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コラム
column

2021/04/07

エネルギー速報:4月のEIAエネルギー短観(つらつらコラム2021年4月7日)

ダイジェスト

・新型コロナウイルスのワクチン開発に伴い世界の原油消費回復が促進され需給が締まることからWTI原油価格は2021年第1四半期に上昇していたが、今後は原油増産が進み第2四半期に1バレル62ドル、下半期に58ドル、2022年に57ドルとなると予想
・2021年のOPECによる原油生産量は第1四半期の2510万バレルから第2四半期には70万バレル増の日量2580万バレル、下半期には日量2790万バレルと予想
・アメリカの原油生産量は原油高を受けて増加、2021年第2四半期には日量1090万バレル、第4四半期には日量1140万バレル、2022年には日量1190万バレルまで増加すると予想

概要

 4月6日にEIAから今月のEIAのエネルギー短観が発表された。今日は短観の内容から今後の原油価格の見通しについて予想する。

図1 EIAによる原油需給予測(出展元 EIA)
上段:世界の原油生産(production)と原油需要(consumption)
下段: 原油在庫の増減

 図1は上段が世界の原油生産(production)と原油需要(consumption)、下段が生産と需要の差、つまり原油在庫の増減を示している。

原油生産

 OPECプラスの原油生産は前週の会合で2021年5月以降に段階的な増産(40~50万バレル)に踏み切ったこと、サウジアラビアが日量100万バレルの自主減産を撤回することで、2021年のOPECの原油生産は第1四半期の日量2510万バレルから2021年下半期には日量2580万バレルへ70万バレル増産される。アメリカの原油生産は原油価格上昇により、シェールオイルへの設備投資が加速しリグ数の増加が続いていることを反映して、2021年第2四半期には日量1090万バレル、第4四半期には日量1140万バレル、2022年に日量1190万バレルまで増加するとEIAは予想している。世界の原油生産は2021年の第2四半期から第3四半期かけて日量320万バレル増加する。内190万バレルはOPECによる増産、130万バレルは主にブラジル、カナダ、アメリカの増産が占めている。

原油消費

 次に2021年3月の世界の原油消費は日量9600万バレルで新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年3月と比較して470万バレル増加した。2021年の世界の原油消費量は1日平均9770万バレルと2020年の実績と比べて550万バレルの増加となった。世界のGDPの成長予測が0.4%上方修正された6.2%となったため原油消費量も前月より上方修正された。2022年には消費量が2021年比で370万バレル増加し日量1億130万バレルと1億バレルの大台を回復する見込み。

原油在庫

 原油需要の回復で2021年上半期には世界の原油在庫が日量180万バレル減少するが、下半期にはOPECプラスなどの原油生産の増加により需給が均衡すると見込まれている。
 

図2 原油価格の予測(出展 EIA)
黒線:これまでの原油価格推移、青線:今後の価格予測
原油価格 

 図2はEIAによるWTI原油の価格予想となる。新型コロナウイルスのワクチン開発に伴い世界の原油消費回復が促進されることとOPECプラスによる増産が緩やかなペースに留まり需給が締まると考えられることから、WTI原油価格は2021年第2四半期に1バレル62ドルのピークを迎えるとEIAは予想している。2021年下半期には原油の増産が始まり需給が均衡に向かうと予想されることから1バレル58ドル、2022年も同様の動きが続くことで1バレル57ドルとなると予想されている。

まとめ

 今月のEIAのエネルギー短観からEIAの原油生産・消費・価格予想を紹介した。原油の生産についてはOPECプラスの増産やサウジアラビアの自主減産の撤回、非OPEC諸国の増産が織り込まれている。ただし、イランは中国と25年間の経済協定を結んだため、イランの核開発を巡るアメリカや欧州との交渉の行方によらず、イランの原油生産が日量100万から200万バレル増加し市場に出回る原油が増加する可能性がある。EIAの予想する2021年第2四半期までの原油需要超過は日量180万バレルとされることからイランの増産によりEIAの予想より早く原油需給が均衡する可能性がある。一方で原油需要については新型コロナウイルスの変異種の感染拡大が広がっていることから原油需要がEIAの想定通りに増加するかどうかは不透明となっている。2021年の第2四半期の原油価格はEIAの予測より早期に下落が進むのではないかと筆者は考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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