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コラム
column

2021/06/22

穀物速報:今週のクロッププログレスレポート(つらつらコラム2021年6月22日)

ダイジェスト

・先週末コーンベルトに雨が降ったものの高温乾燥を緩和するには至っていない
・大豆とコーンの農作業の進展率は好調で平年を大きく上回って進む
・コーンベルトの天気予報が再度高温乾燥よりとなり農作業に影響が出る懸念が高まっている
・コーンの作柄予想は豊作あるいは大豊作が65%、平年並が29%、凶作あるいは大凶作が6%となり、前週より豊作率(豊作あるいは大豊作の割合)が3%悪化しており作柄悪化が止まっていない
・大豆の作柄予想は豊作あるいは大豊作が60%、平年並が31%、凶作あるいは大凶作が9%と前週より豊作率が2%低下し、前年と比べて10%低く悪化も進んでいる

クロッププログレスレポートと市況

 6月21日にUSDAは今週のクロッププログレスレポートを発表した。大豆・コーン市場はコーンベルトで週末に恵みの雨が降ったことで下窓が開いて始まったが、NY時間になるとコーンベルト西部の乾燥による作柄への影響懸念から買いが入って上昇した。大豆については中国向けの33.6万トンの大口成約があったことが支援材料となった。

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 高温乾燥懸念はあるものの農作業自体は順調に進展している。進展が早いためコーンの発芽率の発表も終了となっており、作柄予想のみの発表となっている。今週は現在の作柄予想について説明する。表2はコーンの作柄予想を示している。今週のコーンの作柄予想は豊作あるいは大豊作が65%(前週68%)、平年並が29%(前週27%)、凶作あるいは大凶作が6%(前週5%)となった。コーンベルト西側のサウス・ダコタ州やノース・ダコタ州を中心に高温乾燥の影響で作柄予想が悪化し続けている。*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。コーンの作付率を前週と前年度、過去5年間の平均と比較したものとなっている。

コーン作柄Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
コロラド03195325
*イリノイ13325311
*インディアナ1623619
*アイオワ2636506
*カンザス1523638
ケンタッキー01136917
ミシガン1633528
*ミネソタ2741437
ミズーリ1636525
*ネブラスカ11156023
ノース・カロライナ13195918
ノース・ダコタ51541381
オハイオ03216016
ペンシルヴァニア03176218
*サウス・ダコタ31449331
テネシー13155823
テキサス22194928
ウィスコンシン25245514
18州平均15295411
前週14275612
前年14235715
表1 コーンの作柄予想(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表2は大豆の作付率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。作付の進展率はまもなく終了のため差がなくなっている。なお、表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆作付率2020/6/202021/6/132021/6/202016-2020
avg.
アーカンソー92879393
*イリノイ97959693
*インディアナ979610092
*アイオワ999910098
カンザス94829090
ケンタッキー84828784
ルイジアナ100929599
ミシガン999910089
*ミネソタ10010010099
ミシシッピー97959797
*ミズーリ87859286
*ネブラスカ10010010098
ノース・カロライナ80778481
ノース・ダコタ949710098
オハイオ979510089
*サウス・ダコタ1009710095
テネシー84768687
ウィスコンシン999910095
18州平均96949794
表2 大豆の作付率(出展元 USDA)

 表3は今週と前週の大豆の発芽率を前年と平年(過去5年平均)と比較したものとなる。今週も平年や前年を上回るペースで農作業が進展している。*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆発芽率2020/6/202021/6/132021/6/202016-2020
avg.
アーカンソー84828587
*イリノイ91919486
*インディアナ91889582
*アイオワ96939691
カンザス84637268
ケンタッキー71647268
ルイジアナ96859197
ミシガン91959879
*ミネソタ99979994
ミシシッピー94929492
*ミズーリ72658074
*ネブラスカ96919593
ノース・カロライナ74677570
ノース・ダコタ76839389
オハイオ84869578
*サウス・ダコタ93949785
テネシー68687573
ウィスコンシン92929785
18州平均88869185
表3 大豆の発芽率(出展元 USDA)

 表4は今週から発表になった大豆の開花率を前年と平年(過去5年平均)と比較したものとなる。発表が始まったばかりで大きな差はない。*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆開花率2020/6/202021/6/132021/6/202016-2020
avg.
アーカンソー23193035
*イリノイ2014
*インディアナ1011
*アイオワ1171
カンザス1021
ケンタッキー6012
ルイジアナ54264752
ミシガン0000
*ミネソタ1030
ミシシッピー38253540
*ミズーリ1011
*ネブラスカ14055
ノース・カロライナ1001
ノース・ダコタ0002
オハイオ1011
*サウス・ダコタ2031
テネシー2023
ウィスコンシン0020
18州平均5055
表4 大豆の開花率(出展元 USDA)

 表5は大豆の作柄予想を示している。大豆が栽培されている州のうち上位18州の作柄予想は豊作あるいは大豊作が62%(同率)、平年並が29%(前週30%)、凶作あるいは大凶作が9%(前週8%)となっている。前週より悪化し前年と比べても作柄予想が悪くなっている。

大豆の作柄予想凶作あるいは大凶作平年並み豊作あるいは大豊作
2021年6月20日9%29%62%
2021年6月13日(前週)8%30%62%
2021年6月8日(前々週)6%27%67%
前年5%25%70%
表5 大豆の作柄予想(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表6はコーンベルト各州の畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最も乾燥の酷い極度の乾燥の畑の割合を示している。今週はコーンベルト西側で雨が降ったものの改善は見られず、コーンベルト西側のノース・ダコタ州やサウス・ダコタ州、アイオワ州、ミネソタ州、東側のウィスコンシン州で乾燥がかなり進んでいる。特にノース・ダコタ州の土中の乾燥度合いは極度に乾燥した畑44%に乾燥した畑35%を合わせて79%の畑で、サウス・ダコタ州の土中の乾燥度合いも極度に乾燥した畑34%に乾燥した畑50%を合わせると84%の畑で水分が不足している。この他、乾燥した畑の割合はアイオワ州で59%、ミネソタ州で66%に達しており今後の作柄に影響が出そうだ。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ6454
インディアナ4456
アイオワ24252123
カンザス1413
ミネソタ19261318
ミズーリ1402
ネブラスカ6879
ノース・ダコタ25313544
オハイオ2111
サウス・ダコタ36393234
ウィスコンシン23191619
48州平均13151315
表6 極度に乾燥している畑(表面と土中)の割合(出展元 USDA)

まとめ

 コーンの作柄予想では豊作あるいは大豊作が65%、平年並が29%、凶作あるいは大凶作が6%と前週の予想から豊作の割合が3%以上低下し、前年(豊作あるいは大豊作が72%、平年並が23%、凶作あるいは大凶作が5%)より作柄が悪化している。大豆の作柄予想では豊作あるいは大豊作が60%、平年並が31%、凶作あるいは大凶作が9%とこちらも豊作の割合が2%低下した。前年(豊作あるいは大豊作が70%、平年並が25%、凶作あるいは大凶作が5%)と比べて豊作の率が10%下回っている。
 アメリカのコーンベルトでは前週末に雨が降ったものの、気温が上昇して雨が少ない高温乾燥状態が続いている。農作業自体は引き続き例年と比べて速いペースで進展しているものの、コーンベルト西側のノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州、アイオワ州、東側のウィスコンシン州で乾燥状態が悪化している。6月21日の穀物市場はコーンベルト週末に雨が降ったとの報道で下窓で始まり売られていたが、NY時間になると天気予報が高温乾燥となったことから上昇に転じている。今後も高温乾燥が続くと見込まれており、しばらくは上昇相場が続くのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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