最新のエルニーニョ予報(つらつら分析12月27日)

 

今日はNOAAなどが12月23日に発表した今後のエルニーニョ予報についてレポートする。エルニーニョは南米ペルー沖の東太平洋の海水温が上昇する現象で、エルニーニョが発生すると地球規模で異常な天候が発生する。
今年は6月にエルニーニョの収束が確認されて以来再発していない。図1はペルー沖の海水温の平年からのずれを見たもので、2019年の4月の終わりに一旦0℃に近くなった後は小規模な上昇はあったものの、継続的な海水温の上昇(エルニーニョ)は見られていない。

図1 東太平洋の表面海水温度の平年との差(出展元 NOAA)

図2はエルニーニョあるいはラニーニャ(エルニーニョとは逆に東太平洋の海水温が下がる現象)の発生を示すNino Indexの過去70年分の推移となる。+0.5℃(赤線)を超えるとエルニーニョ、-0.5℃(青線)を割るとラニーニャと判断されるが、現在(2019年は最下段)は+0.3℃でどちらの状況にもない。

図2 平年との海水温差の推移(出展元 NOAA)
*SST (Sub-Surface Temperature)、ONI(Oceanic Nino Index)

図3は来年の夏の終わりまでのNino indexの予報値を見たもので、黒線が各計算値の平均値となっており、来年の夏の終わりまで+0.5℃を超えることはない。現時点でのエルニーニョの発生確率は今年の冬から来年の春にかけて20-30%、春以降で35%の確率と、今後半年間の発生確率は低い予報になっている。

図3 今後8か月のNino Index予想(出展元 NOAA)

まとめると、今年の冬にエルニーニョが再発する可能性は小さいため、北米では北部や東部を中心に暖冬となる可能性も小さくなる。図4はNOAA発表の最新の3か月予報で、北部を中心に気温の低下予報となっている。中長期的には暖房用需要の増加が想定される。天然ガスは生産量が拡大はしているものの、昨日紹介したEIAレビューにあるように、特に例年に比べて在庫が余っている状況ではないため、筆者は1月以降に天然ガス価格が大きく上昇する可能性は十分にあると考えている。

図4 3か月予報(出展元 NOAA)

※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。