天然ガスの下窓と在庫(つらつらコラム2019年11月11日)

図1 天然ガス日足 (出展元 サクソバンク証券

先週の天然ガス相場は、週の前半は気温が翌週以降2週間の気温が下落するとの見通しから上昇基調となり、一時2.900ドル台まで上昇して2月末以来約10か月ぶりとなる高値を付けた。しかし、週の後半からは来週の気温が上がる予報となったことで下落し、週末の予報で更に気温が上がる予報となったことで今日の朝は約0.1ドル下落して始まった。筆者は先週末に値上がりを予想して持ち越していたが、窓が開いたため決済されてしまって非常に残念な結果となった。

以上はNOAAの6-10日後の気温予報を11月4日(日本時間11月5日午前5時)公開分から11月10日(日本時間11月11日午前5時)公開分までをGIFにしたもので、週の前半には1週間後(11月10-20日)の予報に強力な寒気が見えていたものが週の後半から週末にかけて弱まっていく状況が見えている。

2つ目は8-14日後(11月13-24日)の予報をGIFにしたもので、11月下旬には気温が平年並み(あるいは平年以上)まで戻り穏やかな気候となると予報されている。

3つ目は11月5日から明後日11月13日までの天気予報図を重ねたGIFとなる。現在、アメリカ南部にかかっている寒冷前線が、13日にかけてメキシコ湾から大西洋へ抜けて寒気の南へ張り出しが最大となる。その後は寒気が抜けて暖かくなると考えられる。これらの情報から1-2週間後の天然ガスの暖房用需要が減ると予想されるので、今朝の値下がり(下窓)の理由には十分である。

今後の天然ガスの見通しだが、今回の寒気による相場は一段落して、木曜日のEIA統計での在庫が焦点となると考える。先週のコラムでも分析レポートを取り上げたけれども、天然ガスの在庫増加ペースは2週間前の+89Bcfに対して先週は+34Bcf(予想+45Bcf)と半減以下となっている。すでに今週の統計予想では+45Bという数字が出ているが、筆者は今週は+34Bcf以下の増加となり在庫減もありうると予想する。理由は+34Bcfという数字は今回の寒気による東部の人口密集地の気温低下が本格化する前の数字で、暖房需要による在庫減が全くといって良いほど反映されていないためである。これまで増加が続いてきた天然ガスが在庫減となるのに加えて、現在のエルニーニョ現象の発生していない状態が続き、今冬の寒さが厳しくなった場合には天然ガス相場の上昇が見えてくるのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。