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コラム
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2021/05/10

エネルギー速報:燃料パイプラインの停止(つらつらコラム2021年5月10日)

ダイジェスト

・5月7日にサイバー攻撃を受けを燃料輸送用パイプラインが昨日停止
・5月9日時点で復旧時期は未定
・パイプラインの代替手段は時間のかかる船舶による輸送のみで燃料不足による燃料価格高騰の可能性

パイプライン会社に対するサイバー攻撃

 現地時間5月7日深夜にアメリカ東海岸最大の燃料パイプラインを運営するコロニアル・パイプライン社のシステムがランサムウェアによるサイバー攻撃を受け主要部分の全機能が停止した。機能停止から既に2日経過したが、9日日曜日の時点で操業の再開めどはたっていないと報じられており、これを受けて図1のようにガソリン先物価格が4.2%上昇するなど市場が混乱している。

図1 ガソリン先物価格 (出展元ブルームバーグ)

燃料輸送パイプライン

図2 コロニアル・パイプライン(図中青線) (出展元ブルームバーグ)

 
 同社の運用するパイプラインを図2に示す。パイプラインは全長およそ9000kmでメキシコ湾岸の石油精製所からガソリン、ディーゼル燃料、航空燃料を東海岸の諸都市に供給している。製油所のあるテキサス州ヒューストンから途中のノースカロライナ州までは1日250万バレル、さらに北のニューヨークまでは1日90万バレルの燃料を輸送しており、東海岸で消費される燃料の45%を輸送していた。
 今回停止した同社のパイプラインを完全に代替できる他社のパイプラインは存在しておらず、代替が出来ないニューヨーク地域では燃料不足による価格上昇が懸念されている。ワシントンD.C.まではプランテーションパイプラインが並行して設置されており一部代替が可能なものの容量は1日72万バレルに留まる。石油精製業者や燃料小売業者は輸送用や保管用のタンカーの手配を始めていると伝えられている。ただ船舶輸送はパイプラインに比べてニューヨークまで14日と輸送時間が長くかかることが指摘されている。

今後の見通し

 パイプラインの停止は現在も続いていおり復旧の時期は未定となっている。現在は夏のドライブシーズン前の最も燃料在庫の少なくなる時期に当たっており、仮に今回の燃料輸送の停止が長期化すれば北のメイン州からサウスカロライナ州にまたがる広大な範囲で燃料が不足し燃料価格が上昇すると想定されている。夏のドライブシーズンはアメリカ経済にとって重要な時期に当たるが、燃料不足は景気に悪影響を与える可能性があると報道されている。一方で、今日の朝は原油価格もガソリン価格上昇につられて上昇したが、1か月単位で輸送停止が長引き燃料消費が減少すれば、原油在庫増加により価格には下落圧力がかかるのではと筆者は考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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