サウジ攻撃から2週間後の反省(つらつらコラム2019年9月30日)

図1 原油日足 (出展元 サクソバンク証券
図2 原油30分足 (出展元 サクソバンク証券

先週の原油相場は54.70ドル台まで下落して引けた。サウジアラビアの原油輸出用施設をイエメンのフーシ派が攻撃してから2週間、相場は元の状態に戻った(図1)。今回の上昇はイスラム教の安息日の翌日に行われたため、土曜日の午後となり全く対応できなかった。筆者も攻撃前は下落傾向にあったため売りポジションで持ち越しをしていた原油で損害を出してしまい、週を持ち越すのはやはり危険だと再認識した次第であった。その後は、サウジアラビアの発表で予想より早期の施設復旧見通しから、16日の63.30ドル付近を頂点に10日中9日が陰線と実に800pips下げる結果となった。このうち500pips分については、攻撃の被害の程度から予想した範囲の下落だった。しかし、テクニカル指標を使った予想がようやく下げとなった時点で上窓を迎えたため、悉く買いトレンドとなってしまったことで、売買が思惑通りにいかなかったことが悔やまれてならない。ただし、下落の範囲の予測と並んでよい経験となった。
その後の300pipsの下げ分は、米中間の貿易をめぐっての対立と世界経済の先行き懸念という、攻撃前と同じ状況で下げている。そんな中で、先週の金曜日のレートの動きは頭の痛いものとなった(図2)。18時過ぎにサウジアラビアがイエメンと部分停戦したというヘッドラインで下げ始めたのはよいとして、その次の21時ごろのヘッドラインでキリキリ舞することになってしまった。イランが制裁解除を条件に核合意に復帰するという内容で、内容自体はあり得る話だったが、直後の22時ごろにはアメリカ・イラン両者から否定のニュースが連続して流れて停戦のニュースによる下落分も一緒に飛んで、レートが元に戻ってしまった。このため持っていた売りポジションが浮いてしまい、しばし憮然とせざるを得なかった。
以上のように反省点ばかり多かった原油の2週間だった。今日は最後に今後一週間の見通しについて私見を述べて終わりとしたい。サウジアラビアとイエメンの部分停戦は維持されるが戦闘は続く。これは交戦しているフーシ派が親イラン派と反イラン派に分裂し、反イラン派との間で停戦が成立したため。イランが次の攻撃に出る可能性はあるが、このリスクに関してはこれまでと同じ。一方で、ウクライナにおける問題で大統領弾劾の準備がなされていることから、アメリカはイランに対して今より強硬には出られないと思われる。最後に、アメリカが対中投資の制限を検討しているが、中国側の反応は中国が国慶節の祝日のため今週一杯は鈍いのではないかと考える。以上のことから、今週一週間は下落が続くのではないかと考える。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。