今週のクロップレポート(つらつらコラム2019年8月6日)

先週の穀物相場は、トランプ・アメリカ大統領が対中制裁関税の第4弾を発表したことで大荒れとなり、上図の青矢印のように週の後半で大豆が30セント以上、コーンが約20セント以上と大きく下落した。今週は落ち着きを取り戻しているが、昨日中国がアメリカの農産物の輸入を停止するとの報道が懸念材料となる中、恒例のクロップレポートが公表されたので中身を見ていきたい。

まず大豆は開花率72%(前週57%、前年91%、平年87%)、着さや率37%(前週21%、前年73%、平年63%)と、生育は進んできているが例年より遅れている。作柄予測は良以上が54%(前年67%)と今週も据え置きとなった。一方の劣以下も13%(前年10%)と先週から据え置きとなっている。
コーンはシルキング率78%(前週58%、前年95%、平年93%)、ドウ率23%(前週13%、前年54%、平年42%)と、生育は進んできているが例年より遅れている。作柄予測は良以上が57%(前週58%、前年71%)、劣以下が13%(前週12%、前年10%)と若干の悪化となっている。
天候は先月には8月に熱波が予想されていたものの、その予報は肩透かし状態となり、逆に今後8月半ばにかけてはコーンベルトの気温は平年より低下し、多めの降雨となる予報となっている。穀物の生育に適した状態が続いている中、これまでの高温・乾燥懸念とは打って変わって土壌水分が過剰となり作柄が悪化する懸念が生じている。 作柄予想もいまだ改善を見せていないため、来週のクロップレポートでも注目ポイントとなる。

今後の相場が大きく上がるかどうかは結局米中間の貿易摩擦が緩和し、中国が輸入再開に踏み切らない限り難しいと考えられるが、今日アメリカが中国をクリントン政権以来25年ぶりに為替操作国に指定した(人民元は25年前は固定相場制、現在は管理変動相場制のため不思議な気はするが)ことでさらに摩擦が激化するのは必至であり、その道は遠のいたといえるかもしれない。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。