クロップレポート(つらつらコラム2019年8月20日)

図1 大豆5分足(出展元 サクソバンク証券株式会社
図2 コーン5分足(出展元 サクソバンク証券株式会社

昨日の穀物相場は、アメリカのコーンベルトで予想されたよりも多くの降雨があり乾燥による作柄懸念が後退したため、大豆・コーンともに下落した。USDA発表のアメリカ穀物土壌水分状況によると、乾燥が懸念されていたコーンベルトのイリノイ、インディアナ、オハイオの各州で乾燥していた畑の状況改善がみられている。ただクロップレポートの作柄悪化が図1(大豆)と図2(コーン)の今朝の窓に影響しているように思われる。USDAが発表したクロップレポートと13日時点での建玉数を見ていきたい。

大豆のクロップレポートは開花率90%(前週82%、前年99%、平年96%)、着さや率68%(前週54%、前年90%、平年85%)、作柄は良以上53%(前週54%、前年65%)、劣以下14%(前週13%、前年11%)となり若干悪化している。次にCFTC発表のここ5週間の建玉数は以下の通り。

総建玉大口投機家
買玉
大口投機家
売玉
差引大口当業者
買玉
大口当業者
売玉
差引
7/16670,495140,908135,7245,184323,564311,18412,380
7/23666,535144,732140,6124,120320,538307,18313,355
7/30605,996137,762149,045-11,283294,805266,68128,124
8/6633,067145,955171,432-25,477314,574271,83042,744
8/13622,488151,720169,367-17,647305,577272,00233,575
図3 2019大豆建玉数(出展元 CFTC)

図3は2019年の大豆建玉数の推移となっており、6月中旬以降ファンドの買玉と売玉が均衡していたが、直近の3週間では売玉が増加している。米中間の貿易摩擦による大豆の需要低下が要因と思われ、投機筋は売りとみている。総量ではやや買玉が多い状況にある。

コーンのクロップレポートはシルキング率95%(前週90%、前年100%、平年99%)、ドウ率55%(前週39%、前年83%、平年76%)、デント率15%(前週7%、前年41%、平年30%)、作柄は良以上56%(前週57%、前年70%)、劣以下14%(前週13%、前年10%)と前週より若干悪化している。
CFTC発表のここ5週間の建玉数は以下の通り。

総建玉大口投機家
買玉
大口投機家
売玉
差引大口当業者
買玉
大口当業者
売玉
差引
7/161,797,311469,025150,804318,221724,3761,099,916-375,540
7/231,783,259456,035168,999287,036719,0231,067,732-348,709
7/301,781,850433,096191,437241,659721,8501,308,880-317,303
8/61,814,664424,347202,727221,630761,2841,059,110-297,826
8/131,765,396415,025253,386161,639762,6621,001,090-238,428
図4 2019コーン建玉数(出展元 CFTC)

図4は2019年のコーン建玉数の推移となっており、5月中旬以降ファンドの買玉が売玉を上回る状況が続いている。直近のファンドの売玉の増加は需給報告での収穫量の上方修正に起因していると考えられる。 また、コーンは総量で売玉の方が多くなっているが、投機筋は買いとみている。

コーンベルトの天候は8月末からの熱波予想が出ていたが、今日現在の天候は気温は上がっているものの、雷雨が広い範囲で降っている。気温は今日をピークに低下する予報となっている他、最新の5-10日予報では西部で気温が平年を上回る地方もあるが、平年以下の地方も見られるなどまちまちであり、東部はおおむね平年並みの予報となっている。一方の雨量は平年以上の雨量が予想されているため乾燥状態の回復が見込まれる。以上のように天候は相変わらず、生育の挽回に力を貸しそうな雰囲気となっており、天候要因はしばらくは売り材料となるだろう。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。