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コラム
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2021/03/24

穀物速報:南米の収穫とアメリカの作付見通し(つらつらコラム2021年3月24日)

ダイジェスト

・ブラジルでは大豆の収穫が漸く進む。コーンの作付遅れによる一部の畑での収穫遅れは不可避となっている
・アルゼンチンでは降雨により乾燥がやや改善したが、引き続き乾燥によりコーンと大豆の収穫量が減少する見込み
・アメリカでは大豆の作付意向面積予想が9000万エーカーを下回っているが、冬小麦の作柄改善で大豆の作付面積増が見込まれる
 

2020年/2021年シーズンのブラジルの収穫予想

図1 3月14日から20日の間のブラジルの降水量(出展元 USDA)

 図1は3月14日から20日にかけてのブラジルの降水量を示している。北部では10~100mmの間で広い範囲で降水があった。気温は30℃台前半から中盤で作物は高い成長率を維持した。一方、南部では多くの地域で5mm以下から25mmの降水量となり乾燥した状態が続いている。
 ブラジルの主要産地の一つマトグロッソ州では3月19日時点の大豆の収穫率は92%に達した。大豆の後に植えられるコーンは全体の98%の作付が終了した。南部のリオグランデ・ド・スル州では大豆の収穫率が5%、開花率が69%となっていて、コーンの収穫率は64%だった。パラナ州では大豆の収穫率58%、1期作のコーンの収穫率が64%、大豆の後に植えられるコーンの作付率は72%となっている。

2020年/2021年シーズンのアルゼンチンの収穫予想

図2 3月14日から20日の間のアルゼンチンの降水量(出展元 USDA)

 図2は3月14日から20日にかけてのアルゼンチンの降水量を示している。アルゼンチンの主要生産地の多くでは雨の日が続き、場所によって25~100mm程度の降水があった。気温は20℃台後半から30℃台前半となり平年よりやや低かった。高温乾燥が一旦一服しており、コーンや大豆は成熟に向かっている。

アメリカの作付の見通し

 月末にUSDAが発表する今シーズンの作付意向調査を前に多くの予想が発表されているが、市場予想では大豆は強気の数字を示しており作付面積が9000万エーカーを下回る可能性が議論されている。コーンについては9200万エーカーを上回ると予想されており予想通りとなっている。例を挙げるとIHSマークイット・アグリビジネスの推計では大豆の作付面積は8973万エーカー、コーンの作付面積は9429万エーカーと推測されている。しかし、冬小麦の後に二毛作の大豆がどれだけ作付されるかが不透明なことが大豆の作付面積の不確定性を高めている。現在、冬小麦の栽培地帯は干ばつに見舞われているが、天候状況が改善に向かっており、カンザス州やオクラホマ州などを中心に冬小麦の作柄が改善している。USDAの推計では前週は25%だった良以上の作柄の冬小麦畑の割合は今週に33%となり作柄の改善が進んでいることが示されている。NOAAの予報によれば4月以降の降水量は平年を上回る見込みで、このまま改善が進めば大豆の作付面積が増加する可能性が高い。

今後の見通し

 ブラジルでは降雨が弱まるところも出てきたが、大豆の収穫遅れが原因のコーンの作付遅れで収穫が減少すると市場では見込まれている。一方で、アルゼンチンでは前週振った雨がいくらか乾燥を緩和したが、再度少雨に戻る見込みで収穫量の減少が懸念されている。
 アメリカでは3月末に今シーズンの作付動向面積が発表されるが、大豆に関しては当初予想されていた9000万エーカー超をやや下回る見通しとなっている。カギを握っているのは冬小麦の作柄改善で、今後も改善が進む場合大豆の作付面積が増加する可能性がある。
 市場では9年ぶりの高値となっている大豆油の相場が大豆価格を支えている。コーン相場は前週にあった中国向け大口成約による輸出期待が相場を支えているが、南米の収穫が本格化することが懸念材料となり相場では売り買いが交錯している。今月末にUSDAが今シーズンの作付意向面積予測が発表されるまでは現在の横ばいの状況が続くかもしれない。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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