会員限定ページへログイン

IDとパスワードは半角英数字で入力してください。
最新情報をすぐに閲覧したい方は有料メルマガ登録(まぐまぐ!)をしてください。

  • ◆ ID
  • ◆ パスワード

コラム
column

2021/06/30

穀物速報:作付面積報告とコーンベルトの乾燥(つらつらコラム2021年6月30日)


ダイジェスト

・今日6月30日(日本時間6月30日25時)にUSDAは農産物の作付面積の報告を発表する
・コーンでは2.8%の作付面積増、大豆では1.5%の作付面積増の予想
・コーンベルト西側では前週1週間で50ミリ以下の降水しかなく、西端のノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州は干ばつ状態
・7月上旬もコーンベルト東側では高温乾燥が続く見通し

コーンと大豆の作付面積報告

 USDAは今日6月30日(日本時間6月30日25時)に作付面積報告(acreage report)を公開する。作付面積の増加は穀物の生産量や期末在庫の増加に直接作用するため3月末の作付意向面積からどれだけ作付面積が増加したかが焦点となる。前年度の実績と3月の作付意向面積、今回の作付面積報告についてのアナリスト予想をロイターがまとめた結果(中央値)の一覧となる。3月以降のコーン・大豆高により、アメリカの農家が休耕地の使用や燕麦など価値の高くない作物の収穫放棄などで、コーンや大豆の作付面積を増やしたと予想されている。作付面積の予想はコーンが約3.0%増加した9378万エーカー、大豆が約1.5%増加した8895万エーカーの見通しとなっている。
 

前年度実績USDA
作付意向面積報告(3月)
作付面積報告予想(6月)
ロイター調べ
予想増加率
大豆8310万エーカー8760万エーカー8895万エーカー+1.5%
コーン9080万エーカー9114万エーカー9378万エーカー+2.8%
表1 大豆・コーンの作付前年度実績、3月の作付意向面積結果、6月の作付面積予想(筆者調べ)

コーンベルト西部の乾燥と天気予

図1 6月22日時点のアメリカの土壌乾燥度モニター(出展元 NOAA)
白:乾燥なし 黄色(D0):異常な乾燥 ベージュ(D1):中程度の干ばつ
薄茶(D2):重度の干ばつ 茶色(D3):極度の干ばつ こげ茶(D4):極限の干ばつ

 図1は前週6月22日時点(最新)のアメリカの乾燥度のモニター結果となる。コーンベルト東側では色付きで示される乾燥した地域がほとんど見られないが、コーンベルトの西側では最も濃い色で示される極度の干ばつとなっている地域を含んだ乾燥状態となっている。

図2 6月20日から26日にかけての降水量(単位インチ) (出展元 NOAA)

 図2は前週1週間(6月20日から26日)の降水量の累計を示している。図1と見比べてみるとコーンベルト東側では青色で示される降水量が4インチ(約102ミリ)以上あった地域が広く分布しており、十分な雨が降ったことがわかる。一方でコーンベルトの西側は2インチ(約51ミリ)以下の降水量しかなかったことがわかる。

図2 6月20日から26日にかけての最高気温分布(単位華氏:℉) (出展元 NOAA)

 図3は6月20日から26日の期間の最高気温の分布でコーンベルトの西端では気温が100℉(36℃)以上の地域が広がっており高温乾燥となっている。西端以外では広い範囲で90℉(32℃)以下となっている。

今後の天候と価格の見通し

https://www.wpc.ncep.noaa.gov/qpf/p120i.gif?1625027000
図4 6月30日から7月5日の予想累積降水量(単位インチ)   (出展元 NOAA)
https://www.wpc.ncep.noaa.gov/qpf/p168i.gif?1625027000
図5 6月30日から7月7日の予想累積降水量(単位インチ)   (出展元 NOAA)

 

 図4は今日6月30日から7月2日まで5日間の累積降水量を示している。乾燥が進んでいるコーンベルト西側では今後5日間全く雨が降らない状態となっている。一方でコーンベルト東側では広い範囲で平年並みとなる1.25インチ(約30ミリ)以上の雨が降る予報となっている。図5は6月30日から7月7日まで7日間の累積降水量を示している。コーンベルト西側では今後1週間は平年以下となる0.25インチから0.50インチ(約6ミリから約13ミリ)程度の弱い雨が降るのみで、乾燥状態の改善は期待できそうにない。
 

https://www.cpc.ncep.noaa.gov/products/predictions/threats/temp_probhazards_d8_14_contours.png
図6 7月7日から13日の高温ハザードマップ (出展元 NOAA)


 図6は7月7日から13日までに高温警報が出ている地域を示している。コーンベルト西側では7月上旬に警報が出るほどの高温が続く見通しとなっている。前述のように降水量が少ないことから、コーンベルトの西端に位置するノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州では干ばつとなっており作柄悪化が懸念されている。一方で東側では高い気温に加えて十分な雨が降っていることから、農作業の進展や作柄改善が期待されており、作柄予想を難しくしている。
 USDAは今晩25時にコーンや大豆など穀物の作付面積を発表する。市場はコーンで2.8%、大豆で1.5%の作付面積増加を予想している。作付面積の増加から生産量が増加することから懸念材料となると考えている。仮に予想以上の増加となれば生産量と期末在庫の増加予想から売られることが予想されるが、コーンベルトの西側の乾燥が支援材料となるため予測の難しい相場が続く。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

Contact

お問い合わせ

お問い合わせ、アポイント予約は
こちらからお気軽にご連絡ください。

Register

有料メルマガ登録

有料メルマガ登録をしていただいた方は
鍵マークのついた記事もご購読いただけます。