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コラム
column

2021/05/12

エネルギー速報:5月のEIAエネルギー短観(つらつらコラム2021年5月12日)

ダイジェスト

・アメリカや中国の景気回復に伴い原油消費量が増加するが、インドなど他の地域では新型コロナウイルスの感染の拡大で原油消費量が減少すると予想され前月の予想と比べて需要は据え置き
・2021年は需給の変動がなく予想されるWTI原油価格は2021年第2四半期に1バレル62ドル、下半期に58ドルと前月から据え置かれた。一方で2022年には1バレル58ドルと予想が1ドル引き上げられた。
・アメリカの原油生産量はシェールオイルとメキシコ湾の油田の生産開始により、2021年4月には日量1100万バレル、第4四半期には日量1130万バレル、2022年には日量1180万バレルまで増加すると予想

概要

 5月11日にEIAから今月のEIAのエネルギー短観が発表された。今回の短観では多くの予想が前月より据え置きとなった。今日は短観の原油部分の内容について解説する。

図1 EIAによる原油需給予測(出展元 EIA)
上段:世界の原油生産(production)と原油消費(consumption)
下段: 原油在庫の増減

 図1は上段が世界の原油生産(production)と原油消費(consumption)、下段が生産と消費の差、つまり原油在庫の増減を示している。

原油生産

 EIAのデータによるとアメリカの2月の原油生産量は日量990万バレルで1月と比べて120万バレル減少した。これは2月の大寒波によって原油生産の大きな割合を占めるテキサス州の原油生産量が大幅に減少したことに依っている。3月以降の予測によると3月には日量1090万バレル、4月には日量1100万バレルとなる予定。今後、シェールオイル掘削用のリグ数や油井の増加、メキシコ湾での海上油田の稼働により2021年第4四半期には日量1130万バレル、2022年には1180万バレルまで生産が増加する見通し。

原油需要

 次に2021年4月の世界の原油消費は日量9620万バレルで前月比で20万バレル、2020年4月と比較して1580万バレル増加した。ただし、2019年4月と比較するとなお400万バレル少ない。2021年の世界の原油消費量は1日平均9770万バレルと2020年の実績と比べて540万バレルの増加と予想される。一方で原油消費量はアメリカや中国での原油消費の回復が進む一方でインドなど他の地域では新型コロナウイルスの感染拡大で原油消費量が減少すると考えられることから前月の予想から据え置かれている。2022年には消費量が2021年比で370万バレル増加し日量1億140万バレルと1億バレルの大台を回復する見込み。消費量は前月の予測から10万バレル引き上げられた。

図2 原油価格の予測(出展 EIA)
黒線:これまでの原油価格推移、青線:今後の価格予測
原油価格 

 図2はEIAによるWTI原油の価格予想となる。アメリカや中国での原油消費量の増加とインドなど他の地域での原油消費量の減少が相殺するとの予想となったことで、WTI原油価格は2021年第2四半期に1バレル62ドル、2021年下半期に原油の増産が始まり需給が均衡に向かうとの予想は変わらず、1バレル58ドルと前月から据え置き、2022年は1バレル58ドルとなると前月の予想より1ドル予想価格が引き上げられた。

まとめ

 今月のEIAのエネルギー短観から原油価格や原油生産量、原油消費の予想について紹介した。原油生産面ではOPECプラスの増産は既に予想に織り込み済み、アメリカの原油生産は今後シェールオイルの増産とメキシコ湾岸の油田の稼働で増産が進む見通しとなっている。また、核開発と制裁を巡るアメリカや欧州との交渉は難航し緊張が高まっていることから、イランの原油生産がどこまで増加するかが不透明となっている。原油需要については新型コロナウイルスワクチンの接種が進み経済の再開が始まるアメリカ、景気の改善が進む中国で原油消費量が増加すると予想される一方で、インドなどアジア地域を中心に新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンが進んでおり、これらの地域では原油消費量の減少が予想されている。今回の予想では原油消費量の増加と減少が相殺されて原油消費量は前月比で据え置きとなった。需給がほぼ据え置かれたことで2021年後半から2022年にかけての予想原油価格も前月の予想とほぼ変わらずとなった。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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