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コラム
column

2021/07/14

穀物速報:今週のクロッププログレスレポート(つらつらコラム2021年7月14日)

ダイジェスト

・コーンベルトの乾燥懸念が再度注目されてコーン・大豆ともに上昇した。
・コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週14%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が27%(前週27%)、凶作が7%(前週6%)、大凶作が2%(前週2%)
・大豆の作柄予想は大豊作が10%(前週10%)、豊作が49%(前週49%)、平年並が30%(前週30%)、凶作が8%(前週8%)、大凶作が3%(前週3%)
・コーンベルトでは前週末にノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州に降雨があり乾燥や作柄がやや改善

クロッププログレスレポートと市況

 7月12日月曜日にUSDAは今週のクロッププログレスレポートを発表した。昨日の大豆・コーン市場は今週コーンベルトの乾燥懸念が再度注目されて大豆・コーンともに上昇した。そのほか大豆では中国向け輸出の拡大期待が、コーンではブラジルの生産量が低下したことで世界的な需給がひっ迫するとの見方が支援材料となった。しかし、終盤に利食い売りが入って上げ幅を削っている。

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 農作業は順調に進展している。表1はコーンのシルキング率を示している。シルキング期はめしべが出て受粉時期になったことを示し、コーンの生育で一番雨が必要な時期となる。シルキングの進展率は前年と同じペースだが前年より4ポイント低くやや遅れている。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンシルキング率2020/7/112021/7/42021/7/112016-2020
avg.
コロラド62136
*イリノイ32145045
*インディアナ2772729
*アイオワ3142127
*カンザス44183744
ケンタッキー49315360
ミシガン3046
*ミネソタ1851614
ミズーリ54153963
*ネブラスカ1721925
ノース・カロライナ84698484
ノース・ダコタ1089
オハイオ831017
ペンシルヴァニア20213
*サウス・ダコタ142513
テネシー61436477
テキサス79708172
ウィスコンシン9057
18州平均26102630
表1 コーンのシルキング率(出展元 USDA)

 

 表2はコーンのドウ率を示している。ドウ期は受粉が終わり実が形成される時期となったこと示し、この時期も雨が必要な時期となる。今週から公開が始まったが、ほとんど進展しておらず有意な差はない。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンドウ率2020/7/112021/7/42021/7/112016-2020
avg.
コロラド0000
*イリノイ1011
*インディアナ0010
*アイオワ1010
*カンザス8046
ケンタッキー3006
ミシガン0000
*ミネソタ0000
ミズーリ3022
*ネブラスカ1001
ノース・カロライナ26102235
ノース・ダコタ0000
オハイオ0000
ペンシルヴァニア0000
*サウス・ダコタ0000
テネシー1761922
テキサス61456154
ウィスコンシン0000
18州平均3033
表2 コーンのドウ率(出展元 USDA)

次に今週のコーンの作柄予想について説明する。表3はコーンの州ごとの作柄予想で、今週は大豊作が14%(前週14%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が27%(前週27%)、凶作が7%(前週6%)、大凶作が2%(前週2%)となった。コーンベルト西側のサウス・ダコタ州やノース・ダコタ州では作柄が悪化していたが、週末に降雨があったため悪化が一服している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーン作柄Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
コロラド03205027
*イリノイ26324515
*インディアナ25206013
*アイオワ25275610
*カンザス14255812
ケンタッキー12136915
ミシガン13235320
*ミネソタ51142384
ミズーリ2730538
*ネブラスカ13195324
ノース・カロライナ01216117
ノース・ダコタ72040312
オハイオ14165821
ペンシルヴァニア00146917
*サウス・ダコタ61845301
テネシー03175624
テキサス17244028
ウィスコンシン14185126
18州平均26275114
前週27275014
前年26235217
表3 コーンの作柄予想(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表4は大豆の開花率を示している。開花期は大豆にとっても最も雨に必要な時期となる。今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較しているが、開花率は平年より6ポイント高く前年と同等のペースで進んでいる。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆開花率2020/7/112021/7/42021/7/112016-2020
avg.
アーカンソー72617074
*イリノイ35224839
*インディアナ41223837
*アイオワ55395642
カンザス41263831
ケンタッキー23203724
ルイジアナ90778587
ミシガン25123724
*ミネソタ64386040
ミシシッピー72556975
*ミズーリ32142030
*ネブラスカ55465944
ノース・カロライナ30135526
ノース・ダコタ28143335
オハイオ45244333
*サウス・ダコタ47193439
テネシー32183039
ウィスコンシン58325235
18州平均46294640
表4 大豆の開花率(出展元 USDA)

 大豆の着さや率が今週から公開されている。表5は大豆の着さや率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。着さやの進展率に大きな差はない。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆着さや率2020/7/112021/7/42021/7/112016-2020
avg.
アーカンソー28213742
*イリノイ90611
*インディアナ8479
*アイオワ95157
カンザス5054
ケンタッキー90105
ルイジアナ65435865
ミシガン1023
*ミネソタ92115
ミシシッピー24153336
*ミズーリ9146
*ネブラスカ122164
ノース・カロライナ9196
ノース・ダコタ2014
オハイオ3054
*サウス・ダコタ12015
テネシー931211
ウィスコンシン113115
18州平均1031010
表5 大豆の着さや率(出展元 USDA)

 表6は大豆の作柄予想を示している。大豆が栽培されている州のうち上位18州の作柄予想は大豊作が10%(前週10%)、豊作が50%(前週50%)、平年並が30%(前週30%)、凶作が8%(前週8%)、大凶作が3%(前週3%)となっている。州ごとに比較するとコーンベルト西側のサウス・ダコタ州やノース・ダコタ州では作柄が悪化していたが、週末に降雨があったため悪化が一服している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆作柄予想Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
アーカンソー27244918
*イリノイ37344214
*インディアナ26225812
*アイオワ15295510
カンザス2432575
ケンタッキー13157011
ルイジアナ06166711
ミシガン15305113
*ミネソタ41140423
ミシシッピー2116747
*ミズーリ2636515
*ネブラスカ13175722
ノース・カロライナ13295710
ノース・ダコタ112642201
オハイオ14205916
*サウス・ダコタ62244271
テネシー13205719
ウィスコンシン14225518
18州平均38304910
前週38304910
前年25255414
表6 大豆の作柄予想(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表7はコーンベルト各州の畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最も乾燥の酷い極度の乾燥の畑の割合を示している。乾燥の進んでいたコーンベルト西側のノース・ダコタ州やサウス・ダコタ州では降雨により若干の改善が見られた。とはいえ依然としてサウス・ダコタ州では土中の乾燥度合いが極度に乾燥した畑が41%、乾燥した畑が42%と全体の83%の畑で水分が不足している。ノース・ダコタ州でも全体の80%の畑で水分不足となっており乾燥が続いている。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ3559
インディアナ1122
アイオワ1491816
カンザス3233
ミネソタ28272426
ミズーリ1001
ネブラスカ6788
ノース・ダコタ35324642
オハイオ2111
サウス・ダコタ46394041
ウィスコンシン4778
48州平均15151616
表7 極度に乾燥している畑(表面と土中)の割合(出展元 USDA)

降水予報

図1 今後1週間の累積降水量予報(出展元 NOAA)
緑:~13㎜、紫:~25㎜、赤:~100㎜

 図1は今後1週間の累積降水量の予報となる。ノース・ダコタ州で雨がほとんど降らず、ネブラスカ州では雨が少ない予報となっている。それ以外の州では広い範囲で25㎜以上の降雨、場所によっては100㎜近い雨が降る予報となっている。

まとめ

 コーンは最も重要なシルキング期に入り、実ができるドウ期の進展率の公開も始まった。コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週14%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が27%(前週27%)、凶作が7%(前週6%)、大凶作が2%(前週2%)と前週と比べて豊作率が1ポイント低下、凶作率が1ポイントの上昇となった。大豆の農作業も開花期と着さや期という収量を決める重要な時期に入っている。作柄予想では大豊作が10%(前週10%)、豊作が49%(前週49%)、平年並が30%(前週30%)、凶作が8%(前週8%)、大凶作が3%(前週3%)となって前週から据え置きだった。
 コーンベルトでは前週末に乾燥の進んでいたコーンベルト西側のノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州でも降雨があり作柄が悪化が止まっている。
 乾燥の進んでいるノース・ダコタ州では今週雨がほとんど降らない予報となっているが、コーンベルト各地で断続的に雨となり広い範囲で25㎜程度の降雨が見込まれる。受粉の最盛期を迎えている地域の多くでは恵みの雨となり、作柄の極端な悪化は考えにくいため価格の下落が進みそうだ。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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