南米産地天気報告(つらつら分析1月8日)

 

話題

今日はNOAAの天気予報を元に南米の大豆・コーン産地であるアルゼンチンとブラジルの状況について分析したい。アルゼンチンではブエノスアイレス州を中心に雨が降り、乾燥状態をある程度解決した。一方で北部や南部の州では雨が少なく、特に南部で乾燥が続いている。今後1週間も南部では雨がほとんど降らない見込みで乾燥状態が続く。ブラジルの主要産地であるマトグロッソ州とパラナ州では初期に植えられた大豆の収穫が始まった。マトグロッソ州では十分な雨が降ったが、パラナ州では高温と乾燥が生育中の大豆の収量に影響を与えている。他のブラジル南部の産地を中心に高温と乾燥が懸念されている。今後1週間はパラナ州とマトグロッソ・ド・スル州を中心にまとまった量の雨が降るが、リオグランデ・ド・スル州では引き続き雨が降らない見込み。それでは過去1週間の降水量と現在の気温、今後1週間の降水量予想について見ていきたい。

アルゼンチン

図1は左からNOAA発表の12月31日から1月6日までの週間降水量と1月6日の最高気温、今後1週間の降水量予報となる。アルゼンチンの大豆やコーンの多くを生産しているパンパ地域(ブエノスアイレス州、ラ・パンパ州、コルドバ州、サンタ・フェ州、エントレリオス州)のうち、ブエノスアイレス州を中心に週間降水量で100mmほどの雨が、それ以外の地域では30mmほどの雨が降ったが、ラ・パンパ州では特に雨が少なく乾燥状態が続いている(図1左)。現在の気温は30-35度となっている(図1中央)。今後1週間は北部を中心に雨が予想されるが南部のラ・パンパ州では雨が降らない見込み(図1右)。なお、アルゼンチンでは全体で84%の大豆とコーンの作付けが終了している。 コーンは昨年と同ペース、大豆は若干遅れている。

ブラジル

図2は左からNOAA発表の12月31日から1月6日までのブラジルの週間降水量と1月6日の最高気温、今後1週間の降水量予報となる。大豆やコーンの主要産地北部のマトグロッソ州やマトグロッソ・ド・スル州、ゴイアス州では過去1週間で降水量50mm以上の十分な量の雨が降った(図2左)。気温は30度を超えている(図2中央)。一方、主要産地南部のパラナ州、リオグランデ・ド・スル州では過去1週間の降水量が10mm程度となっている(図2左)ほか、気温が高いところで30度台後半(図2中央)となっており高温乾燥が懸念されている。今後1週間の予報ではパラナ州とマトグロッソ・ド・スル州でまとまった雨が予想されているがリオグランデ・ド・スル州では降雨がない見込み(図2右)。大豆やコーンの作付けは北部の一部の地域で過去の乾燥から遅れていると報告されている。

まとめ

アルゼンチンではパンパ地域南部のブエノスアイレス州でまとまった雨が降ったが、それ以外の北部や南部の地域では雨が少なく高温乾燥状態が続いている。今週も雨が少なく南部を中心に乾燥が続くと思われる。作付けは8割以上が終了していて、早期に植えられた大豆は開花と着さやが進み、コーンは成熟に近づいている。ブラジルでは北部の産地では雨季の雨が大豆とコーンの成長を促進している。マトグロッソ州では初期に植えた大豆の収穫が始まっている。ブラジル南部でもパラナ州で収穫が始まっているが、雨が少なく高温乾燥となっているため平年より収穫量が低下する可能性があると報じられている。今週はパラナ州とマトグロッソ・ド・スル州でまとまった雨が降る見込み。作付けは一部の地域で作業が遅れているが、9割終了している。アルゼンチンとブラジルの一部の地域では大豆の成長期、コーンの成熟期に乾燥が起こっていため、今後の降雨が収穫量を左右すると考えられる。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。