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コラム
column

2021/08/24

穀物速報:今週のクロッププログレスレポート(つらつらコラム2021年8月24日)

ダイジェスト

・コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週15%)、豊作が46%(前週47%)、平年並が26%(前週25%)、凶作が10%(前週9%)、大凶作が4%(前週4%)
・大豆の作柄予想は大豊作が11%(前週12%)、豊作が45%(前週45%)、平年並が28%(前週28%)、凶作が11%(前週11%)、大凶作が5%(前週4%)
・コーンベルト西側ではノース・ダコタ州やミネソタ州で高温乾燥による作柄悪化が進んだ。一方、東側でもイリノイ州でやや作柄が悪化している。
・今後7日間はコーンベルト西側のノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州、ウィスコンシン州を中心に多いところで25mmから50mmの雨、所によって100mmの雨が予想されており恵みの雨となりそうだ。それ以外のコーンベルト各州も広い範囲に13mmから25mm程度の雨が降る見通し
・プロファーマ社のクロップツアーが終了した。ノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州など北西部で高温乾燥で収量が悪化しているが、その他の州では順調で大豆・コーンともに前年の結果を上回る弱気な結果

クロッププログレスレポートと市況

 8月23日月曜日の夜にUSDAは今週のクロッププログレスレポートを発表した。大豆・コーン共にコーンベルトの天候改善見通しやプロファーマー社のクロップツアーが世浮気な内容になったことが懸念材料となっている。加えて、EPA(アメリカ環境保護局)がガソリンやディーゼル燃料へのバイオ燃料の混合率引き下げを勧告しバイオ燃料の需要が原書するとの見方が広がったことを材料に売られている。クロッププログレスレポートではコーンの成熟率と大豆の落葉率の公開が始まり、いよいよ収穫の季節が近づいてきた。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 表1はコーンのドウ率を示している。ドウ期は受粉が終わり実が形成される時期となったこと示し、この時期も雨が必要な時期となる。ドウ期の進捗率は平年より4イント高く、前年より1ポイント低いがほぼ同じ進捗ペースとなっている。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンドウ率2020/8/222021/8/152021/8/222016-2020
avg.
コロラド68496660
*イリノイ91808587
*インディアナ84768779
*アイオワ90839084
*カンザス89748686
ケンタッキー78607179
ミシガン74597861
*ミネソタ90658682
ミズーリ90829391
*ネブラスカ95808986
ノース・カロライナ95939797
ノース・ダコタ59467562
オハイオ79688172
ペンシルヴァニア55374560
*サウス・ダコタ87698176
テネシー93899596
テキサス90869093
ウィスコンシン78617463
18州平均86738581
表1 コーンのドウ率(出展元 USDA)

 表2はコーンのデント率を示している。デント期は実の成熟が始まったことを示している。デント期の進捗率は平年より3ポイント高く、前年と同じペースで進んでいる。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンデント率2020/8/222021/8/152021/8/222016-2020
avg.
コロラド211521815
*イリノイ43275047
*インディアナ32173637
*アイオワ46294737
*カンザス55254852
ケンタッキー57365360
ミシガン2252016
*ミネソタ30133024
ミズーリ66295464
*ネブラスカ56174142
ノース・カロライナ83848888
ノース・ダコタ732316
オハイオ19193824
ペンシルヴァニア120421
*サウス・ダコタ27122924
テネシー59587073
テキサス79728279
ウィスコンシン21102318
18州平均41224138
表2 コーンのデント率(出展元 USDA)

表3は今週より発表されたコーンの成熟率を示している。成熟期は文字通り実の成熟が進む。この時期になると雨の重要性は低下する。成熟期の公開は今週始まったばかりで大きな差はない。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーン成熟率2020/8/222021/8/152021/8/222016-2020
avg.
コロラド0010
*イリノイ1002
*インディアナ2012
*アイオワ3037
*カンザス7039
ケンタッキー2002124
ミシガン0000
*ミネソタ0000
ミズーリ2027
*ネブラスカ6012
ノース・カロライナ55405560
ノース・ダコタ0020
オハイオ0001
ペンシルヴァニア0000
*サウス・ダコタ0060
テネシー50716
テキサス59555758
ウィスコンシン0010
18州平均5044
表3 コーンの成熟率(出展元 USDA)

次に今週のコーンの作柄予想について説明する。表4はコーンの州ごとの作柄予想で、今週は大豊作が14%(前週15%)、豊作が46%(前週47%)、平年並が26%(前週25%)、凶作が10%(前週9%)、大凶作が4%(前週4%)となった。大豊作率と豊作率が1ポイントずつ低下した代わりに、凶作率が1ポイント上昇している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。()内は前週の値を示している。

コーン作柄Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
コロラド7(3)12(12)29(29)39(41)13(15)
*イリノイ3(2)5(5)25(19)50(45)17(29)
*インディアナ2(2)6(5)21(21)57(58)14(14)
*アイオワ3(2)9(9)30(31)49(50)9(8)
*カンザス4(4)10(10)26(24)51(52)9(10)
ケンタッキー1(2)4(4)15(18)65(61)15(15)
ミシガン1(1)2(3)20(20)53(57)24(19)
*ミネソタ9(9)18(17)39(39)30(30)4(5)
ミズーリ2(2)7(5)28(26)51(54)12(13)
*ネブラスカ4(4)8(7)21(21)43(47)24(21)
ノース・カロライナ0(0)3(4)17(16)60(63)20(17)
ノース・ダコタ14(16)25(31)36(33)16(18)0(2)
オハイオ1(0)4(3)16(16)55(59)24(22)
ペンシルヴァニア0(0)1(1)14(12)64(68)21(19)
*サウス・ダコタ14(13)25(26)36(37)24(23)1(1)
テネシー1(0)5(4)18(17)58(57)18(22)
テキサス2(3)6(6)28(29)50(45)14(17)
ウィスコンシン2(1)4(3)19(16)44(50)31(30)
18州平均410264614
前週49254715
前年48244915
表4 コーンの作柄予想(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表5は大豆の開花率を示している。開花期は大豆にとっても最も雨が必要な時期となる。今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較している。ほぼすべての畑で開花が終了している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆開花率2020/8/222021/8/152021/8/222016-2020
avg.
アーカンソー99969899
*イリノイ97969898
*インディアナ1009510096
*アイオワ99989998
カンザス93859094
ケンタッキー88859088
ルイジアナ100100100100
ミシガン10010010096
*ミネソタ9998100100
ミシシッピー98979898
*ミズーリ93849392
*ネブラスカ10010010099
ノース・カロライナ93869392
ノース・ダコタ999510098
オハイオ100929396
*サウス・ダコタ98949997
テネシー95919596
ウィスコンシン99979996
18州平均99949797
表5 大豆の開花率(出展元 USDA)

 表6は大豆の着さや率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。着さやの進展率は平年を2ポイント上回っている。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆着さや率2020/8/222021/8/152021/8/222016-2020
avg.
アーカンソー95889295
*イリノイ91808489
*インディアナ90799084
*アイオワ94909590
カンザス79607277
ケンタッキー74728073
ルイジアナ100929599
ミシガン95929582
*ミネソタ98919695
ミシシッピー94929594
*ミズーリ78587074
*ネブラスカ97899391
ノース・カロライナ74647771
ノース・ダコタ92859392
オハイオ92808785
*サウス・ダコタ92859488
テネシー81748285
ウィスコンシン92838987
18州平均91818887
表6 大豆の着さや率(出展元 USDA)

 表7は今週から公開が始まった大豆の落葉率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。落葉期にはさや内の実の成熟が進む。公開開始直後のため大きな差はない。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆落葉率2020/8/222021/8/152021/8/222016-2020
avg.
アーカンソー8498
*イリノイ0000
*インディアナ1015
*アイオワ0000
カンザス4015
ケンタッキー3031
ルイジアナ34101934
ミシガン1000
*ミネソタ0030
ミシシッピー14441916
*ミズーリ0000
*ネブラスカ5243
ノース・カロライナ1011
ノース・ダコタ6499
オハイオ2001
*サウス・ダコタ146147
テネシー2031
ウィスコンシン0000
18州平均4033
表7 大豆の落葉率(出展元 USDA)

 表8は大豆の作柄予想を示している。大豆が栽培されている州のうち上位18州の作柄予想は大豊作が11%(前週12%)、豊作が45%(前週45%)、平年並が28%(前週28%)、凶作が11%(前週11%)、大凶作が5%(前週4%)となっている。大凶作率が1ポイント上昇している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。()内は前週の値を示している。

大豆作柄予想Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
アーカンソー2(2)5(6)24(29)47(43)22(20)
*イリノイ4(3)5(4)24(22)47(42)20(29)
*インディアナ3(2)7(6)23(24)55(56)12(12)
*アイオワ2(2)8(9)29(31)52(49)9(19
カンザス4(3)6(7)32(28)53(55)5(7)
ケンタッキー2(2)4(5)19(22)62(60)13(11)
ルイジアナ0(0)2(2)14(15)72(71)12(12)
ミシガン1(1)3(3)24(21)53(59)19(16)
*ミネソタ9(9)19(19)41(43)28(26)3(4)
ミシシッピー2(1)3(3)17(17)66(67)12(12)
*ミズーリ1(1)6(5)32(29)53(56)8(9)
*ネブラスカ3(2)7(6)21(20)49(53)20(19)
ノース・カロライナ1(0)5(5)24(21)49(64)20(10)
ノース・ダコタ16(16)36(36)36(34)12(13)0(1)
オハイオ1(1)5(5)21(21)54(56)19(17)
*サウス・ダコタ11(11)26(28)38(39)24(21)1(1)
テネシー3(2)4(5)22(21)56(57)14(16)
ウィスコンシン2(2)5(4)18(17)51(54)24(23)
18州平均511284511
前週411284512
前年25215616
表8 大豆の作柄予想(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表9はコーンベルト各州の畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最も乾燥の酷い極度の乾燥の畑の割合を示している。今週はコーンベルト西側のサウス・ダコタ州とコーンベルト東側のイリノイ州で乾燥が進んだ。ノース・ダコタ州の乾燥は降雨により改善した。サウス・ダコタ州では土中の乾燥度合いで極度に乾燥した畑が48%、乾燥した畑が39%と全体の87%の畑で水分が不足している。ノース・ダコタ州で極度に乾燥した畑が49%、乾燥した畑が38%と全体の87%の畑で乾燥しており、ミネソタ州では極度に乾燥した畑が44%、乾燥した畑が39%と全体の83%の畑が乾燥している。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ2549
インディアナ812610
アイオワ23242727
カンザス13131110
ミネソタ46444344
ミズーリ1101
ネブラスカ16151614
ノース・ダコタ55315649
オハイオ3311
サウス・ダコタ46484248
ウィスコンシン78910
48州平均22202222
表9 極度に乾燥している畑(表面と土中)の割合(出展元 USDA)

降水予報

https://www.wpc.ncep.noaa.gov/qpf/p168i.gif?1629803956
図1 今後1週間の累積降水量予報(出展元 NOAA)
緑:~13㎜、紫:~25㎜、赤:~100㎜

 図1は今後1週間の累積降水量の予報となる。コーンベルト西側のノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州、ウィスコンシン州を中心に25mmから50mm、所によって100mm以上の雨が降る予報となっており、乾燥に苦しむノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州に対して恵みの雨となりそう。コーンベルト東側では広い範囲で13mmから25mm程度の雨が降る予報となっている。

まとめ

 コーンでは成熟期のデータの、大豆では落葉期のデータの公開が始まった。コーンでは約85%の畑がドウ期入ったか終了、約40%の畑がデント期に入った。コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週15%)、豊作が46%(前週47%)、平年並が26%(前週25%)、凶作が10%(前週9%)、大凶作が4%(前週4%)と前週と比べて大豊作率と豊作率がそれぞれ1ポイント低下し、反対に凶作率が1ポイントずつ上昇した。一方、大豆の農作業は約97%の畑で開花したか開花が終わり、約88%の畑で着さや期に入っている。作柄予想では大豊作が11%(前週12%)、豊作が45%(前週45%)、平年並が28%(前週28%)、凶作が11%(前週11%)、大凶作が5%(前週4%)となり、大豊作率が1ポイント低下した代わりに大凶作の率が1ポイント上昇した。
 コーンベルト西側のノース・ダコタ州とサウス・ダコタ州、ミネソタ州で高温乾燥による作柄悪化が起きている。一方、コーンベルト東側ではイリノイ州を中心に降雨は少なく作柄がやや悪化したが、畑には充分な水分があり多くの州では現状維持となっている。
 今後7日間の降水予報では、コーンベルト西側のノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州、ウィスコンシン州など乾燥の進んでいる州で25mmから50mm、所によって100mm以上の雨が降る予報となっている。恵みの雨となる見込み。他の州やコーンベルト東部でも広い範囲で13mmから25mm程度の雨が降る見込みとなっている。アメリカの農業会社プロファーマ社のクロップツアーが終了した。サウス・ダコタ州やミネソタ州では高温乾燥のため収量が悪化したが、その他の州では前年を上回る収量が期待される。コーン・大豆ともに全体の生産量は前年を上回る予想となった。このまま、今シーズンが進めば前年に続き豊作となる見通し。加えてEPAがガソリンやディーゼル燃料に混合されるバイオ燃料の比率を下げる勧告を行っており大豆とコーンの需要低下が懸念されている。ガソリン余りに対応する措置と考えられる。需給の緩和が進み今後大豆とコーンの価格は下落すると考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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