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コラム
column

2021/06/29

穀物速報:今週のクロッププログレスレポート(つらつらコラム2021年6月29日)

ダイジェスト

・コーン・大豆ともに最も重要な受粉期に入った
・前週はコーンベルトに雨が降ったことで一部を除き作柄が改善
・今週はコーンベルトに西側から熱波が広がる予報となっており、高温乾燥が作柄に影響を与える懸念が高まっている
・コーンの作柄予想は大豊作が13%(前週11%)、豊作が51%(前週54%)、平年並が28%(前週29%)、凶作が6%(前週5%)、大凶作が2%(前週1%)となった。前週より大豊作の割合が2%向上する一方で大凶作の割合も1%上昇するまちまちな結果となった。豊作以上の割合は64%と前年同時期と比べてより9%低い状態となっている
・大豆の作柄予想は大豊作が10%(前週9%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が31%(前週31%)、凶作が7%(前週7%)、大凶作が2%(前週2%)となり前週より大豊作の率が1%向上した。一方で豊作以上の割合は60%と前年同時期と比べて10%以上低い状態が続く

クロッププログレスレポートと市況

 6月28日にUSDAは今週のクロッププログレスレポートを発表した。大豆・コーン市場はコーンベルトで前週に恵みの雨が降ったことやアメリカ最高裁が小規模精製業者の主張を認めバイオ燃料の混合義務を免除する判決を出したことを材料に前週大きく下落した。週が明けて前日はNY時間になるとアメリカ西海岸の熱波がコーンベルト西部へ移動し高温乾燥が作柄に影響を与えるとの懸念から買いが入って大きく上昇した。

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 高温乾燥懸念はあるものの農作業自体は順調に進展している。今週からシルキング率が公開されている。シルキングはめしべが出て受粉時期になったことを示している。表1はコーンのシルキング率を示している。今週からの公開のため進展率に大きな差はない。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンシルキング率2020/6/272021/6/202021/6/272016-2020
avg.
コロラド0000
*イリノイ1006
*インディアナ2014
*アイオワ1001
*カンザス83813
ケンタッキー811120
ミシガン0000
*ミネソタ0000
ミズーリ70215
*ネブラスカ1002
ノース・カロライナ42305254
ノース・ダコタ0003
オハイオ1001
ペンシルヴァニア0000
*サウス・ダコタ0000
テネシー1592435
テキサス61576757
ウィスコンシン0000
18州平均4046
表1 コーンのシルキング率(出展元 USDA)

 次に今週のコーンの作柄予想について説明する。図2はコーンの州ごとの作柄予想で、今週は大豊作が13%(前週11%)、豊作が51%(前週54%)、平年並が28%(前週29%)、凶作が6%(前週5%)、大凶作が2%(前週1%)となった。コーンベルト西側のサウス・ダコタ州やノース・ダコタ州を中心に高温乾燥の影響で作柄予想が悪化し続けている。一方でコーンベルト東側の州やアイオワ州などコーンベルト西側でも東にある州では十分な雨が降り作柄が改善するなど地域差が出ている。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーン作柄Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
コロラド01135333
*イリノイ16255216
*インディアナ25206112
*アイオワ2533519
*カンザス1525618
ケンタッキー12147112
ミシガン04315510
*ミネソタ2946394
ミズーリ1932517
*ネブラスカ121155824
ノース・カロライナ24186016
ノース・ダコタ51738373
オハイオ14245615
ペンシルヴァニア03166516
*サウス・ダコタ42151231
テネシー03175723
テキサス22205026
ウィスコンシン15255316
18州平均26285113
前週15295411
前年14225716
表2 コーンの作柄予想(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表3は今週と前週の大豆の発芽率を前年と平年(過去5年平均)と比較したものとなる。今週も平年や前年を上回るペースで農作業が進展しており、発芽もほぼ終了した。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆発芽率2020/6/272021/6/202021/6/272016-2020
avg.
アーカンソー91859292
*イリノイ95949692
*インディアナ969510090
*アイオワ98969996
カンザス92728687
ケンタッキー81728279
ルイジアナ100919499
ミシガン969810086
*ミネソタ999910098
ミシシッピー96949695
*ミズーリ85808883
*ネブラスカ99959898
ノース・カロライナ78758279
ノース・ダコタ88939695
オハイオ949510087
*サウス・ダコタ98979993
テネシー80758382
ウィスコンシン96979992
18州平均94919692
表3 大豆の発芽率(出展元 USDA)

 表4は大豆の開花率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。開花率は平年よりやや高く前年と同様のペースで進んでいる。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆開花率2020/6/272021/6/202021/6/272016-2020
avg.
アーカンソー39304649
*イリノイ91812
*インディアナ9188
*アイオワ147198
カンザス72156
ケンタッキー9165
ルイジアナ70476868
ミシガン0003
*ミネソタ63134
ミシシッピー46354751
*ミズーリ5177
*ネブラスカ2552314
ノース・カロライナ7055
ノース・ダコタ1026
オハイオ10186
*サウス・ダコタ183108
テネシー72711
ウィスコンシン72115
18州平均1351411
表4 大豆の開花率(出展元 USDA)

 表5は大豆の作柄予想を示している。大豆が栽培されている州のうち上位18州の作柄予想は大豊作が10%(前週9%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が31%(前週31%)、凶作が7%(前週7%)、大凶作が2%(前週2%)ととなっている。前週よりわずかに良いが前年より作柄予想が悪い状況が続いている。

大豆作柄予想Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
アーカンソー16265116
*イリノイ16265116
*インディアナ26215912
*アイオワ2535499
カンザス3330613
ケンタッキー13166812
ルイジアナ1716697
ミシガン0635509
*ミネソタ2944414
ミシシッピー02216116
*ミズーリ1537516
*ネブラスカ12146419
ノース・カロライナ1529587
ノース・ダコタ92244241
オハイオ14275513
*サウス・ダコタ51851251
テネシー14206114
ウィスコンシン15265513
18州平均27315010
前週2731519
前年14245813
表5 大豆の作柄予想(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表6はコーンベルト各州の畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最も乾燥の酷い極度の乾燥の畑の割合を示している。今週はコーンベルト各地で雨が降り前週まで乾燥の進んでいたノース・ダコタ州では改善が見られたが、コーンベルト西側のサウス・ダコタ州やミネソタ州では雨が少なく更に乾燥が進んだ。サウス・ダコタ州では土中の乾燥度合いが極度に乾燥した畑41%に乾燥した畑46%を合わせると87%の畑で水分が不足している。この他、乾燥した畑の割合はミネソタ州で69%、多少改善したとはいえノース・ダコタ州で78%となっており今後の作柄に影響が出そうだ。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ4743
インディアナ4264
アイオワ25122318
カンザス4332
ミネソタ26281822
ミズーリ4221
ネブラスカ8696
ノース・ダコタ31244439
オハイオ1311
サウス・ダコタ39453441
ウィスコンシン19161911
48州平均15141514
表6 極度に乾燥している畑(表面と土中)の割合(出展元 USDA)

まとめ

 今週からコーンのシルキング率の公開が始まり、いよいよシーズンで最も重要な受粉期に入る。コーンの作柄予想では大豊作が13%(前週11%)、豊作が51%(前週54%)、平年並が28%(前週29%)、凶作が6%(前週5%)、大凶作が2%(前週1%)となった。前週の予想と比べると大豊作の割合が2%上昇した一方で大凶作の率が1%上昇した。降雨のあった東側を中心に作柄が改善する一方で西側の一部では乾燥により作柄が悪化するまちまちな結果となり、前年(豊作以上が73%)より作柄がやや悪化している。
 大豆の農作業も開花期に入っており、収量を決める重要な時期に入っている。作柄予想では大豊作が10%(前週9%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が31%(前週31%)、凶作が7%(前週7%)、大凶作が2%(前週2%)となり大豊作の割合が1%上昇する結果となった。前年(豊作以上が71%)と比べるとやや作柄が悪い状態が続いている。
 前週コーンベルトでは東側中心を中心に広範囲で雨が降ったことで高温乾燥状態が緩和され作柄の改善という形で現れた。しかし、コーンベルト西側のサウス・ダコタ州やミネソタ州では雨が少なく依然として乾燥状態が悪化している。今後はコーンベルト西側から熱波が広がりさらなる高温と乾燥が続くと予報されている。週内は気温上昇を材料とした上昇相場が続くのではないかと考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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