最新のエルニーニョ予報(つらつら分析1月16日)

 

エルニーニョ再発の可能性

今日はNOAAなどが1月13日に発表した最新のエルニーニョ予報についてレポートしたいと思う。エルニーニョは南米ペルー沖の東太平洋の海水温が上昇する現象で、エルニーニョが発生すると一般的には冬のアメリカでは気温が上がり、夏のアメリカの気温は下がるといわれており、冬は天然ガス相場に、夏は穀物や夏の天然ガスにも影響すると考えられる。最新の予報によると春までにエルニーニョの発生する確率が約40%と1月前の予報の20-30%より高くなっている。

エルニーニョ予報

図1は南米沖の海水表面の温度の平年からのずれで、この値が継続的に平年を上回るとエルニーニョが発生していると認定される。昨年は5月には平年並みにまで海水温が低下して、その後一定以上を継続的に超える上昇が見られなかったことから6月に収束が宣言が出された。最新のデータ(一番右側)では南米沖の海水温が上昇する傾向にあり約0.7℃平年より高くなっている。

図1 東太平洋の表面海水温度の平年との差(出展元 NOAA)

図2はエルニーニョあるいはラニーニャ(エルニーニョとは逆に東太平洋の海水温が下がる現象)の発生を示すNino Indexの過去70年分の推移で、+0.5℃(赤線)を超えるとエルニーニョ、-0.5℃(青線)を割るとラニーニャと判断される状態となり、その状態が継続すると発生が宣言される。現在は+0.5℃となっており前回の予報の時より海水の温度が上がっている。

図2 平年との海水温差の推移(出展元 NOAA)
*SST (Sub-Surface Temperature)、ONI(Oceanic Nino Index)

図3は今年秋までのNino indexの予報値を見たもので、黒線(黒点線)が各計算値の平均値で、前回のエルニーニョの発生確率が春までに20-30%だったのに比べて今回の予報では約40%、春以降の発生確率については前回の35%だったに対して今回は50%まで発生確率が上昇している。

図3 今後8か月のNino Index予想(出展元 NOAA)
過去30日のアメリカの平均気温と平年との差

参考としてアメリカの過去30日の平均気温の平年との差を見た図4を載せる。12月から1月にかけてアメリカでは気温が平年より高い状態にはなっている。

図4 過去30日のアメリカの平均気温と平年との差(出展元 NOAA)
まとめ

まとめると、エルニーニョが再発する可能性が高くなってきている。一般的にエルニーニョが発生すると冬のアメリカでは北部や東部を中心に暖冬となり、南米のブラジルでは暑い夏となる。未だ発生には至っていないが、今後、北米のアメリカでは暖かい冬となる可能性が出てきた。寒さが強まらない場合、天然ガスの生産量が増加していることもあり、天然ガス相場は現在の水準にとどまる可能性があると筆者は考えている。また、今年の夏についてもエルニーニョが発生すると北米は低温になる可能性が高くなるため、今後のエルニーニョ予報にも注意しておきたい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。