天然ガスの見通し(つらつらコラム2019年8月30日)

昨日の天然ガス相場は来週の気温が上昇し需要が高まるとの見込みから1MMBtu当たり2.280ドルの水準まで上昇した。EIA(アメリカエネルギー情報局)が発表した天然ガスの在庫は60Bの増加で予想の56Bを上回ったことで一時伸び悩んだが、ハリケーン「Dorian」がフロリダに接近し、天然ガス生産に影響が出るとの懸念から再び買いが入り 1MMBtu当たり2.240ドル台で引けた(図1上段)。今日はEIAの天然ガス週報から情報を簡単に分析してみたい。

今週  前週  前年同時期
Marketed Production(Bcf/日)103.6103.895.3
天然ガス生産(Bcf/日)92.392.485.5
天然ガス輸入(Bcf/日)4.04.74.9
天然ガス供給(Bcf/日)96.397.190.5

天然ガスの生産は先週、8月前半に過去最大となる日量92.1Bcfとなったが、先週に過去最大となる生産量を記録し、今週もほぼ同量となる日量92.3Bcfが生産されている。前年同時期に比べて日量6.8Bcfの増加となる。表中の輸入は前年同時期と比べて約20%以上の減少となっている。

今週  前週  前年同時期
発電用(Bcf/日)37.140.735.9
工業用(Bcf/日)21.721.221.3
住宅用(Bcf/日)8.78.67.8
パイプライン輸出(Bcf/日)5.15.15.0
パイプラインでの消費やロス(Bcf/日)6.46.56.0
LNG輸出(Bcf/日)6.44.83.1
天然ガス需要(Bcf/日)85.486.979.0

次に需要だが、前年度同期と比べると住宅用が日量1Bcf程度増加しているが、発電用は暑さが緩んだことから、前週に比べて約10%消費が落ちているが輸出が1.5倍程度増加している。天然ガスの需要全体は日量2.5Bcf程度増加している。生産量の増加に比べて需要はそれほどは伸びていない。そのため天然ガスの在庫は図1下段に見えるように3月末に在庫の底を打った時点では例年(5年平均)に比べて30%ほど少なく推移している。

図3 気温の推移と今週末の気温予測(出展元 EIA)
図4 週間平均気温(出展元 NOAA)

図3と図4は今週の平均気温の推移を示している。今週の気温は先週に比べて若干低かったことが図3より分かる。最後に来週の気温を確認してみよう。図5は上段左から今日、月曜日、火曜日、水曜日のアメリカ48州の最高気温の予報(出展元 NOAA)を示している。来週月曜日には中西部を中心に気温が上がる予報で、来週の前半は猛暑とは言えないが、今日より気温が高いことがわかる。来週の天然ガス需要は今週より多く、価格も若干だが伸びるのではないだろうか。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。