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コラム
column

2021/05/04

穀物速報:クロッププログレスレポートと南米産地の見通し(つらつらコラム2021年5月4日)

ダイジェスト

・寒波が去った後は好天に恵まれ農作業が進む。コーンの農作業進展は平年以上となり、大豆の農作業進展は過去12年で最速
・アメリカのコーンベルト各地で土壌の乾燥が続いている
・アメリカ全土の48%が干ばつ、コーンベルトでも約20%の畑で干ばつ状態となっている
・乾燥解消のため雨が待たれている

クロッププログレスレポート

 5月4日にUSDAはクロッププログレスレポートを発表した。

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 表1は公開されたコーンの作付率を前年度と過去5年間の平均と比較したものとなっている。寒波が去り農作業が進展したため、作付の進展率は過去5年平均上回っている。なお、表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州はコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーン作付率2020/5/22021/4/252021/5/22016-2020
avg.
コロラド31112620
*イリノイ53235449
*インディアナ31143227
*アイオワ72206945
*カンザス39203641
ケンタッキー55416145
ミシガン105297
*ミネソタ71186032
ミズーリ41206062
*ネブラスカ5564236
ノース・カロライナ77627976
ノース・ダコタ33148
オハイオ982218
ペンシルヴァニア111713
*サウス・ダコタ3442513
テネシー51486561
テキサス69666870
ウィスコンシン3062716
18州平均48174636
表1 コーンの作付率(出展元 USDA)

 表2はコーンの発芽率を同様に前年と過去5年平均と比較したものとなる。発芽率はまだ低いが全国平均並みの発芽率となっている。

コーン作付率2020/5/22021/4/252021/5/22016-2020
avg.
コロラド1
*イリノイ821413
*インディアナ4285
*アイオワ524
*カンザス1261415
ケンタッキー26132922
ミシガン2
*ミネソタ312
ミズーリ1351528
*ネブラスカ825
ノース・カロライナ55376051
ノース・ダコタ
オハイオ42
ペンシルヴァニア2
*サウス・ダコタ
テネシー24183532
テキサス55545756
ウィスコンシン11
18州平均7389
表2 コーンの発芽率(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表3は大豆の作付率を示している。前年度と過去5年間の平均と比較したものとなっている。農作業の進展は前年や平年を大きく上回り過去12年で最速の進展速度となっている。*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

コーン作付率2020/4/112021/4/182021/5/22016-2020
avg.
アーカンソー19263829
*イリノイ29184114
*インディアナ2092411
*アイオワ4164314
カンザス102115
ケンタッキー24142610
ルイジアナ48152447
ミシガン125274
*ミネソタ312239
ミシシッピー38375444
*ミズーリ63108
*ネブラスカ2932012
ノース・カロライナ914198
ノース・ダコタ122
オハイオ68176
*サウス・ダコタ10183
テネシー138159
ウィスコンシン122164
18州平均2182411
表1 大豆の作付率(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表4は畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最下位の極度の乾燥の畑の割合を示している。コーンベルト西側のノース・ダコタ州やサウス・ダコタ州で乾燥が続いている他、アイオワ州やミネソタ州で乾燥度合いが前週より悪化している。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ0211
インディアナ2134
アイオワ6171014
カンザス6788
ミネソタ4858
ミズーリ0000
ネブラスカ67911
ノース・ダコタ53555254
オハイオ2142
サウス・ダコタ24252624
ウィスコンシン3825
48州平均13141415
表4 畑の乾燥率(出展元 USDA)
図1 アメリカの乾燥度モニター(出展元 NOAA)
黄色:異常乾燥、薄茶色:中程度の干ばつ、茶色:重度の干ばつ、濃い茶色:極度の干ばつ、こげ茶色:例外的な干ばつ

 図1はアメリカ全土の乾燥度モニタであるが、五大湖の南側に広がるコーンベルトの東側では黄色や薄茶色の地域が広がっている。一方コーンベルトの西側でも黄色や薄茶色の地域が見られる他、ノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州では広い範囲で濃い茶色の極度の干ばつとなっている地域が広がっている。アメリカ全土の68%が乾燥状態(干ばつ含む)、48%が干ばつとなっており春の雨が待たれている。コーンベルトに限れば、大豆とコーン畑の2割が干ばつ状態となっている。

まとめ

 アメリカでは寒波が去った後、農作業の進展速度が回復した。コーンの農作業の進捗率は平年並みの状態まで戻り、大豆は過去12年で最速のスピードで作付が進んでいる。
 一方で、アメリカでは干ばつの影が忍び寄っている。4月27日の時点でアメリカ全土の68%が乾燥状態となっており、全体の48%が干ばつ状態にあると判断されている。コーンベルトは比較的湿潤となっているが、それでも約2割の畑が干ばつ状態となっている。今週から来週にかけて平年以上の雨が期待されるので、どこまで乾燥が解消するかに注目していきたい。昨日、本コラムでお伝えしたように南米のブラジルではコーン産地の多くが干ばつとなっており予想生産量が引き下げられている。現状ではまだ大きな問題・相場の材料となっていないが、仮にアメリカでも乾燥が進み秋の収穫に影響が出るとなると、更なる穀物需給のひっ迫と価格の上昇が予想される。しばらくの間は、アメリカとブラジルの天候情報に注意していきたい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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