6.8%+4.3%
日本-4.9%+3.1%
中国+2.3%+8.0%
インド-7.0%+9.0%
ブラジル-4.1%+3.0%
ロシア-3.1%+3.0%
世界-3.7%+5.1%
表1 2020年と2021年の経済成長率比較(出展 OPEC月報)
原油需要見通し

 2020年の原油需要は日量9040万バレルと前年度より日量960万バレル減少した。内訳ではOECD加盟国の需要が560万バレル、非OECD加盟国の需要が400万バレルの減少となった。
 2021年の原油需要は前年より日量590万バレル回復した9630万バレルと予想している。上半期は米国や欧州の景気回復の遅れから回復が鈍い見通しだが、下半期にはワクチン接種の広がりや経済対策の効果により需要が回復すると見込んでいる。地域別ではOECD加盟国の需要が前年比で260万バレル増加した日量4460万バレル、非OECD加盟国の需要が前年比で330万バレル増加した5160万バレルまで回復する見込み。
 OPEC産原油に対する2020年の需要は2019年に比べて690万バレル少ない年平均日量2240万バレルだった。2021年の需要は490万バレル増加し年平均日量2730万バレルとなる見通し。ただし2021年の第1四半期の需要回復がいまだ鈍いため日量2530万バレルに留まり、第2四半期に入って日量2740万バレルに需要が増加する見通しとなっている。

原油供給

 OPEC加盟国の2月の原油生産量は日量2485万バレルと前月比で65万バレル減少した。非OPEC諸国の生産量は2020年に前年比260万バレル減の日量6290万バレルとなった。2021年の非OPEC諸国の生産量は100万バレル増加した日量6380万バレルとなる見通しで、カナダ、米国、ノルウェー、ブラジル、ロシアなどが原油高を背景に増産を行う見込み。

原油在庫

 OPEC加盟国の1月の商業用石油在庫は前年12月に比べて1130万バレル少ない30億5200万バレルとなった。内訳は原油在庫が1770万バレルの減少、石油製品在庫が640万バレルの増加となった。コロナウイルスの流行前に当たる前年同月比に対して1億3870万バレル、過去5年平均に対して9220万バレル多くなっている。

今後の見通し

 OPECによる推計によると、原油在庫は順調に減少している。一方で、新型コロナウイルスの流行が未だ続いているため、2021年の上半期の原油需要の回復は鈍く、下半期に入って回復が加速すると予想している。今月の会合でOPECプラスが減産幅の維持を決定したのは新型コロナウイルスの流行や景気回復に不透明感があるためだった。今回の月報では2021年下半期以降にはワクチン接種の拡大と景気回復によって原油需要は回復すると見込んでおり、増産決定から実際に増産するまでの時間を考えると、3月31日から4月1日に開かれる次回の会合では増産に舵を切るのではと考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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