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コラム
column

2021/04/19

エネルギー速報:4月のOPEC月報(つらつらコラム2021年4月19日)

ダイジェスト

・2021年下半期には景気回復に伴い原油需要が回復する見込み、OECDではアメリカとUK、非OECDでは中国とインドの成長を見込んでいる。
・OECD加盟国の持っている原油在庫が610万増加したが、石油製品の在庫が5100万バレル減少しており、需要回復がすすんでいるように見える
・3月のOPECの原油出荷量はOPECの原油生産量を上回ったことも需要回復を裏付けている
 

4月のOPEC月報

 4月のOPECの月報について内容を解説する。

原油先物市場

 原油先物市場は需要改善と供給抑制で需給が改善した。原油先物市場には今後の需要の回復を見込んだ買いが入って原油価格は5か月連続で上昇し2020年1月以来の高値を記録している。

世界経済

 世界経済は2020年下半期に予想以上に回復が進んだことでさらに上方修正され、3.5%のマイナス成長(前月はマイナス3.7%)となった。2020年は新型コロナウイルスの流行で経済成長が大きく落ち込んだが、2021年は米国政府の大規模な経済対策やインドや中国を中心にアジア経済の回復が加速していることから上方修正され年率で5.7%の成長を見込んでいる(前月は5.1%予測)。主要国の成長率は以下の表1の通り。ただし、依然として新型コロナウイルスの変異種の再流行の可能性とワクチン接種、政府債務の増大とインフレ圧力など不確定要素が存在しているのは変わらない。

2020年の成長率2021年の成長率予測
アメリカ-3.5%+5.7%
ユーロ圏-6.8%+4.3%
日本-4.9%+3.1%
中国+2.3%+8.4%
インド-7.0%+9.8%
ブラジル-4.1%+3.0%
ロシア-3.1%+3.0%
世界-3.5%+5.4%
表1 2020年と2021年の経済成長率比較(出展 OPEC月報)
原油需要見通し

 2020年の原油需要は日量9050万バレルと前年度より日量950万バレル減少した。前回の月報より10万バレル引き上げられた。内訳ではOECD加盟国の需要が前年比560万バレルの減少、非OECD加盟国の需要が中国の需要増により前月の月報より10万バレル上方修正された前年比390万バレル減少となった。
 2021年の原油需要は前年より日量600万バレル回復した日量9640万バレルと予想している。2021年下半期にはワクチン接種の広がりや経済対策の効果により需要が回復すると見込んでいる。地域別ではOECD加盟国の需要が前年比で260万バレル増加した日量4470万バレル、非OECD加盟国の需要が前年比で330万バレル増加した日量5170万バレル、合計で日量9640万まで回復する見込み。需要の成長はOECD地域ではアメリカとUK、非OECD地域では中国とインドに集中する見込みとなっている。
 OPEC産原油に対する2020年の需要は2019年に比べて680万バレル少ない年平均日量2250万バレルだった。2021年の需要は490万バレル増加し年平均日量2740万バレルとなる見通し。2021年の第1四半期のOPECの原油生産量はOPECの原油出荷量より日量40万バレル下回った。

原油供給

 OPEC加盟国の2月の原油生産量は日量2504万バレルと前月比で20万バレル増加した。2020年の非OPEC諸国の生産量は前年比で250万バレル減の日量6290万バレルとなった。前月の予想より10万バレル生産が増えている。2021年の非OPECの生産量は100万バレル増加した日量6380万バレルとなる見通しで、カナダ、米国、ノルウェー、ブラジル、ロシアなどが原油高を背景に増産を行う見込み。リグ数の増加は加速しているがアメリカの生産予測は先月から据え置かれている。

原油在庫

 OPEC加盟国の2月の商業用石油在庫は1月に比べて4490万バレル少ない29億7800万バレルとなった。内訳は原油在庫が610万バレルの増加、石油製品在庫が5100万バレルの減少となった。過去5年平均に対して原油在庫は3080万バレル、石油製品在庫は170万バレル多くなっている。

今後の見通し

 OPECによる推計によると、2021年に入って石油製品の在庫は順調に減少している。世界経済の成長率も上方修正が続いており、原油需要は回復が続くと予想している。ただし、経済の回復には地域差が生じており、OECDではアメリカとUK、非OECDではインド中国の経済成長が高くなっている。今月初めの会合でOPECプラスは増産に舵を切った。OPEC月報によるとOPECに対する原油出荷量はOPECの原油生産量を上回ったとしており、需給を見極めての増産だったことが分かる。原油価格は上昇を続けているが、世界レベルで見ると新型コロナウイルスの感染者数の増加は止まっておらず、経済が回復するか不透明な状況が続いている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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