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コラム
column

2021/05/24

穀物速報:南米産地の現状(つらつらコラム2021年5月24日)

ダイジェスト

・ブラジルの農業コンサルタント会社アグロコンサルタントはサフリナコーンの生産量を15%引き下げ
・ゴイアス州では20%のコーンの収穫が失われたと見込む
・ブラジルでは先週末に恵みの雨が降ったが、既に雨雲は去っており今週は雨が期待できないと見込まれる
・アルゼンチンでは輸出港の面した河川の水位が下がり輸出に影響が生じている他、時限ストライキにより前週水曜日から2日間輸出が停止した

南米産地の状況

 ブラジルでは先週末まで記録的な少雨が続いており、収穫高の大幅な減少が懸念されている。先週ブラジルの農業コンサルタント会社アグロコンサルタントはサフリナコーン(ブラジルの2期作目のコーンのこと)の生産量を前回予想から15%引き下げ6620万トンとする大幅修正を行った(ブラジル食料供給公社の5月の最新収穫量予測は7214万トン)。ブラジル中部から南部にかけての産地は30日以上雨が降っていない地域も存在し、サフリナコーンの生産でブラジル第4位の州のゴイアス州(生産量約1000万トン)では20%の収穫が失われると予想されている。少雨に加えてコーン畑の3割以上が大豆収穫の遅れにより作付けが遅れたことが被害を拡大しており、現地のニュースではこれらの畑の内平均で50%、一部では100%の収穫の損失となる見通し。現地の収穫は6月下旬から7月上旬にかけて始まる予定。
 ブラジル中部のコーン産地マトグロッソ州からパラナ州にかけて、30mm程度の雨が今週末に降っており恵みの雨とも考えられるが、実際にどれだけ作柄改善につながるかは不透明。

 図1は5月23日からの1週間の降水量を平年と比べてた図で、サフリナコーンの産地の多くでは乾季の平年並みの降水量(20mm~30mm)が期待される。しかし、図2に示す5月30日以降の降水量は再び平年以下に落ち込む見通し。ブラジルの天気予報を見ると既に雨雲は去っており、降雨はこれ以上継続せず前週末だけの恵みの雨となったように思われる。

 アルゼンチンでは収穫が進んでいるものの2つの要因が輸出を妨げている。1つはブラジルの少雨による河川の水位低下が挙げられる。アルゼンチンの農産物集積地で輸出の80%を取り扱う内陸の河川港にロサリオがあるが、穀物の輸出に使用されるパラナ川の水位が水源地となっているブラジルの少雨で下がっており、輸出船舶の河川遡上や荷積みに影響が出ている。もう1つは港湾労働者のストライキで、アルゼンチンは新型コロナウイルスの感染拡大が広がる国の一つであり、感染機会の大きい港湾労働者がワクチンの優先接種を求めてストライキを行っている。ストライキのため先週は2日にわたって輸出が停止している。

今後の見通し

 5月24日の大豆・コーン相場は下窓で始まった。これはブラジルのコーン産地で雨が降ったとの情報の他、アメリカのコーンベルトが好天に恵まれ農作業が進んでいるとの見方を元に売られていると考えている。実際にブラジルでは前週末に雨降ったが、既に雨雲は去っており、今後2週間の間再び乾燥状態に戻る予報となっている。今回の降雨がどこまで作柄の改善に結びつくかは不透明だが、民間企業の生産量予測では1000万トン以上の引き下げとなっており、5月のブラジル食料供給公社の引き下げ幅である300万トンを大きく上回る状況となっている。ブラジルのサフリナコーンは6月末から収穫に入るが、生産量予測のニュースには注意したい。加えて前週は中国向けの輸出が好調であり、連日の100万トンクラスの大口成約が見られた。今週も同じように大口成約があれば上昇材料になるのではないかと考えている。一方で、アメリカのコーンの作付作業は順調で、例年より早くメモリアルデー前に終了するとの見方もあるので、クロッププログレスレポートの方にも注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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