天然ガスの見通し(つらつらコラム2019年10月25日)

図1 天然ガス時間足 (出展元 サクソバンク証券

今週の天然ガス相場は、翌週以降の気温は下落するとの見通しで上昇基調となった他、下値は堅く、踏み上げが続いている。ただし、翌々週の気温の予報が徐々に気温上昇に転じていることから下落する場面が見られた。木曜日の23時30分にEIA(アメリカエネルギー情報局)が発表した天然ガスの在庫は87Bcfの増加となり予想88Bcfを下回ったことで上昇した。

筆者は今週は持ち越しも含めて連日エントリーを行ったが、月曜日と木曜日の下げがストップロスにかかったのは、特に木曜日は上昇を予想していたが、予想の下限近くでかかってしまう残念な展開だった。

図2 天然ガス在庫推移(出典元 EIA)

今週のEIAの天然ガス週間報告の中身を見ていきたい。

今週    前週    前年同時期    
Marketed Production(Bcf/日)107.5106.398.4
天然ガス生産(Bcf/日)94.894.086.8
天然ガス輸入(Bcf/日)4.14.24.6
天然ガス供給(Bcf/日)99.098.391.4

天然ガスの生産は前年同時期に比べて日量8.9Bcfの増加となり、前週と比べると1Bcfの増加。輸入は横ばいだったため、供給量は生産量分増加した。次に需要は前週比で横ばいで内訳は、

今週    前週    前年同時期    
発電用(Bcf/日)30.629.927.3
工業用(Bcf/日)20.420.621.6
住宅用(Bcf/日)13.312.617.6
パイプライン輸出(Bcf/日)5.35.44.9
パイプラインでの消費やロス(Bcf/日)6.46.46.1
LNG輸出(Bcf/日)6.96.53.6
天然ガス需要(Bcf/日)82.981.581.0

住宅用が0.7Bcf、LNG輸出0.4Bcf増加した他は、発電用も工業用も需要は横ばいだった。

次に平均気温と需要の関係を簡単に見てみよう(報告に含まれるのは10月17日まで)。

まず需要だが、48州の平均気温は10月16日以降再び下落し、週末は気温が低かった(図3A)。ガスの需要は発電用(図3B)は気温の下落によって需要が伸びていて波が同期して見えている。住宅用は冷え込みは厳しく既に各地でみぞれや雪となる天気だったが、未だ、大きな消費には結びついていない(図3C)。

次に図4は10月17日と24日の最高気温と最低気温の実測値で、再度の寒波が到来し、アメリカ北部から西部にかけてところにより10℉以上気温が低下している。図6は10日後までの平均気温と14日後までの平均気温の予報で、再度来週には強力な寒波が到来する見込みで気温の低下が予想される。

参考値(10℉=-12.2℃、20℉=-6.7℃、30℉=-1.1℃、40℉=4.4℃、50℉=10℃、60℉=15.6℃、70℉=21.1℃、80℉=26.7℃、90℉=32.2℃、100℉=37.8℃)

最後に今後の見通しについて述べておこう。今週から来週にかけては強い寒気の流入で大きな気温低下が予想されている。それに伴った需要増予想が上げの材料となることが予想される(図5、図6)。ただし10日以降は寒気が緩み気温低下の程度が当初の予想より小さくなる予想が出ているため大きく上げる材料としては弱いか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。