今週の大豆の見通し(つらつらコラム2019年7月2日)

図1 2019年大豆チャート(出展元 Investing.com)

大豆相場は大きく動いている(図1)。米中の貿易摩擦からの輸出量の減少と在庫の増加により、5月13日に802.4セントの安値を付けたが、その後、産地であるコーンベルトが天候不順から農作業の遅れによる作付け遅れ懸念、品質低下懸念への警戒感から続伸を続けていた。G20後の首脳会談で更なる米中対立は回避されたが、6月末以降の天気予報で今後のコーンベルトの天候回復が予想されたことにより、上昇にはブレーキがかかった。
USDAが発表している7月1日の大豆の作柄報告では作付け率は92%(前週85%、平年99%)、発芽率は83%(前週71%、平年95%)と農作業・生育ともに遅れているが、今後の天候回復から農作業の遅れの回復が予想されている。ただ、作柄予想では良以上の作柄54%(前週54%、前年73%) と不作リスクが高い状態となっている。また、6月28日に発表された大豆作付け面積報告では、当初作付け意向面積の8460万エーカーを大幅に下回る8004万エーカーとなっており、一部は作付けを諦めた可能性がある。この結果どおりなら、今年の生産量は6月時点の大豆生産量予測である41.50億ブッシェルから作付け面積ベースで最低でも約5%減少する計算となる。在庫面では6月1日時点の四半期の大豆在庫は17億8998万ブッシェルと昨年の12億1932万ブッシェルを上回るものの、市場予想平均18億5000万ブッシェルを下回り、中国向け輸出が例年より減っていることで在庫が増えているものの、米国国内需要は堅調に推移している。
以上から、春の天候不順で作付け遅れの生産量への影響が作付け面積の減少と作柄不良に表れている。加えて、アメリカ国内の需要が手堅いことから、現時点では需給が引き締まり、今後の相場は堅調に推移すると予想される。一方で、生産地の天候は回復しこれから夏にかけて作柄の遅れを取り戻す可能性が残されているため、作柄が好転した場合、売りが強まるリスクを抱えていると言える。来週7月11日の需給報告で大豆生産量予測が修正されるかどうかが今後の相場の値動きを大きく占うと考えられる。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。