会員限定ページへログイン

IDとパスワードは半角英数字で入力してください。
最新情報をすぐに閲覧したい方は有料メルマガ登録(まぐまぐ!)をしてください。

  • ◆ ID
  • ◆ パスワード

コラム
column

2021/06/08

穀物速報:今週のクロッププログレスレポート(つらつらコラム2021年6月8日)

ダイジェスト

・コーンベルトでは大豆とコーンの農作業の進展率は平年を大きく上回り、好調だった前年も上回るペースで進む
・コーンの作付作業がほぼ終了し作付率の公開は終了
・前週はコーンベルトのほぼ全域で雨が少なかったため、高温乾燥となり農作業に影響が出る懸念が高まる
・現時点のコーンの作柄予想は豊作あるいは大豊作が74%、平年並が21%、凶作あるいは大凶作が4%と前週よりわずかに悪化したものの豊作だった前年並み
・現時点の大豆の作柄予想は豊作あるいは大豊作が67%、平年並が27%、凶作あるいは大凶作が6%と前年より悪い予想
・ブラジルのサフリナコーンの主要栽培州であるマトグロッソ州では今年の生産量を3600万トン(ブラジル全体のサフリナコーンの生産量のおよそ半分)と見積もっていたが、先週末に生産量予測を400万トン引き下げ

クロッププログレスレポートと市況

 昨日6月7日にUSDAは今週のクロッププログレスレポートを発表した。大豆・コーン市場はコーンベルトで雨が少なく高温乾燥となり農作業に支障が出るとの懸念が支援材料となり上窓で始まったが、NY時間前から終盤にかけて利食い売りが入って下落で引けている。

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 好天に恵まれて農作業が順調に進展したため、作付率の公開は終了した。表1は今週のコーンの発芽率を前週と前年、平年(過去5年の平均)と比較したものとなる。発芽率も平年と前年を上回るペースで進んでいる。*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。コーンの作付率を前週と前年度、過去5年間の平均と比較したものとなっている。

コーン発芽率2020/6/62021/5/302021/6/62016-2020
avg.
コロラド93546881
*イリノイ88869382
*インディアナ83768872
*アイオワ96879689
*カンザス84667483
ケンタッキー78778583
ミシガン69799262
*ミネソタ96899688
ミズーリ89839189
*ネブラスカ94849589
ノース・カロライナ979610096
ノース・ダコタ48637370
オハイオ70708368
ペンシルヴァニア57506866
*サウス・ダコタ87829375
テネシー85879693
テキサス97889091
ウィスコンシン84779073
18州平均87819082
表1 コーンの発芽率(出展元 USDA)

 表2はコーンの作柄予想を示している。今週のコーンの作柄予想は豊作あるいは大豊作が75%、平年並が21%、凶作あるいは大凶作が4%と前週と比べて作柄予想がわずかに悪化しているが、前年並みの作柄となっている。

コーンの作柄予想凶作あるいは大凶作平年並み豊作あるいは大豊作
2021年6月8日5%23%72%
2021年6月2日(前週)4%20%76%
前年4%21%75%
表2 コーンの作柄予想(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表3は大豆の作付率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。作付の進展率は平年を大きく上回り、去年のペースも約1週間分上回るペースで進展している。なお、表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆作付率2020/6/62021/5/302021/6/62016-2020
avg.
アーカンソー75818681
*イリノイ86899377
*インディアナ86869275
*アイオワ97939887
カンザス77586862
ケンタッキー66667460
ルイジアナ93798695
ミシガン86919773
*ミネソタ989910091
ミシシッピー91899491
*ミズーリ61496564
*ネブラスカ98949890
ノース・カロライナ66607262
ノース・ダコタ71889587
オハイオ81848971
*サウス・ダコタ90929778
テネシー61667268
ウィスコンシン93919780
18州平均84849079
表3 大豆の作付率(出展元 USDA)

 表4は今週と前週の大豆の発芽率を前年と平年(過去5年平均)と比較したものとなる。今週も平年や前年を上回るペースで農作業が進展している。*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆発芽率2020/6/62021/5/302021/6/62016-2020
avg.
アーカンソー64677772
*イリノイ65748461
*インディアナ72637856
*アイオワ85728668
カンザス57404943
ケンタッキー48455742
ルイジアナ86567890
ミシガン65678750
*ミネソタ87819371
ミシシッピー80768382
*ミズーリ41384948
*ネブラスカ83698470
ノース・カロライナ51475848
ノース・ダコタ29456552
オハイオ55587451
*サウス・ダコタ64658654
テネシー42475949
ウィスコンシン72638354
18州平均65627659
表4 大豆の発芽率(出展元 USDA)

 表5は大豆の作柄予想を示している。大豆が栽培されている州のうち上位18州の作柄予想は豊作あるいは大豊作が67%、平年並が27%、凶作あるいは大凶作が6%となっている。前年と比べて作柄予想はやや悪い。

大豆の作柄予想凶作あるいは大凶作平年並み豊作あるいは大豊作
2021年6月8日6%27%67%
前年4%24%72%
表5 大豆の作柄予想(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表6はコーンベルト各州の畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最も乾燥の酷い極度の乾燥の畑の割合を示している。今週はコーンベルト各地で雨が降らず乾燥が悪化している。コーンベルト西側のアイオワ州、ノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州では乾燥が進んでおり、コーンベルト東側でも東端にあるオハイオ州やでは十分な雨が降った以外はイリノイ州やインディアナ州、ウィスコンシン州で乾燥が悪化している。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ1536
インディアナ1445
アイオワ171012
カンザス1011
ミネソタ41067
ミズーリ0000
ネブラスカ2355
ノース・ダコタ44495053
オハイオ1121
サウス・ダコタ19281927
ウィスコンシン2958
48州平均11121314
表6 極度に乾燥している畑(表面と土中)の割合(出展元 USDA)

まとめ

 アメリカのコーンベルトでは気温が上昇したものの雨が少ない状態となっているが、農作業自体は例年と比べて速いペースで農作業が進展している。コーン・大豆共に農作業の進展率が平年や前年を上回っており、コーンの作付率の公開は終了した。
 前週もコーンベルトのほぼ全域で雨が十分に降らず、コーンベルト東側のオハイオ州を始めとしたほとんどの州で乾燥度合いが悪化した。特に、コーンベルト西側のノース・ダコタ州やサウス・ダコタ州、ウィスコンシン州では乾燥状態の悪化が顕著となっている。今週のコーンの作柄予想では豊作あるいは大豊作が72%、平年並が23%、凶作あるいは大凶作が5%と前週の予想からわずかに悪化したものの前年と同等となっている。大豆は豊作あるいは大豊作が67%、平年並が27%、凶作あるいは大凶作が6%と前年(豊作が72%、平年並が24%、凶作あるいは大凶作が4%)を下回っている。
 6月7日の穀物市場はコーンベルトで雨が少なく高温乾燥となり農作業に支障が出るとの懸念が支援材料となり上窓で始まったが、NY時間前から終盤にかけて利食い売りが入って下落で引けている。明後日10日にUSDAの需給報告、Conabの穀物調査報告があることもあり様子見もあって大きくは下げ進まなかった。また、ブラジルでサフリナコーンのおよそ半分を生産するマトグロッソ州で予想生産量を従来の予想から400万トン引き下げたことなどが報道されているが影響は特になかった。今週の天気予報でもコーンベルトの天気予報が従前の高温湿潤から高温乾燥に切り替わったことで下値は固い値動きが続くのではと考えられる。USDAの需給報告、Conabの穀物調査報告や天気予報の変化に注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

Contact

お問い合わせ

お問い合わせ、アポイント予約は
こちらからお気軽にご連絡ください。

Register

有料メルマガ登録

有料メルマガ登録をしていただいた方は
鍵マークのついた記事もご購読いただけます。