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コラム
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2021/07/26

穀物速報:ブラジル産サフリナコーンに再度の霜被害(つらつらコラム2021年7月26日)


図1 ブラジルでの霜被害(出展元 AgriCensus)

ダイジェスト

・ブラジルは数十年ぶりの寒い冬に
・ブラジル南部で7月19日から3日間、霜や凍結が発生し生育中のサフリナコーンやサトウキビ、コーヒーへ被害が発生
・正確な被害はまだ判明していないが、歴史的な収穫減になる見込み
・今回の霜被害を受けてブラジルのコーンの生産量は更に引き下がる見通し

ブラジルで再度の霜被害

 ブラジル南部に再度寒波が到来し、7月19日から3日間の間に霜が発生して農作物が被害を受けた。6月末から7月初めの霜に引き続いての霜の被害となる。気象統計によると数十年ぶりに寒い冬となった。
 ブラジル最大のサフリナコーンの生産州であるマトグロッソ州は緯度が低いため霜の被害を免れたものの、パラナ州やマトグロッソ・ド・スル州、サンパウロ州、ミナスジェライス州で霜が観測された。コーンの成熟が進んでいなかったパラナ州やマトグロッソ・ド・スル州では特に被害が大きく、地域によっては収穫が全滅したことが報告されておりコーンは大打撃を受けたと考えられている。現時点での2020/2021年シーズンのブラジルのコーンの予想収穫量は、民間の農業会社の推計では8800万トン、Conab(ブラジル食料供給公社)の予想では9340万トンとなっているが、今回の霜の被害で更に数字が引き下がると予想されている。詳細な被害の判断にはさらに時間が必要な見通し。
 ブラジルでは2020/2021年シーズンに3000万トンから3500万トンのコーン輸出を見込んでいたが、サフリナコーンの生産量の低下で2000万トンを割り込む可能性が指摘されている。これは、コーンの収穫量の低下で畜産業に必要なコーンが不足しており、隣国アルゼンチンから輸入の増加が検討される状況となっていること、ブラジル国内のコーン価格が上昇し1ブッシェル850セントに達しており、輸出契約を破棄して国内でさばいた方が高く売れる状態となっていることが理由となっている。ブラジル国内では契約の不履行が増加することが懸念されている。
 ブラジルのコーン輸出は高温乾燥による被害と霜によって大打撃を受けた。ブラジルの生産量の減少による輸出量の減少はアメリカのコーン農家にとっては有利状況をもたらすことになる。

今後の見通し

 年初のブラジル産のサフリナコーン生産量見込みは約8000万トンだったが、3月からの干ばつと2度の降霜がサフリナコーンの生産に大打撃を与えている。図2はサフリナコーンの生産量予測の推移で、3月25日以降毎月のように予測が引き下げられてきた。5月と6月に霜があり、特に6月末の霜では約550万トンの被害が出た。今回の霜でも同程度の被害が出ると考えられる。当初ブラジルは3000から3500万トンのコーンの輸出を想定していたが、生産量の引き下げにより2000万トン程度にとどまる見通しで、世界のコーンの需給がタイトになると予想されている。

図2 ブラジルのサフリナコーンの生産量予測の推移(出展元 AgriCensus)



7月上旬の時点で2020/2021年シーズンのブラジルのコーンの生産量をConabは9340万トン、USDAは9300万トンと予想していたが、今回の霜の被害で更に生産量が大幅に引き下げられることが予想されている。
 ブラジルのConab(食料供給公社)は来月8月8日に穀物報告の中でコーンの予想生産量を、USDAは8月の穀物の需給報告を12日に発表する。ブラジルのコーンの予想生産量と輸出量は間違いなく引き下げられる方向となっており、米国の輸出にとって強い支援材料になると考えられる。

 


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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