原油相場の見通し(つらつらコラム2019年8月5日)

図1 原油時間足チャート(出展元 Investing.com)

先週の原油相場を振り返ってみよう。週の前半はFRBの利下げ期待やAPIとEIA双方の原油在庫が減少したことで上げていたものの、実際に利下げされると緩和サイクルの始まりではないとのコメントや米中協議が物別れに終わったことによる需要の下振れ懸念から1ドル以上の下落、加えて、木曜日にトランプ・アメリカ大統領が、対中関税の第4弾を発動するとの発表で、2ドル超急落し、下げ率では4年ぶりの大きさとなった。結局、週では前半の上げ幅が大きかったため1ドルの下落となった(図1)。
今後の見通しだが、制裁関税に対する中国の反応は「脅しには屈しない」発言にとどまっており、報復措置についてはまだ言及されていない。原油需給関しては、先週末からOPEC加盟国の生産量の減少やリビア最大のシャララ油田の輸出が完全に停止、トランプ政権がベネズエラに対して制裁の強化を検討などが報道されている。アメリカ国内では先週金曜日にベーカー・ヒューズが発表した石油掘削リグ稼働数は前週比6基減の770基と5週間連続で減少し、2018年2月以来の低水準となった。また、今週のEIAの原油在庫についての予想は-628万バレルの減少となっており、仮に減少すれば8週間連続の在庫減少が見込まれる。以上のことから今日以降の原油相場は関税に対する中国の反応をにらみながら、需給の締まりを材料として先週の水準まで上昇していくのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。