原油在庫とガソリン在庫の間の乖離(つらつらコラム2019年11月6日)

今朝方発表されたAPI(アメリカ石油協会、アメリカ最大の石油業界団体)原油在庫統計では原油在庫は426万バレル増、ガソリン在庫は420万バレル減、留出油在庫は165万バレル減だった。そういえば、このところの在庫報告では原油在庫が増えている反面、ガソリン在庫と留出油在庫が減少する現象が続いている。状況の確認のため、10月以降のAPIとEIA(アメリカエネルギー省情報局)の数字を拾い出してみたのが下の表となる。

日付      原油在庫(バレル)    ガソリン在    庫(バレル)留出油在庫(バレル)    製油所稼働率    
11/6EIA????
11/5API426万増420万減165万減
10/30EIA570万増303万減103万減87.7%
10/29API59万増160万増200万増
10/23EIA169万減310万減271万減85.2%
10/22API445万増70万減349万減
10/17EIA928万増256万減382万減83.1%
10/16API1050万増93万減286万減
10/9EIA292万増121万減394万減85.7%
10/8API413万増594万減398万減
10/2EIA310万増23万減242万減86.4%

表を見ると確かに、原油在庫はAPIの報告でもEIAの報告でも10月以降ほぼ一貫して増えている状態となっている。これに対してガソリン在庫や留出油在庫は夏の需要期が終わった後も両方の報告で減少し続けている。もちろん、単純に原油在庫が増えたからといって、精製物の生産が増えるわけではない。そこで製油所の稼働率をみてみると、アメリカ製油所の稼働率は秋のメンテナンス・改修時期にあたり低下傾向だったが、10月17日発表分で底を打って直近2週間の報告では増加している。実際にガソリン生産量は10月30日の報告では前週比8万バレル、23日で同10万バレル増加している。
原油在庫とガソリン・留出油在庫の動向が最近乖離している。この点に注目して引き続きEIA週報などの資料を分析、報告することとしたい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。