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レポート
column

2021/07/07

穀物速報:今週のクロッププログレスレポート(つらつらコラム2021年7月7日)


ダイジェスト

・今週はコーンベルト各地で断続的な雨となっていることや7月中旬以降にコーンベルトで降水量が増加する天気予報となり、コーン・大豆ともに大きく下落した。
・コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週13%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が27%(前週28%)、凶作が7%(前週6%)、大凶作が2%(前週2%)
・大豆の作柄予想は大豊作が10%(前週10%)、豊作が49%(前週50%)、平年並が30%(前週31%)、凶作が8%(前週7%)、大凶作が3%(前週2%)
・コーンベルトでは十分な雨が降っている州と雨が少なく乾燥している州で作柄の二極化が進んでいる。ノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州では作柄が悪化する一方でウィスコンシン州やネブラスカ州では作柄が改善

クロッププログレスレポートと市況

 独立記念日の休日のため7月6日火曜日にUSDAはクロッププログレスレポートを発表した。独立記念日の連休明けの大豆・コーン市場は今週コーンベルトで恵みの雨が降ることや7月中旬以降に雨が多くなるとの予報を材料に大きく下落し、特にコーンは取引開始直後にストップ安となった。

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 農作業は順調に進展している。表1はコーンのシルキング率を示している。シルキング期はめしべが出て受粉時期になったことを示し、コーンの生育で一番雨が必要な時期となる。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンシルキング率2020/7/42021/6/272021/7/42016-2020
avg.
コロラド1022
*イリノイ901422
*インディアナ61712
*アイオワ4047
*カンザス2481827
ケンタッキー25113142
ミシガン0001
*ミネソタ2052
ミズーリ1921538
*ネブラスカ4029
ノース・カロライナ66526973
ノース・ダコタ0004
オハイオ2035
ペンシルヴァニア0002
*サウス・ダコタ0022
テネシー39244359
テキサス64677063
ウィスコンシン2001
18州平均941014
表1 コーンのシルキング率(出展元 USDA)

 次に今週のコーンの作柄予想について説明する。表2はコーンの州ごとの作柄予想で、今週は大豊作が14%(前週13%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が27%(前週28%)、凶作が7%(前週6%)、大凶作が2%(前週2%)となった。州ごとの比較では今週もコーンベルト西側のサウス・ダコタ州やノース・ダコタ州を中心に高温乾燥の影響で作柄予想が悪化している。一方でコーンベルト東側のウィスコンシン州や西側のネブラスカ州では十分な雨が降り大豊作の割合が5%上昇するなど作柄が改善している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーン作柄Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
コロラド01175131
*イリノイ26274619
*インディアナ25206013
*アイオワ2630548
*カンザス14206411
ケンタッキー12147211
ミシガン14265613
*ミネソタ41144374
ミズーリ2831536
*ネブラスカ13145329
ノース・カロライナ02136718
ノース・ダコタ72038333
オハイオ13166515
ペンシルヴァニア03126421
*サウス・ダコタ52150240
テネシー02195524
テキサス25224625
ウィスコンシン15195421
18州平均27275014
前週26285113
前年15235417
表2 コーンの作柄予想(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表3は大豆の開花率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。開花率は平年よりやや高く前年と同様のペースで進んでいる。発芽率の公開は作業の進展に伴い公開を終了した。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆開花率2020/7/42021/6/272021/7/42016-2020
avg.
アーカンソー55466162
*イリノイ2082223
*インディアナ2482221
*アイオワ34193922
カンザス27152617
ケンタッキー1362013
ルイジアナ84687779
ミシガン701210
*ミネソタ38133819
ミシシッピー62475565
*ミズーリ1571417
*ネブラスカ39234627
ノース・カロライナ1951315
ノース・ダコタ821417
オハイオ2582418
*サウス・ダコタ35101920
テネシー1771823
ウィスコンシン35113219
18州平均29142924
表3 大豆の開花率(出展元 USDA)

 大豆の着さや率が今週から公開されている。表4は大豆の着さや率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆着さや率2020/7/42021/6/272021/7/42016-2020
avg.
アーカンソー17122125
*イリノイ1003
*インディアナ1012
*アイオワ1152
カンザス1001
ケンタッキー1001
ルイジアナ43324349
ミシガン0000
*ミネソタ0020
ミシシッピー1281522
*ミズーリ0011
*ネブラスカ4021
ノース・カロライナ0011
ノース・ダコタ0000
オハイオ0000
*サウス・ダコタ0000
テネシー2032
ウィスコンシン1031
18州平均2033
表4 大豆の着さや率(出展元 USDA)

 表5は大豆の作柄予想を示している。大豆が栽培されている州のうち上位18州の作柄予想は大豊作が10%(前週10%)、豊作が49%(前週50%)、平年並が30%(前週31%)、凶作が8%(前週7%)、大凶作が3%(前週2%)となっている。州ごとの比較ではコーンベルト西側のネブラスカ州や東側のウィスコンシン州で大豊作の割合が3%以上向上した。一方でノース・ダコタ州やサウス・ダコタ州では乾燥のため作柄が悪化している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

大豆作柄予想Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
アーカンソー27244720
*イリノイ37274617
*インディアナ26225812
*アイオワ2633518
カンザス1326673
ケンタッキー1217719
ルイジアナ1619659
ミシガン16315011
*ミネソタ31142404
ミシシッピー11206810
*ミズーリ2637505
*ネブラスカ22165624
ノース・カロライナ0225649
ノース・ダコタ132543181
オハイオ13196512
*サウス・ダコタ72247240
テネシー14225617
ウィスコンシン14245516
18州平均38304910
前週27315010
前年14245714
表5 大豆の作柄予想(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表6はコーンベルト各州の畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最も乾燥の酷い極度の乾燥の畑の割合を示している。今週は特にコーンベルト西側のノース・ダコタ州で雨が少なく乾燥が進んだ。コーンベルトで最も乾燥しているサウス・ダコタ州では土中の乾燥度合いが極度に乾燥した畑が40%、乾燥した畑が49%と全体の89%の畑で水分が不足している。ノース・ダコタ州でも全体の81%の畑で水分不足となっており、今後の作柄に影響が出そうだ。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ4335
インディアナ2142
アイオワ12141818
カンザス3323
ミネソタ28282224
ミズーリ2110
ネブラスカ6668
ノース・ダコタ24353946
オハイオ3211
サウス・ダコタ45464140
ウィスコンシン164117
48州平均14151516
表6 極度に乾燥している畑(表面と土中)の割合(出展元 USDA)

まとめ

 コーンは最も重要なシルキング期に入っている。コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週13%)、豊作が50%(前週51%)、平年並が27%(前週28%)、凶作が7%(前週6%)、大凶作が2%(前週2%)となった。大豆の農作業も開花期と着さやという収量を決める重要な時期に入っている。作柄予想では大豊作が10%(前週10%)、豊作が49%(前週50%)、平年並が30%(前週31%)、凶作が8%(前週7%)、大凶作が3%(前週2%)となっている。
 コーンベルトでは十分な雨が降っている州と雨が少なく乾燥している州の間で作柄の二極化が進んでいる。州ごとのデータを前週と比較するとコーンベルト西側のノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州では作柄が悪化しているが、コーンベルト東側のウィスコンシン州やコーンベルトの西側でもネブラスカ州では作柄が改善している。
 今後は週内にコーンベルト各地で断続的な降雨がある他、受粉の最盛期を迎える7月中旬以降は雨が多くなる天気予報となっており、穀物の生育には理想的な状況になる見通しで価格の下落が進みそうだ。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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