ブレグジット狂騒曲(つらつらコラム2019年10月17日)

 

昨日の金相場は、ブレグジットの離脱合意に向けた交渉に振り回されたように見える。今日はちょっと趣向を変えて、昨日の14時から今日の10時にわたるブレグジットをめぐる英国ポンドと金の動きを簡単に振り返ってみよう(図1)。

1 14時40分ごろ英当局者が「交渉は今日の午前に再開される。昨日のEUとの離脱協議には進展があった。」と発言し、ポンドが上昇、金が下落。
2 15時30分ごろフランス財務相が「英国の離脱交渉に関する望みは乏しい」と発言するとポンドが下落し、金が上昇。
3 16時ごろ、英当局者が北アイルランドの地域政党DUP(民主統一党)の反対で合意の可能性は低いと発言し、ポンドが下落し、金が上昇。
4 18時ごろ、関係者が「EUは英国が動かない限り離脱合意は不可能と認識」との発言でポンド下落、金にはあまり影響なし。
(しばらく情報なし)
5 21時20分ごろ、EU筋の「DUPが最新提案を受け入れ合意の障害は解消」との発言でポンドが上昇。金はアメリカの小売売上高の軟調で上げる。
6 22時30分ごろ、DUP党首「提案受け入れはナンセンス、交渉は継続」との発言でポンドは反転。
7 22時30分ごろ、EUのトゥスク大統領「7-8時間後に英国の離脱がいつになるか判明」と発言→いまだ判明せず。
8 23時50分ごろ、英国親EU派議員「離脱最終案は今週中には合意しないのは明らか」と発言、ポンド下落、
9 0時20分ごろ、英国首相報道官「未解決の事項はあるが、良い合意を勝ち取る可能性がある」と発言、ポンド上昇、金が下落。
(しばらく平穏)
10 1時45分ごろ、マクロン仏大統領「合意は間近」、ポンド上ひげ。金が下落。
11 2時10分ごろ、メルケル独首相「合意まで残り数メートル」、ポンド上昇。金は動かず。
12 2時40分ごろ、政府筋「合意は今夜はない」と発言との記者のツイート、ポンド大きく下落、金に上ひげ。
(しばらく平穏)
13 9時30分ごろ、ミシェル・バルニエ主席報道官「合意は間近、残るは北アイルランド問題。」と発言。ポンド上昇。金は下ひげ。

主な情報をピックアップしてみたがよく動いたものだと感心することしきりだった。ただ昨日気づいて金とニュースを追っていれば、多少なりとも勝てたのではないだろうか。
今日も合意に向けた交渉で流れるヘッドラインに一喜一憂することが考えられる。現時点での情報をまとめると、英国側とEU側は北アイルランドのバックストップ問題以外は合意に近づいている。ポンドはブレグジットの離脱合意については楽観的で上昇しており、金は時々の進展・あるいは否定のニュースに明らかに反応している。ただ、英国与党を構成する北アイルランドの地域政党DUPが合意するかは依然不透明なままとなっている。もし、合意しないとの情報や、政権から離脱するなどの反応があった場合、金が10ドル程度上昇することが予想される。ヘッドラインをうまく掴めれば、勝てるチャンスがあるのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。