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コラム
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2021/08/30

穀物速報:ブラジル産サフリナコーンの生産量の引き下げと来シーズンの天候見通し(つらつらコラム2021年8月30日)


ダイジェスト

・ブラジルコーンの生産量は更に減少している。米民間農業コンサルタント会社の予想では6000万トンを割り込む見通し
・生産量の減少によりブラジルのコーン輸出は約2000万トン減少した1600万トンとなる見通しで、これは世界のコーン輸出量の約11%に当たり今後需給がひっ迫する可能性がある
・南米で前年にラニーニャが発生する可能性が高く、2年連続で干ばつの可能性が生じている

ブラジル産サフリナコーンの生産量の低下が続く

 8月も終わりに近づき、サフリナコーンの収穫も収量が近づいている。ブラジルの農業会社AgRuralによると収穫率はおおよそ8割となっている。現在収穫時期にあるのは6月から7月にかけての最後の時期に植えられたコーンとなっているが、これらのコーンは植え付けが1か月以上遅れたこともあり、水分の必要な時期に強い乾燥による影響を受けた他、7月以降に度重なる霜害を受けた。
 2019/2020年シーズンにブラジルは通常のコーンとサフリナコーンと呼ばれる裏作のコーンを合わせて1億250万トンの収穫があった。これに対してブラジルの農業供給公社Conabの8月の穀物報告では2020/2021年シーズンのコーンの生産量予想を8660万トンとしている。一方で、アメリカの農業コンサルタント会社StoneXの最新予想によれば、2020/2021年シーズンのコーンの生産量は5960万トンとなっており前回の8200万トンから大きく引き下げられた。収穫の進展に従って更に引き下がる可能性が強いとされている。Conabの9月のコーンの生産量予想も引き下げられる見込みで、2020/2021年シーズンは歴史的な干ばつと霜害によって大凶作となることがほぼ確定した言える。
 収穫量が低下していることに加えて、コーンの品質が大きく劣っており一部については飼料用としても栄養価が低く、売り物にならないと報じられている。ブラジルの南部の畜産業者はアルゼンチン産とパラグアイ産のコーンの輸入を決定しており、7月までの半年間で116万トン、年末までに300万トンがこれに加わるとされている。また、品質が低下しながらもブラジル国内のコーン価格は国際価格を上回っており、2019/2020年シーズンに3500万トンのコーンをブラジルのコーン輸出量は2020/2021年シーズンにはおよそ2000万トン少ない1600万トンまで激減すると予想されている。2020/2021年シーズンに世界中で輸出されて流通したコーンは1億7850万トンで2000万トンは約11%に当たる大きな量で需給のひっ迫を起こすには十分な量と考えられる。

今年の南米産農作物の見通し

図1 ペルー沖の海水温の平年水温からのずれ(出展元 NOAA)

 

 NOAAの予想によれば、2021年11月以降のラニーニャの発生確率を70%と発表した。図1はペルー沖の海水温の平年水温からのずれを示しており、8月以降1度以上低い状態が続いている。前年は過去10年間で最強のラニーニャが発生したが、現在のラニーニャ発生確率は前年の同時期を上回っている。仮に今年も前年と同様の天候になると考えるとこれから2022年3月まで再度干ばつが発生する可能がある。2021年のアルゼンチンの大豆とコーンの収穫量は乾燥のため平年を約10%(500万トン)下回った。ブラジルでは大豆の作付け遅れが発生した。ブラジル産大豆の収穫量は今年初めの十分な降雨により作柄が大きく改善し影響が出なかったが、大豆の裏作で栽培されるサフリナコーンがところてん式に作付け遅れとなり乾燥と降霜により大きな被害を付けた。来年度も今年同様の干ばつが発生する可能性があるので、年後半の南米の気温の変化に注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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