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コラム
column

2021/09/08

穀物速報:今週のクロッププログレスレポート(つらつらコラム2021年9月8日)

ダイジェスト

・コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週14%)、豊作が45%(前週46%)、平年並が27%(前週26%)、凶作が10%(前週10%)、大凶作が4%(前週4%)と前週から豊作率が低下
・大豆の作柄予想は大豊作が11%(前週11%)、豊作が46%(前週45%)、平年並が29%(前週29%)、凶作が10%(前週10%)、大凶作が4%(前週5%)と大凶作率が低下し、豊作率が上昇
・コーンベルト西側ではノース・ダコタ州やサウス・ダコタ州、ミネソタ州、アイオワ州などで降雨によって乾燥が改善した。
・今後7日間はコーンベルト西側では0mmから6mmの雨、コーンベルト東側でも3mmから13mm程度の雨にとどまる見通し
・ブラジルのConabは日本時間明日9日21時に穀物報告を発表する

クロッププログレスレポートと市況

 レイバーデイの祝日のため、普段より1日遅れとなる9月7日火曜日の夜にUSDAから今週のクロッププログレスレポートが発表された。大豆・コーン共に原油相場の下落や冴えない輸出成約高が懸念材料となり売られている。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

アメリカ産コーンの農作業の進展率

 表1はコーンのドウ率を示している。ドウ期は受粉が終わり実が形成される時期となったこと示し雨が必要な時期となる。ドウ期はほぼ終了しており、差が見えなくなってきている。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンドウ率2020/9/52021/8/292021/9/52016-2020
avg.
コロラド94889589
*イリノイ100889696
*インディアナ97939693
*アイオワ97959795
*カンザス97919595
ケンタッキー94788493
ミシガン91879482
*ミネソタ99959795
ミズーリ100969698
*ネブラスカ100939697
ノース・カロライナ10099100100
ノース・ダコタ93899491
オハイオ94879388
ペンシルヴァニア86708081
*サウス・ダコタ96899793
テネシー1009810099
テキサス98959898
ウィスコンシン93839184
18州平均97919594
表1 コーンのドウ率(出展元 USDA)

 表2はコーンのデント率を示している。デント期は実の成熟が始まったことを示している。デント期の進捗率は前年より3ポイント低いが、平年より5ポイント高いペースで進んでいる。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーンデント率2020/9/52021/8/292021/9/52016-2020
avg.
コロラド59274250
*イリノイ84658376
*インディアナ66577265
*アイオワ82667772
*カンザス81637680
ケンタッキー81627283
ミシガン60366149
*ミネソタ83507165
ミズーリ90738486
*ネブラスカ83647875
ノース・カロライナ93949795
ノース・ダコタ48456349
オハイオ54547354
ペンシルヴァニア48204154
*サウス・ダコタ70426859
テネシー86809192
テキサス92848989
ウィスコンシン62466552
18州平均77597469
表2 コーンのデント率(出展元 USDA)

表3は今週より発表されたコーンの成熟率を示している。成熟期は文字通り実の成熟が進む。この時期になると雨の重要性は低下する。成熟率は21%で平年より2ポイント高いが、前年より2ポイント低い。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。

コーン成熟率2020/9/52021/8/292021/9/52016-2020
avg.
コロラド93106
*イリノイ2143023
*インディアナ1881518
*アイオワ2661414
*カンザス29122631
ケンタッキー49304346
ミシガン8155
*ミネソタ206188
ミズーリ22113133
*ネブラスカ2581814
ノース・カロライナ82748686
ノース・ダコタ55127
オハイオ431010
ペンシルヴァニア6119
*サウス・ダコタ2181811
テネシー42253859
テキサス72606666
ウィスコンシン13279
18州平均2392119
表3 コーンの成熟率(出展元 USDA)

次に今週のコーンの作柄予想について説明する。表4はコーンの州ごとの作柄予想で、今週は大豊作が14%(前週14%)、豊作が45%(前週46%)、平年並が27%(前週26%)、凶作が10%(前週10%)、大凶作が4%(前週4%)となり豊作率が1ポイント低下した。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年のコーンの作付面積が500万エーカーを超えるコーンの主要生産州を示している。()内は前週の値を示している。

コーン作柄Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
コロラド1(3)13(12)25(25)47(47)14(13)
*イリノイ2(2)5(4)26(24)43(49)24(21)
*インディアナ2(2)5(6)22(23)57(55)14(14)
*アイオワ2(2)8(8)30(32)52(50)8(8)
*カンザス6(5)13(12)27(29)45(46)9(8)
ケンタッキー2(2)4(4)13(14)65(64)16(16)
ミシガン1(1)4(3)25(23)47(49)23(24)
*ミネソタ9(9)17(18)37(37)31(30)6(6)
ミズーリ2(2)7(7)27(28)54(52)10(11)
*ネブラスカ4(5)10(8)22(20)41(45)23(22)
ノース・カロライナ1(1)2(3)16(15)62(61)19(20)
ノース・ダコタ16(15)27(32)39(37)18(16)0(0)
オハイオ1(0)6(5)21(17)56(57)16(20)
ペンシルヴァニア0(0)1(1)13(14)67(65)19(20)
*サウス・ダコタ16(16)29(29)32(32)21(22)2(1)
テネシー1(1)4(4)20(19)59(58)16(18)
テキサス1(1)9(9)29(29)44(44)17(17)
ウィスコンシン21)4(4)19(17)44(45)31(33)
18州平均410274514
前週410264614
前年59254615
表4 コーンの作柄予想(出展元 USDA)
アメリカ産大豆の農作業の進展率

 表5は大豆の着さや率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。着さやの進展率は96%となりほぼ終了している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆着さや率2020/9/52021/8/292021/9/52016-2020
avg.
アーカンソー100969899
*イリノイ97959696
*インディアナ99949795
*アイオワ98979997
カンザス92818692
ケンタッキー89848889
ルイジアナ100100100100
ミシガン10010010094
*ミネソタ1009810099
ミシシッピー98969798
*ミズーリ94828891
*ネブラスカ1009710098
ノース・カロライナ93869390
ノース・ダコタ100959898
オハイオ100899297
*サウス・ダコタ99979997
テネシー94909595
ウィスコンシン99959795
18州平均98939696
表5 大豆の着さや率(出展元 USDA)

 表6は大豆の落葉率を示していて、今週と前週、前年と平年(過去5年間の平均)と比較したものとなっている。落葉期にはさや内の実の成熟が進む。落葉率は前年と同様、平年より3ポイント高い。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。

大豆落葉率2020/9/52021/8/292021/9/52016-2020
avg.
アーカンソー21152125
*イリノイ2597
*インディアナ1791816
*アイオワ172107
カンザス1961211
ケンタッキー1351012
ルイジアナ 66314360
ミシガン1832211
*ミネソタ139259
ミシシッピー37253640
*ミズーリ1343
*ネブラスカ34122018
ノース・カロライナ971112
ノース・ダコタ31244431
オハイオ1631012
*サウス・ダコタ37233724
テネシー14101617
ウィスコンシン11166
18州平均1891815
表6 大豆の落葉率(出展元 USDA)

 表7は大豆の作柄予想を示している。大豆が栽培されている州のうち上位18州の作柄予想は大豊作が11%(前週11%)、豊作が46%(前週45%)、平年並が29%(前週29%)、凶作が10%(前週10%)、大凶作が4%(前週5%)となっている。大凶作率が1ポイント低下し、代わりに豊作率が1ポイント上昇している。
表中の赤字はコーンベルト西側、青字はコーンベルト東側の州を示しており、*印のついた州は2020年の大豆の作付面積が500万エーカーを超える大豆の主要生産州を示している。()内は前週の値を示している。

大豆作柄予想Very Poor
(大凶作)
Poor
(凶作)
Fair
(平年作)
Good
(豊作)
Very Good
(大豊作)
アーカンソー2(2)5(5)29(27)45(46)19(20)
*イリノイ3(3)6(4)26(22)45(51)20(20)
*インディアナ2(3)7(7)24(24)57(55)10(11)
*アイオワ2(2)7(7)30(31)51(51)10(9)
カンザス7(5)9(8)27(34)51(47)6(6)
ケンタッキー2(2)4(4)16(19)63(62)15(13)
ルイジアナ0(1)2(2)15(9)75(79)8(9)
ミシガン1(1)6(3)29(24)45(49)19(23)
*ミネソタ8(9)18(18)40(42)29(28)5(3)
ミシシッピー2(1)2(2)14(16)77(71)5(10)
*ミズーリ1(2)6(7)32(32)54(52)7(7)
*ネブラスカ3(3)7(7)23(21)46(51)21(18)
ノース・カロライナ2(1)7(6)22(26)59(59)10(8)
ノース・ダコタ16(15)26(30)42(40)16(15)0(0)
オハイオ1(2)8(6)27(24)53(55)11(13)
*サウス・ダコタ11(12)29(30)38(36)21(21)1(1)
テネシー2(2)5(5)21(21)57(57)15(15)
ウィスコンシン2(2)5(4)19(19)51(50)23(25)
18州平均410294611
前週510294511
前年37255213
表7 大豆の作柄予想(出展元 USDA)
土壌乾燥率

 表8はコーンベルト各州の畑(表面と土中)の乾燥度を示している。USDAの発表は極度の乾燥、乾燥、普通、湿潤の4段階になっているが、最も乾燥の酷い極度の乾燥の畑の割合を示している。今週はコーンベルト西側で降雨が多く特に乾燥の進んでいたノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州で乾燥度合いが改善した。サウス・ダコタ州では土中の乾燥度合いで極度に乾燥した畑が38%、乾燥した畑が39%と全体の77%の畑で水分が不足している。ノース・ダコタ州で極度に乾燥した畑が43%、乾燥した畑が33%と全体の76%の畑で乾燥しており、ミネソタ州では極度に乾燥した畑が22%、乾燥した畑が37%と全体の57%の畑が乾燥しているが、前週に比べてこれら3つの州の乾燥度合いは大きく改善した。

乾燥度合い:
表面(前週)
乾燥度合い:
表面
乾燥度合い:
土中(前週)
乾燥度合い:
土中
イリノイ5867
インディアナ1081010
アイオワ1482016
カンザス17101312
ミネソタ20153022
ミズーリ4130
ネブラスカ1171714
ノース・ダコタ27294542
オハイオ4434
サウス・ダコタ36254438
ウィスコンシン79910
48州平均17172020
表8 極度に乾燥している畑(表面と土中)の割合(出展元 USDA)

降水予報

図1 今後1週間の累積降水量予報(出展元 NOAA)
緑:~13㎜、紫:~25㎜、赤:~100㎜

 図1は今後1週間の累積降水量の予報となる。コーンベルト西側のノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州、ウィスコンシン州を中心にコーンベルトの西側では0mmから3mmとほとんど雨が降らない見込み。コーンベルト東側でも3mmから13mm程度の雨にとどまる見込み。

まとめ

 コーンでは95%の畑がドウ期入ったか終了、74%の畑がデント期に入った。コーンの作柄予想は大豊作が14%(前週14%)、豊作が45%(前週46%)、平年並が27%(前週26%)、凶作が10%(前週10%)、大凶作が4%(前週4%)と豊作率が1ポイント低下した。一方、大豆は96%の畑で着さや期に、18%の畑で落葉期に入った。作柄予想では大豊作が11%(前週11%)、豊作が46%(前週45%)、平年並が29%(前週29%)、凶作が10%(前週10%)、大凶作が4%(前週5%)となり、大凶作率が1ポイント低下し豊作率が1%向上した。
 コーンベルト西側では降雨により特に乾燥の進んでいたノース・ダコタ州、サウス・ダコタ州、ミネソタ州で乾燥状態が改善し作柄も改善した。
 今後7日間の降水予報では、コーンベルト西側の広い範囲で0mmから6mm、コーンベルト東部でも3mmから13mm程度の雨にとどまる見通し。降水量の減少で乾燥が進むと予想されているが、農作業の進展により大量の雨が必要な時期は過ぎた畑が多く大きな影響は出ない見込み。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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