ダウ最高値更新はいつまで続くか(つらつらコラム2019年11月18日)

 

図1 ダウ先物日足(出展元 サクソバンク証券

ダウ先物が最高値を更新し続けている。手元のデータだと11月4日に7月15日につけたこれまでの最高値を更新して以来、今日までに4日の過去最高値更新を続けて先週11月15日金曜日には28000ドル目前まで到達した(図1)。なお、現物株は11月15日に終値が28004ドルと28000ドルを突破して過去最高値を付けている。10月末に行われたFOMCで3回連続となる利下げが決定して、アメリカ経済の下支えとなった他、11月4日に発表された雇用統計が予想以上に好調だったことが、11月5日の最高値更新につながった。更に中国の財新PMIなど経済指標が上向きを見せたことや、米中間の貿易協議が基本合意に達したと報道されたことなどによる輸出企業の株高、加えて第3四半期のアメリカ企業決算が全体として好調だったことが重なり株高の追い風となった。11月中旬にはダウ構成株30種の中では比率がそれほど高いとは言えないが、ウォルト・ディズニー(11月8日決算)の新サービスであるディズニー・プラスの好調さが好感されてディズニー株が上昇しダウを牽引している他、これまで新型機737MAXの不具合による運航停止とそれによる冴えない決算(10月23日決算)だったボーイング株が、来年1月の運航再開見通しが立ったと報道されたことで急騰したことも株高を牽引した。投資家心理も改善しており、恐怖指数VIXは11月15日の時点で12.05まで低下している。

図2 ダウ日足+RSI(14)+ストキャスティクス (出展元 サクソバンク証券

それでは、今後の見通しはどうだろうか、第3四半期の企業決算もほぼ終了しダウにとって追い風となる材料はほぼ出尽くしたと考えらえる。先週までは今月のISM製造業景況指数のように多少悪い経済指標があっても、利下げと雇用統計の好調さが指標を無視させてきたが、今週からは最高値を更新し続けたこともあり、何かのきっかけで下がれば大きく下げることが予想される。事実、図2に示す通りRSI、ストキャスティクス共に最高値更新してから買いの過熱感をずっと示しており、年末に向けて調整局面にいつ入ったとしてもおかしくない状況と考えられる。アメリカでは既にクリスマス商戦が始まっているが、延期されていた第4弾の関税の発動期限が来月12月15日に迫っている。仮に難航している米中貿易協議の基本合意署名の具体的な日程が報道されるということがあれば、サプライズとなり値上がり基調が継続してもおかしくない状況となり、反対に関税発動が決定すればダウの大幅値下がりの引き金を引くことになるのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。