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コラム
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2020/04/15

穀物速報:アメリカの洪水予報とアフリカ中東の蝗害の最新情報(つらつらコラム4月15日)

アメリカの春の洪水予報と作付け状況

アメリカでは春の訪れとともに2020/2021年の作付けが始まっており、4月12日までに大豆は始まっていないが、コーンは3パーセントの作付けが終了している。昨シーズンは記録的規模の洪水と春先の長雨の影響で農作物の生育に大きな遅延(4週間程度)・影響があった。今日はアメリカの春の雪融け洪水の状況について見ていきたい。

図1 アメリカで今年春に発生する洪水予報 青:大規模、赤:中規模、黄:小規模
(出展元 NOAA)

図1はこの春に予想される洪水を表示したもので、小規模以上の洪水がアメリカ全土のおよそ3分の1で、中規模以上の洪水は全米23州にわたって発生するとの予想を示している。現在、雪解け水と春先の雨が流れ込んだため、各地で渇水期より水位が上がっているが、アメリカでもっとも流量の多いミシシッピ川の水位は記録的な水位だった昨年同時期と比べて2.27フィート低い7.64フィートにとどまっている。現時点のNOAAの予報では昨年程は雨が降らず、昨年程大規模な洪水は発生しない見込み。よって、コーンや大豆など農作物の作付けが例年通り進む可能性が高く、昨年末に見られた収穫遅れによる霜害などは生じないと考えられる。


サバクトビバッタ続報

先日のコラムで紹介したサバクトビバッタの最新の続報を掲載する。3月下旬に広範囲で降った雨のために、バッタが増殖し初夏にバッタが現在よりも増加するとの予想が出ている。13日には国連が100万人が緊急食糧援助を必要とする状態と発表している。図2は昨日まで確認された群れの位置を示している。国ごとに状況を説明すると次の通りとなる。

  • アフリカの角(エチオピア、ソマリア、ケニア)では20年間で最も多い雨による植物の生育が現在形成されている。群れのバッタの産卵に繋がり、6月下旬に新たな群れが形成される見込み。
  • 南スーダンには隣国ウガンダより成熟した群れが到着した。
  • イエメンでも30年で最も多い雨によって状況が悪化している可能性が高いものの情報が入ってきていない。
  • イラン南部では過去30年間で最も多い降水量を背景に新しい群れが春の繁殖段階にあり、今後、深刻な状況となることが予想される。
  • パキスタンでは西部で新しい群れが誕生しつつあるが、東部では群れを抑え込んでいる状態となっている。

総合すると現時点でも蝗害でアフリカや中東、インド・パキスタンではモロコシ、小麦、コーンを中心に農作物に甚大な損害が発生している。更に春の雨が繁殖を促進しており、夏ごろには更に増殖することが確定的な状態となっている。東側のバッタの群れの一部はパキスタンからアフガニスタンへ侵入する気配があるが、まだアフガニスタンより北に現れたとの報告はない。

http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75/en/200414updateE.jpg
図2 4月8-14日に新しく確認されたサバクトビバッタの群れの位置(出展元 FAO)

付録:南米産地の天候と状況

アルゼンチン:今週は主要な農業地帯は涼しく雨が少ない乾燥した天気となった。アルゼンチン政府によるとコーンの24%(前年24%)、大豆の18%(同20%)が収穫を完了した。大豆については特にブエノス・アイレス州で遅れている。8%の収穫が終了しているが、これは前年比で9%低い値となっている。

ブラジル:北部では続いたにわか雨のおかげで、乾燥状態が改善している。全体ではコーンの91%、大豆の96%の収穫が完了しているが、乾燥によって生育が遅れている南部のリオグランデ・ド・スル州の収穫率はコーンで76%、大豆で73%にとどまっている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

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